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さぶ の商品レビュー

4.3

166件のお客様レビュー

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さぶの友達想いな所を…

さぶの友達想いな所を思い出すと、何だか心が温まります。

文庫OFF

学生時代に号泣しなが…

学生時代に号泣しながら、読んだ1冊。心が洗われます。

文庫OFF

人情味あふれる作品で…

人情味あふれる作品です。ハッピーエンド終わるし、心暖まる山本周五郎を代表する作品の一つといってもいいと思った。

文庫OFF

2024/09/08

さぶがタイトルなのに 栄二が主役かと思える書き出しだった 読み進むうちに 二人とも厳しい子ども時代を過ごし 丁稚奉公する身 さぶはのろまで仕事の覚えも悪く 皆から蔑まれている 栄二は顔立も良く仕事もできる 二人はいつか一緒に店を持ち 仕事をしようと約束するが 栄二は無実の罪をか...

さぶがタイトルなのに 栄二が主役かと思える書き出しだった 読み進むうちに 二人とも厳しい子ども時代を過ごし 丁稚奉公する身 さぶはのろまで仕事の覚えも悪く 皆から蔑まれている 栄二は顔立も良く仕事もできる 二人はいつか一緒に店を持ち 仕事をしようと約束するが 栄二は無実の罪をかけられ それを晴らそうと世話になった店に 乗り込み暴れたことで 石川島の人足置場に送られること三年 ここでいろんな経験をし 人の様を見 考えことで変わっていく この間にさぶは 懸命に尋ね歩き 栄二の居場所を突き止め 休みの日には生活用品の差し入れに 来る 時は過ぎ栄二は結婚し さぶと店を持ちいろんなことがあるが なんとか希望が持てる状況で終わる 若い頃は真っ直ぐで直上的だが 思索と経験は人を変える 巧みな展開

Posted byブクログ

2024/08/27

同僚から、時代小説を初めて読むならということで、「さぶ」を紹介され読むことにした。時代小説は読んだことがなく、独特な表現等の意味を調べながらではあったので読み終えるまでに少し時間がかかったが、本当に読んで良かったと思うし、読んだことで心が豊かになるというか、他人に優しくなれるとい...

同僚から、時代小説を初めて読むならということで、「さぶ」を紹介され読むことにした。時代小説は読んだことがなく、独特な表現等の意味を調べながらではあったので読み終えるまでに少し時間がかかったが、本当に読んで良かったと思うし、読んだことで心が豊かになるというか、他人に優しくなれるというか、独りじゃなくて必ず誰かがあなたを見ていてくれているということを伝えていたのかなと思う。栄二とさぶを中心とした物語のなかで、人生の浮き沈みを克明に表現しており、その物語を自分の人生に照らすと自分の心に何かささる感じがした。名作って素晴らしい。

Posted byブクログ

2024/08/25

感想 自分が真ん中にいる。みんなそう。だがそれに気づいているかいないかが大人と子供の違い。本当の友情とはなんだろう。それは大人もわからない。

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2024/06/18

最後の最後に判明する事の真相(事実かどうかは不明)が、単なる栄二とさぶの友情物語や成長物語とはまったく違う深淵な人間模様にしている。山本周五郎氏の人間に対する観方、性善説でも性悪説でもない、清濁併吞した存在として捉える視点が生きている。絶望のなかで見つけた絆、拭うことの出来ない人...

最後の最後に判明する事の真相(事実かどうかは不明)が、単なる栄二とさぶの友情物語や成長物語とはまったく違う深淵な人間模様にしている。山本周五郎氏の人間に対する観方、性善説でも性悪説でもない、清濁併吞した存在として捉える視点が生きている。絶望のなかで見つけた絆、拭うことの出来ない人間の私欲、人を信じることの難しさ、それらを乗り越えた先にあるもの。物語の主体は栄二だが、全てを総括して示すラストの「おらだよ、ここをあけてくんな、さぶだよ」の姿と表情を思い浮かべれば、やはり作品名は「さぶ」だろう。

Posted byブクログ

2024/04/07

栄二とさぶ 若い二人の友情と再生の物語 初めて読む山本周五郎作品 おびのりさんオススメの一冊 時代小説は不慣れな私だが、さっぱりした文章は読みやすく、すぐに物語の世界へ没入 男前で仕事もできる栄二 不器用で冴えないが誠実で真っ直ぐな、さぶ 友達と言いながら、さぶを見下してい...

栄二とさぶ 若い二人の友情と再生の物語 初めて読む山本周五郎作品 おびのりさんオススメの一冊 時代小説は不慣れな私だが、さっぱりした文章は読みやすく、すぐに物語の世界へ没入 男前で仕事もできる栄二 不器用で冴えないが誠実で真っ直ぐな、さぶ 友達と言いながら、さぶを見下しているような栄二の傲慢さにちょっとイラッとする さぶも自己肯定感が低く、自分のことをグズだという これでは対等な友人同士とは言えないじゃないか… しかし物語はここからだ ある日、栄二は身に覚えのない窃盗の罪を着せられ、人足寄場へ送られてしまう ここで過ごす足掛け三年の日々が、栄二を成長させていく 様々な人々と関わり、自問自答を繰り返し、自分自身と向き合っていく栄二 父親のような存在の与平の言葉は名言ばかりだ 「どんなに賢くっても、にんげん自分の背中を見ることはできないんだからね」 この三年間、さぶも栄二を励まし続ける とても、とても、忍耐強く… 理由などいらない 大切な友達だから そしてラスト! あの終わり方はずるい 涙が溢れてしまうよ あぁ、家族を大切にしよう

Posted byブクログ

2024/02/16

ある日、身に覚えのない罪で捕まったら... 想像しただけでも恐ろしい。もしそんなことが起きたら、人を信じられなくなるのは当然だと思う。 男前で器用な英二。彼には叶えたい夢があった。結婚を考えている相手がいた。そんな明るい未来が一瞬で奪われてしまった。 すべてを失いどん底に突き落と...

ある日、身に覚えのない罪で捕まったら... 想像しただけでも恐ろしい。もしそんなことが起きたら、人を信じられなくなるのは当然だと思う。 男前で器用な英二。彼には叶えたい夢があった。結婚を考えている相手がいた。そんな明るい未来が一瞬で奪われてしまった。 すべてを失いどん底に突き落とされた彼を、忍耐強く支え続けたのが、愚鈍だが誠実な"さぶ"という男である。彼は人足寄場にも何度も足を運び、英二を励まし続けた。 さぶの愛情にも似た深い友情が胸にジーンとくる。 人足寄場での経験を通して、英二の心にも少しずつ変化が見られるように。やがて、ひとりぼっちじゃないと気づく。 謙虚さとは、人に支えられて生きているということを知ることで身につくものなのだと、英二の成長をみて思った。 また、タイトルが主人公ではなくて『さぶ』というのがいいね。生きていく上で、さぶのような存在って必要だと思う。苦境に立たされたとき、道を踏み外しそうになったとき、自分を信じてくれる人の存在は大きいから。 私にとっての"さぶ"はやはり両親かな。何があっても自分の味方でいてくれる存在。実家を出た後もそれは変わらない。いつか私も娘や息子にとっての"さぶ"になれたらいいな。

Posted byブクログ

2023/12/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

古い時代のお話だけれども、義理堅い人が多かったり、人間模様がとても興味深く描かれている。 物語の主人公は完全に「栄二」のほうなのに、なぜかタイトルが「さぶ」。 ライフイベントや環境が変わり、それに伴い変わる人間関係が多い世の中だけども、この2人の関係が全然変わらなくて。二人を取り巻く人たちとの関係も温かくて。自分はわりとドライになりがちだから、こんな人間関係なんだか羨ましくなった。 最後も謎が解けてすっきり。 私的な話ですが、2年間かけて、ついにこの本読了をもって、2021新潮文庫100読み切りました! 2021は本当に自分の人生の中でも大きな挫折を味わい、分岐点になった時期で、そんなな中何より本を読む楽しさに改めて気づいたときで。 今でも時々思い出しては心がきゅーっと辛くなることもあるけど、きっとあの選択は間違いじゃなかった!と思えるような人生をこれからも送っていきたい。 これからも純粋に楽しみながら本を読みたいと思う。

Posted byブクログ