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山本五十六(上) の商品レビュー

3.9

33件のお客様レビュー

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教科書では学べない激動の昭和史

山本五十六の栄光と悲劇を描いた必読の記録文学。太平洋戦争開戦に反対していた彼の胸中は?

aoi

やまもとごじゅうろく…

やまもとごじゅうろくって誰?などと言っている女の口にこの本を突っ込め。

文庫OFF

2024/06/20

もともと山本五十六が好きで、 たくさん本は読んでたんだけど、 阿川弘之さんの本は初めて。 すごくわかりやすい文章だなという印象。 下巻も楽しみ(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)

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2022/12/30

海軍提督三部作の一作目だが、「米内光政」、「井上成美」を先に読んだので、歴史事象の方は、混乱なくさっと読めた。山本五十六の言葉はビジネス書でもよく引用されるが、ひととなりをどっぷりと理解するのによい本だと思う。 下巻はいよいよ、真珠湾奇襲。 日独伊三国軍事同盟締結と対米戦争にト...

海軍提督三部作の一作目だが、「米内光政」、「井上成美」を先に読んだので、歴史事象の方は、混乱なくさっと読めた。山本五十六の言葉はビジネス書でもよく引用されるが、ひととなりをどっぷりと理解するのによい本だと思う。 下巻はいよいよ、真珠湾奇襲。 日独伊三国軍事同盟締結と対米戦争にトコトン反対を貫きながらも、いざ戦争が近づいてくると海軍が全面的にやらざるを得ず、来るべき時に備えて、予算獲得と軍事訓練と作戦立案に脳髄を絞らなければならない状況というのは、仮に戦死せず済んだとしても、命を削るような毎日であったろう、と下巻を読む前に想像する。

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2022/08/27

「阿川弘之」が「山本五十六」を描いた伝記『山本五十六〈上〉〈下〉』を読みました。 『国を思うて何が悪い ~一自由主義者の憤慨録~』に続き、「阿川弘之」追悼読書です。 -----story------------- 〈上〉 対米戦争に、日独伊三国同盟に反対した軍人。 聯合艦隊司...

「阿川弘之」が「山本五十六」を描いた伝記『山本五十六〈上〉〈下〉』を読みました。 『国を思うて何が悪い ~一自由主義者の憤慨録~』に続き、「阿川弘之」追悼読書です。 -----story------------- 〈上〉 対米戦争に、日独伊三国同盟に反対した軍人。 聯合艦隊司令長官の若き日の活躍を描いた傑作伝記。 戦争に反対しながら、自ら対米戦争の火蓋を切らねばならなかった聯合艦隊司令官「山本五十六」。 今日なお人々の胸中に鮮烈な印象をとどめる、日本海軍史上最大の提督の赤裸々な人間像を余すところなく描いた著者畢生の力作。 本書は、初版刊行後、更に調査し、発見した未公開資料に基づき加筆された新版である。 上巻では、ロンドン軍縮会議での活躍を中心に、若き日の「山本」像が描かれる。 〈下〉 かつて戦争に反対した男は、戦争を始めた。 詳細な資料から浮び上がる軍神と呼ばれた男の壮絶な人生。 下巻では、聯合艦隊司令長官に任命された「山本五十六」が、いよいよ真珠湾強襲の構想を固めるところから、昭和18年4月18日、ブーゲンビル島上空において敵機の襲撃を受け壮絶な最期を遂げるまでを克明に綴る。 世界を震撼させた天才提督の栄光と悲劇を、膨大な資料と存命者の口述を基に、生き生きと甦らせ、激動の昭和史を浮彫りにした、必読の記録文学である。 ----------------------- 海軍提督三部作の第一作、、、 存命者への聞き取りにより「山本五十六」の人間像が丹念に描かれています… 読んでいると「山本五十六」の人となりがわかり、「山本五十六」の魅力が強く感じられるようになりましたね。 「山本五十六」に関する作品は、約2年前に読了した「半藤一利」の著書『聯合艦隊司令長官 山本五十六』以来ですが、、、 本作品では、日独伊三国同盟や日米開戦に反対するが、ひとたび戦争が始まってしまえば聯合艦隊司令官として最善を尽くし、義務に殉じて死んでいく… という良く知られている軍人としての一面の他に博打好きな一面や女性関係等の私生活の奥まで立ち入った面も含めてリアルに描かれているので、『聯合艦隊司令長官 山本五十六』よりもリアルな人間「山本五十六」を知ることができました… そんな内容なので、出版当初(本作の旧篇)は、遺族からの抗議もあったようです。 (新篇は旧篇から300枚もの補筆があったらしいので、もう少し違う一面も描かれていたのかもしれませんが… ) ブーゲンビリアでの撃墜されたあと、ジャングルの中で二式陸攻の残骸の近くで発見された遺体は、席に座したままで顔や軍服がキレイな状態の遺体だったとのこと、、、 まるで考え事をでもしているような端麗な姿だったとか… 他の遺体は焼けていたり、死顔が腫れ上がってむくんでいたらしいので、不思議ですね。 本作を読んで「山本五十六」よりも、冷静に世界を見つめることができていたと思われる「井上成美」のことが気になりました。

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2020/03/30

聖人ではなく人間味があり、痛快と言えば痛快。 あの時代はこのレベルの人物でも流れを変えられなかったというのが、基底としては悲しく、課題を突きつけられる

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2019/10/25

やはりこう言った史実を追いながら進む人物像を描いた作品は、読むのがしんどいですね。最初の百ページ読むのに一週間以上かかった。山本五十六とは…名前だけは知っていても、彼の骨柄や来歴、功績なんか全然知らなかったので阿川弘之先生の海軍提督三部作の代表作を選択出来たのは僥倖でした。大東亜...

やはりこう言った史実を追いながら進む人物像を描いた作品は、読むのがしんどいですね。最初の百ページ読むのに一週間以上かかった。山本五十六とは…名前だけは知っていても、彼の骨柄や来歴、功績なんか全然知らなかったので阿川弘之先生の海軍提督三部作の代表作を選択出来たのは僥倖でした。大東亜戦争が始まる前の日本の政界と軍部の立場や主張、それに陸海軍の軋轢など史実に基づいた詳細な記述は非常に面白かったです。何故、日独伊三国同盟が締結されたのか?その時、それが正しい選択であったのか否か?その辺の経緯が分かって、眼から鱗が落ちる思いでした。それに山本五十六提督がどんな人物で、何をどう考えていたのかよく分かりました。上巻ではまだ戦争が始まる前が舞台ですので、開戦後の下巻も楽しみです。

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2019/09/30

稀代の海軍元帥、山本五十六。 これからは航空機の時代と先を読み、航空本部長時代には飛躍的とも言える技術推進。海軍次官時代にはアメリカとの戦争を避けるために三国同盟に命がけで反対。しかし、中央に残ろうとするも命の危険を避けるため連合艦隊司令長官へ。そして三国同盟が締結される。 ...

稀代の海軍元帥、山本五十六。 これからは航空機の時代と先を読み、航空本部長時代には飛躍的とも言える技術推進。海軍次官時代にはアメリカとの戦争を避けるために三国同盟に命がけで反対。しかし、中央に残ろうとするも命の危険を避けるため連合艦隊司令長官へ。そして三国同盟が締結される。 戦争やむなしの中、周到に戦闘準備を行いながらも最後まで戦争を避けようとした姿勢。 頑固者で肝が座っており、しかし茶目っ気があって。そういった人間的な部分も克明に記した良書である。

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2019/02/12

連合艦隊司令長官としてブーゲンビル島の空に散った山本五十六提督伝。我々の世代からすると既に歴史上の人物ではあるが、執筆当時は同時代性の中綿密な取材や記録にあたっておられたことがうかがえる。これが執筆された当時山本未亡人に告訴されたという。貴重な記録文学であると思う。

Posted byブクログ

2019/02/02

昭和史(ここでは終戦まで)というものは、どうしても後ろめたさが先行してしまうもので、もちろん学校で習ったり、テレビや映画を通じて受動的に知ることはありますが、自分からよく知ろうとは思いませんでした。したがって、戦国や幕末、明治を舞台にした小説はこれまで数多く読んできましたが、昭和...

昭和史(ここでは終戦まで)というものは、どうしても後ろめたさが先行してしまうもので、もちろん学校で習ったり、テレビや映画を通じて受動的に知ることはありますが、自分からよく知ろうとは思いませんでした。したがって、戦国や幕末、明治を舞台にした小説はこれまで数多く読んできましたが、昭和史、つまり太平洋戦争を扱った小説というものは、本書が初めて。では、なぜ本書なのかと問われると、「山本五十六」という名前は、そんな受動的な自分にとってもよくよく聞こえてくる人名でして、例えば「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」という有名な言葉も、実はこの言葉を通じて山本五十六という名前を知るに至ったのでした。では何をした人なのかと問われると、「どうやら戦争に反対した人らしい」という程度で、恥ずかしながら本書を通じて連合艦隊司令長官という職位や、真珠湾攻撃を推し進めた人物であることを知りました。 そんな山本五十六を赤裸々に描いた本書。これがまた、なかなかの赤裸々具合で、五十六の女性関係を包み隠さず描く姿勢には、五十六の親族から訴えられるのではないかと思うぐらいで(実際に著者は訴えられているようですが)、軍神・五十六の正直な姿を描ききった力作といって間違いない作品です。 日本の実情を正面から捉え、決して米国とは戦争などできる状況ではないことを理解し、にも関わらず世論と政治、そして陸軍の暴走により、戦争の幕を切って落とす役割を担った五十六。その苦悩と怒りは、本書で引用される彼の手紙を通じて伝わります。 彼が当時の近衛文麿総理大臣に「万一(日米)交渉がまとまらなかった場合、海軍の見通しはどうですか?」としつこく問われた際、 「是非私にやれと言われれば、一年や一年半は存分に暴れて御覧に入れます。しかしそれから先のことは、全く保証出来ません。」 「もし戦争になったら、私は飛行機にも乗ります、潜水艦にも乗ります、太平洋を縦横に飛びまわって決死の戦をするつもりです。総理もどうか、生やさしく考えられず、死ぬ覚悟で一つ、交渉にあたっていただきたい。そしてたとい会談が決裂することになっても、尻をまくったりせず、一抹の余韻を残しておいて下さい。外交にラスト・ウォードはないと言いますから」 と返したとあります。前半はまさにそのとおりの展開になったところが彼の卓見さを物語りますが、後半部分も結局は勝てないことがわかっていたからこそ、交渉でなんとか妥結の糸口を見出す必要があることを強く訴えていたことがわかります。 本書の冒頭で著者が惜しむように、本書を通じて五十六の昭和史を追っていくと、「もしもあの時」という言葉がどうしても頭に浮かんでしまいます。日本が破滅に突き進んだ時代においてもこのような人物が居たのだという事実は、昭和史を知る上での励みとなりました。

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