「孫子」の読み方 の商品レビュー
孫子の解説書の中では、決して読みやすくはない。1986年に出版されたものをのちに文庫化したものであり、いま読んでも何のことかわからない事例もある。 さらには、著者は、天野鎮雄氏の紹介する「原孫子」が孫武のオリジナルに近く、現存する「孫子」は後世に書き出されたものが多いと解釈して...
孫子の解説書の中では、決して読みやすくはない。1986年に出版されたものをのちに文庫化したものであり、いま読んでも何のことかわからない事例もある。 さらには、著者は、天野鎮雄氏の紹介する「原孫子」が孫武のオリジナルに近く、現存する「孫子」は後世に書き出されたものが多いと解釈して、「原孫子」を種本としつつ、時折「孫子」を織り交ぜて解説している。「原孫子」を引用しているのに、「孫子」の解説をしているところがあるなど、編集がお粗末な感じ。 例えば、(始)計篇の五事七計は「原孫子」では四計しかないのに、「兵衆、孰れか強き」「士卒、孰れか錬いたる」「賞罰、孰れか明らかなる」を引用せずに七計を解説している。 このように編集がお粗末ではあるけど、それを差し引いても、読み応えがある。それは、著者の戦争体験に基づく解説が随所にあり、時に会社経営に置き換えた解説もあり、何度読み返しても、新たな発見がある。 若い頃に買った本だけど、いまだに読み返すと、こんなことが書いてあったのかと驚く。
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フィリピンの戦場にいた山本氏が、神田の古本屋で再び手に取った「孫子」の内容に、文字通り脳天を叩かれるような衝撃を受けたとある。 日本軍が先勝の必須の要件としていた、愛国心も、滅私奉公も必勝の信念もそこにはなかった。 孫子は、部下に対して、超人的な自発的努力や能力の発揮、度外れた勤...
フィリピンの戦場にいた山本氏が、神田の古本屋で再び手に取った「孫子」の内容に、文字通り脳天を叩かれるような衝撃を受けたとある。 日本軍が先勝の必須の要件としていた、愛国心も、滅私奉公も必勝の信念もそこにはなかった。 孫子は、部下に対して、超人的な自発的努力や能力の発揮、度外れた勤勉さえ要求していない。そんなものはあてにもしていないのである。 本書は山本氏の日本軍の戦略と比して、孫子、そして、呉子が淡々と述べられていく 気になったのは以下です。 ・武経七書をいくら読んだところで、それだけでは実戦の役に立たない。戦国時代には、兵書にくわしい秀才参謀がいて、その者の言葉に耳を傾けていた。 ・兵は国の大事にして、死生の地、存亡の道なり。察せざる可からず。 ・「兵は詭道なり」 戦闘行為は敵をあざむく行為なり ・詭道の本質は、「能にして之を不能を示し、用にして之に不用を示し」 能力があるのに能力がないようにみせかけ、用いるのに用いないように見せかける ・勝算がないなら、絶対に戦ってはいけない ・戦争は、戦術がまずくても速やかに終結させるべきもの ・戦争にならざるを得なくなったら、一日も早く切り上げろ、決して泥沼の長期戦に持ち込んではいけない ・戦争の最上とは、全く戦闘せず、敵にも味方にも損害はなく、そっくりそのまま降伏させてしまうことである ・百戦百勝は愚。孫子も呉子も、極力戦わないことを前提としている ・守備は敵に備えるため兵力不足となる。攻撃は兵力集中であるからゆとりが生じる ・将とは、情勢をよく見て、「形」をきめるのが決断である ・歴史の教訓はあくまでも教訓であって、同じことが再現すると思ってはならないし、現状が半永久的に固定するとも思ってもならない ・迂直の計 すなわち、迂回しながら実は最も近い道を取って、要点を確保して不敗の地位に立つ ・孫子は、リアリストだから、兵というものは利がなければ、動かないことを知っている ・九変とは臨機応変という意味 ・智者の慮は必ず利害を雑う 利益と損失の両方を考えるということ、それは表裏一体となっているため ・情報収集や敵への工作は常に、あらゆる兆候に敏感でなければならない ・兵は多きを益とするに非ざるなり 人数が多いからといって有利ではない ・はじめに処女のごとし、で敵に油断をさせ、隙をみて、後に脱兎の如しで、不意に、急襲する これで敵は防ぎようがない ・十万の大軍を動かし戦闘になれば、一日千金の費えが必要となる。それなのに、情報を得るために小金を惜しんではいけない ・名君・名将が軍を動かせば必ず敵に勝ち、だれにも勝る勝利を獲得できるのは、事前に敵情を完全に知っているからである。 ・情報機関の元締めは、腹心中の腹心でなければならない 目次 序―いま、なぜ「孫子」なのか 1 計篇 的確な見通しの立て方 2 作戦篇 早期収束を心がける 3 謀攻篇 戦わずに勝て 4 形篇 敵の崩れを待つ 5 勢篇 組織力で勢いに乗れ 6 虚実篇 戦いは変幻自在に 7 軍争篇 相手の油断をさそえ 8 九変篇 臨機応変に対応する 9 行軍篇 敵情をどう探るか 10 地形篇 組織の統率に意を用いよ 11 九地篇 部下のやる気を引き出す 12 火攻篇 目的の達成は伸長に 13 用間篇 諜報活動に力を入れる ISBN:9784532193027 出版社:日本経済新聞出版社 判型:文庫 ページ数:240ページ 定価:648円(本体) 発行年月日:2005年08月01日第1刷
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今まで読んだ「孫子」の中で、一番わかりやすい。戦争と経営の違いについても言及。経営では、環境を重んじる。
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かなり原典に忠実に孫子を解説している。 まさに戦争のやり方の本なので、そのままでは実生活には役に立たない。 企業経営にも参考になる点があるというが、使えるのは、諜報に関する「用間編」くらいではないか?
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孫子は以前に読んだことがあったが、その解説に納得できなかったので、この本を読んでみた。とりあえず納得できてよかったが、第二次世界大戦時の日本軍のエピソードを悪い例として頻繁に引き合いに出しているところは、最初は面白いが最後のほうは飽きる。
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「孫子」で「山本七平」で「紀伊國屋書店限定販売」ッて言われたら…買っちゃうよねッ。 日系ビジネス人文庫から出てる、ビジネス書のくくりなんだけど…。 どうかな、戦国時代好きには楽しいと思うけど。 ビジネス的な部分は思ったよりも少ないかな。 思うんだけど『孫子』にしても『失敗...
「孫子」で「山本七平」で「紀伊國屋書店限定販売」ッて言われたら…買っちゃうよねッ。 日系ビジネス人文庫から出てる、ビジネス書のくくりなんだけど…。 どうかな、戦国時代好きには楽しいと思うけど。 ビジネス的な部分は思ったよりも少ないかな。 思うんだけど『孫子』にしても『失敗の本質』にしてもビジネス書的に読むためには、読む人の想像力と思考力が必要だよね。 というわけで、この本は歴史ものとして歴史に強い旦那さんにオススメしときました。
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おそらく孫子本としては入門編なんだろうけど、それでもけっこう難しいかなぁ。 やっぱりある程度戦国時代の知識がないと腹落ちしにくいし、あとからあったことを当てはめようとすればいろいろ当てはまるもんだからねぇ、歴史なんて何が本当だかわからないし。そういう点ではもう少し掘り下げたほうが...
おそらく孫子本としては入門編なんだろうけど、それでもけっこう難しいかなぁ。 やっぱりある程度戦国時代の知識がないと腹落ちしにくいし、あとからあったことを当てはめようとすればいろいろ当てはまるもんだからねぇ、歴史なんて何が本当だかわからないし。そういう点ではもう少し掘り下げたほうがいいのか、もっと平易にした方がいいのか悩ましい感じではある。まだまだエッセンスもつかみきれてませんわ。
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数年前に読んだ本をあらためて再読。そして読み終わったのちでも、また再読するんだろうなぁ、と思う。 孫子から現代まで引用されている言葉は「彼を知り己を知れば、百戦して殆からず」ほかたくさんがあるが、その前後の文に重要な文言が隠されているなど、部分抜粋された前後関係まで読み解き、解釈...
数年前に読んだ本をあらためて再読。そして読み終わったのちでも、また再読するんだろうなぁ、と思う。 孫子から現代まで引用されている言葉は「彼を知り己を知れば、百戦して殆からず」ほかたくさんがあるが、その前後の文に重要な文言が隠されているなど、部分抜粋された前後関係まで読み解き、解釈できるこの本は、たいへんありがたい。 著者の日本陸軍での実体験も交えながら記載されているので、なまなましさが伝わって、手触り感がある。 本編とは直接的な関係がある文ではないが、印象深い点を以下引用します。 「一個人の生涯の体験はたかが知れている。 その点、古典を読めば、何千年かの人間の体験を追体験して自己のうちに自己の体験として加えることができる。何かにつまずいたとき、それが一度体験したことなら、人間は驚かず迷わず活路を見出せるからだ。」 最近僕が本を読むモチベーションになっている言葉ですかね…。
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古代から読み継がれてきた合理的で汎用性のある戦略の存在を知り、ごく単純にこれを理解したいと思い、読んでみた次第です。古典は、知っていたほうが得だろうな。
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レビューが低いですが、これは自分の知識のなさです。 孫子の解説本であり、それを現代に当てはめて著者の考えや実体験に基づき書いてあります。 私は、孫子自体読んだことがなく、この作品で初めて触れたのですが正直難しいですね。 孫子の考えが現代のビジネスに共通すると言うことは、一般...
レビューが低いですが、これは自分の知識のなさです。 孫子の解説本であり、それを現代に当てはめて著者の考えや実体験に基づき書いてあります。 私は、孫子自体読んだことがなく、この作品で初めて触れたのですが正直難しいですね。 孫子の考えが現代のビジネスに共通すると言うことは、一般論で言われていますが、元の文章が難解でどうしても世界に入りづらいです。 私にはとても、これを自分の考え方に取り組むことは出来そうにありません。 なので、作品自体どう評価して良いか解りませんが、私の視点ではどうしても低くなります。
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