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花神(中) の商品レビュー

4.1

51件のお客様レビュー

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桂小五郎の推挙で長州…

桂小五郎の推挙で長州軍を預かることになります。技術一本で幕府や諸藩を渡り歩いてきた人間が、長州のために働くという郷土意識に感動します。また、蔵六の才能を見抜いた桂の人物眼にも恐れ入るばかりです。

文庫OFF

2024/02/11

薩摩藩の軍師とも言うべき伊地知正治も認めた大村益次郎。豆腐で晩酌するくらい豆腐が好きだったようだ。 幕軍が攻めてきた辺りまで。

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2023/08/01

ついに始まった幕府との四境戦争! 桂小五郎に引き抜かれた蔵六が自ら指揮をとって、幕軍を追い込んでゆく。 旧式な装備で戦う幕軍と、最初は蔵六の戦い方に不信を抱く長州軍が徐々に「蔵六の指揮通りに動けば勝てる。そして無駄な死をせずにすむ」と勢いづいていくコントラストが面白かった。 その...

ついに始まった幕府との四境戦争! 桂小五郎に引き抜かれた蔵六が自ら指揮をとって、幕軍を追い込んでゆく。 旧式な装備で戦う幕軍と、最初は蔵六の戦い方に不信を抱く長州軍が徐々に「蔵六の指揮通りに動けば勝てる。そして無駄な死をせずにすむ」と勢いづいていくコントラストが面白かった。 その勢いのまま下巻に突入〜。

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2023/07/29

幕軍との「四境戦争」において、村田蔵六の指揮により、勝利する、長州軍。 関ケ原の戦い方と変わらない古色蒼然とした幕府軍の戦い方の表現が面白かった。 歴史の表舞台へと立った、蔵六。その勢いは下巻へと続く。 下巻も楽しみ。

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2021/11/26

明治維新の長州藩の雰囲気がつたわってくる。村田蔵六は中国春秋時代の孫武のような思考をするんだなぁ。それにしても司馬先生の知識量と詩情豊かな表現力にはいつも驚く。

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2021/08/31

尊王攘夷の大狂気に乱舞する長州藩士の「蛤御門の変」での惨敗、四カ国連合艦隊に降伏、幕府の追撃(長州征伐)が迫るなか、潰滅寸前の長州藩の雇われ学者・大村益次郎の生涯を中心に描かれた幕末歴史小説。桂小五郎の推挙により軍務大臣に抜擢された蔵六が、新式のライフル銃(ミニエ-銃)を装備した...

尊王攘夷の大狂気に乱舞する長州藩士の「蛤御門の変」での惨敗、四カ国連合艦隊に降伏、幕府の追撃(長州征伐)が迫るなか、潰滅寸前の長州藩の雇われ学者・大村益次郎の生涯を中心に描かれた幕末歴史小説。桂小五郎の推挙により軍務大臣に抜擢された蔵六が、新式のライフル銃(ミニエ-銃)を装備した百姓兵を指揮し、圧倒的兵力を誇る幕軍と対峙する怒濤の起死回生篇。下関でのイネ(シーボルトの娘)との再会、亀山社中の坂本龍馬、井上聞多、伊藤俊輔らとの交流をとおしてみる、德川幕藩体制の崩壊目前の歴史ドラマに息をのむ!

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2020/04/29

蔵六が医学から軍学に傾倒し、それが功を成したともいえる軍の采配ぶりは、一時代を大変革する象徴だとおもった。桂小五郎についても、彼の人選眼がいかに優れていたかをまざまざと見せられたような気がした。戦争の描写は、地理が弱い自分では完全には想像しきれなかったが、それでも形式に縛られた幕...

蔵六が医学から軍学に傾倒し、それが功を成したともいえる軍の采配ぶりは、一時代を大変革する象徴だとおもった。桂小五郎についても、彼の人選眼がいかに優れていたかをまざまざと見せられたような気がした。戦争の描写は、地理が弱い自分では完全には想像しきれなかったが、それでも形式に縛られた幕軍と新進気鋭の革命軍の差ははっきりと分かった。

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2020/03/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

堪えることの意味や内容、あるいは理屈などはない。元来、人間の行為や行動に、どれほどの意味や内容、あるいは理屈が求められるであろう。なぜ親に孝であり、なぜ君に忠であるのか、と問われたところで、事々しい内容などはない。うつくしい丹塗りの椀の中に、水を満たそうと飯を盛ろうと、また空でそこに置こうと、丹塗りの椀の美しさにはかわりがないのである。孝や忠は丹塗りの椀であり、内容ではない。蔵六は堪えしのぶことによって、自分のなかに丹塗りの椀をつくりあげている。丹塗りの椀の意味などは考えておらず、ただ自分は丹塗りの椀でありたいとおもっているだけである。 「学問は、したくてするものです。学問であれ遊芸であれ、人間の諸道は、たれのためにするというものではない。自己のためでもない。ただせざらんと欲してもしてしまうという衝動が間断なくおこるという生れつきの者がついに生涯学問をやりつづけてゆくということであり、それ以外になんの理屈もつけられませぬ。…」

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2019/09/13

この巻では長州藩という藩に焦点が当たります。とりわけ政治家・桂小五郎の活躍が興味深いです。桂は剣の腕こそあれ、それを使って派手なことをしたのではありません。藩士(時には過激派の者まで)の意見を聞いて調整し、蔵六のような優れた智者を抜擢することで、「倒幕」という大きな目的へ藩を動か...

この巻では長州藩という藩に焦点が当たります。とりわけ政治家・桂小五郎の活躍が興味深いです。桂は剣の腕こそあれ、それを使って派手なことをしたのではありません。藩士(時には過激派の者まで)の意見を聞いて調整し、蔵六のような優れた智者を抜擢することで、「倒幕」という大きな目的へ藩を動かしてゆくのです。それは、決起を起こし長州藩を倒幕論に方向転換させた革命家・高杉晋作、武器の買い入れで初めは失敗するが、幕長戦で長州藩を勝利へ導く軍略を見せた技士・大村益次郎(蔵六)とは個性の違うものです。様々な意見を虚心に聞き、集団の合意や意思決定をはかり、目的の実現のために人材の登用や物資の調達を行う桂の政治力が面白いです。

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2019/08/24

外国語の専門家として幕府に厚遇されながらも安月給で長州に仕えることを選ぶ。 後世を知る我々には倒幕側に付くことは正しいと知っているが当時それが正しいと知っていた人がどれほどいたか。 イネとの不可思議な関係は司馬遼太郎の脚色かとも感じたが、彼女が蔵六の最後を看取ったことを考えると...

外国語の専門家として幕府に厚遇されながらも安月給で長州に仕えることを選ぶ。 後世を知る我々には倒幕側に付くことは正しいと知っているが当時それが正しいと知っていた人がどれほどいたか。 イネとの不可思議な関係は司馬遼太郎の脚色かとも感じたが、彼女が蔵六の最後を看取ったことを考えると本当に色恋があったのかもしれない。プラトニックだったのかも。

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