個人的な体験 の商品レビュー
主人公と火見子の会話…
主人公と火見子の会話や、綿密な心理描写がとても面白くて一気に読めました。短編よりも読み易かったです。作者自身によるあとがきも素敵でした。
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大江作品としては賛否…
大江作品としては賛否両論あるようですが、感動しました。自分のこどもに障害があることを受け止めるまでの主人公の懊悩が単なる奇麗事として描かれていない、美談だけではないところに。短編とまったく違う味わいです。
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ほかの大江健三郎の著…
ほかの大江健三郎の著作同様に、読みづらく、途中退屈もしました。ただ、彼の作品にはひとつひとつテーマがあります。後半になるにしたがって、作者のメッセージがすごく伝わってきました。「大人になる」とはどういうことか。十代、二十代の若者におすすめします。
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追い込まれゆく人間の…
追い込まれゆく人間の濃厚な心象描写に、息が詰まります。
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面白かったです。 描かれたことのない場所を精緻に描いている小説だった。 最後、大江健三郎がアスタリスク後のこだわりを語ってるところも良かった。
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産まれてきた息子が異常を持っているという未だかつて経験したことのない現実に27歳の「大人」が直面するとどうなるか?という内容の小説。 一言で言うとずっと面白い。 ほんの数日間の出来事が描かれているにも関わらず、一才が緊迫したシーンで埋め尽くされている、恐ろしい長編。 予想で...
産まれてきた息子が異常を持っているという未だかつて経験したことのない現実に27歳の「大人」が直面するとどうなるか?という内容の小説。 一言で言うとずっと面白い。 ほんの数日間の出来事が描かれているにも関わらず、一才が緊迫したシーンで埋め尽くされている、恐ろしい長編。 予想できない展開、ユーモア、メタファー、回想シーンへの導入、魅力溢れるキャラ、アフォリズム、官能的な文体。 挙げたら切りが無いが、どれを取ってもピカイチ。 無限に味わい深い。
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同じモチーフを保有し、同時期に発表された姉妹作として『空の怪物アグイー』があるけれど、個人的にはそちらの方が面白い文章が多くて好み。こちらはより実験作という方が相応しいように現在進行形で思考を連ねていくスリリングさがある。けれどその分、大江健三郎という作家のトレードマークのような...
同じモチーフを保有し、同時期に発表された姉妹作として『空の怪物アグイー』があるけれど、個人的にはそちらの方が面白い文章が多くて好み。こちらはより実験作という方が相応しいように現在進行形で思考を連ねていくスリリングさがある。けれどその分、大江健三郎という作家のトレードマークのようなあの緻密でソリッドでハードな文章からは離れた幾分隙のある古臭い文章にも感じた。
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大江健三郎の小説を読むのは初めてなのだけど、想像してたのと随分 違っていた。とても独特で 比喩が多く なんとも言えない不思議な世界観。読むのにすごく時間がかかった。世界観が独特すぎて。悪くはないのだけども、大江健三郎ってこんな感じなんや…ということが知れてよかった。
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大江健三郎の2冊目。昭和39年8月に出版されたこの小説の20代後半の主人公と大江とは合い重なる設定。大江の子供「光」も脳瘤によって知的障害者として生きている。新潮文庫の巻末には大江が昭和56年1月に書いた一文が置かれている。その中で小説の終幕への三島由紀夫などの批判に対して、「経...
大江健三郎の2冊目。昭和39年8月に出版されたこの小説の20代後半の主人公と大江とは合い重なる設定。大江の子供「光」も脳瘤によって知的障害者として生きている。新潮文庫の巻末には大江が昭和56年1月に書いた一文が置かれている。その中で小説の終幕への三島由紀夫などの批判に対して、「経験による鳥(バード)の変化・成長を表現するという、最初の構想をまもりたかった」と記している。20代の大江が突っ伏して動けなくなるほど困惑していた子供を抱えた父親としての姿は、大江自身の言葉のように「青春」そのものを切り取っていると感じた。これから読み進めていこうと思っている大江の作品が楽しみになってきた。
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子どもが産まれる前の「自分の生活が変わってしまう」という不安、障害があるってわかってからの「道徳的には育てるべきだが育てられる自信がない」という葛藤が、非常に巧みに言語化されている。自分がすでに子持ちだから、共感できる部分は大いにあった。 子どもが産まれるのはすばらしいことだけ...
子どもが産まれる前の「自分の生活が変わってしまう」という不安、障害があるってわかってからの「道徳的には育てるべきだが育てられる自信がない」という葛藤が、非常に巧みに言語化されている。自分がすでに子持ちだから、共感できる部分は大いにあった。 子どもが産まれるのはすばらしいことだけれども、障害の有無に関わらず、子育ては綺麗事ばかりではない。鳥の現実からの逃げ方はまさにクズと言える所業。しかし、自分にも通ずる部分があると考えさせられた。
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