金閣寺 の商品レビュー
「なぜ死なないのか」。全ては過去形の物語なのが興味深いです。死を前提とした一体感は、文字通りかけがえのないものであったからこそ、主人公はもう一度それを再現せざるを得なかったのではなかろうかね。
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金閣寺の放火を計画する青年の話。この作品で三島由紀夫は金閣寺の美や闇を何百もの単語を使って様々な角度から表現しています。三島由紀夫が放つ日本語の美しさ・斬新さに息を呑むばかりでした。
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何か事件が起こると、その背景を想像してみる、というのは珍しくないことです。金閣寺放火という大事件の犯人を描く名作。
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何度も読み返している1冊。 この件が好きです。『…菊の端正な形態は、蜜蜂の欲望をなぞって作られたものであり、その美しさ自体が、予感に向って花ひらいたものなのだから、今こそは生の中で形態の意味がかがやく瞬間なのだ。』
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美に対する狂的な熱情へと、巧みな構成を用い、絢爛な語句を駆使し、読者の思考を引きずり込む、三島文学の傑作。 文に酔う、という言葉を実感した。官能性まで伺える。 「過激」な主人公の感情の流れに没入できたことに、危険を感じた。
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「一ト仕事を終えて一服している人がよくそう思うように、生きようと私は思った(本文抜粋)」 実際にあった事件に脚色をつけて書かれたという話。ラストのこの一文に尽きる。
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授業で粗筋を読んで以来、一度は読んでみたかった作品。 己には未だ、難しかったかなぁ。 後半、金閣寺を燃やそうと決意してから辺りは、結構引き込まれて読んでました。
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06.01 完成度高っ!こんなに現代文の教科書に載ってそうな小説を読んだのは久しぶりで、構成を図に示したくなるほどだった。友人が自宅のベランダで日記帳を燃やしたと言っていたのを思い出した。彼女も燃やしたつもりで捨てれば良かったと思うのですが、余剰行為の又の名を武勇伝という。その余...
06.01 完成度高っ!こんなに現代文の教科書に載ってそうな小説を読んだのは久しぶりで、構成を図に示したくなるほどだった。友人が自宅のベランダで日記帳を燃やしたと言っていたのを思い出した。彼女も燃やしたつもりで捨てれば良かったと思うのですが、余剰行為の又の名を武勇伝という。その余剰さゆえに。
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三島の文章は、極彩色のパノラマを見ているようだと思う。 ばあっと目の前に何とも言えない美しい景色が広がるのに、別の目で同時に細部まで見える感じ。 主人公を含め登場人物がいろいろと言っていることは小難しいけど面白いと思った。 それを面白いと思えるようになった自分が嬉しい、自分にとっ...
三島の文章は、極彩色のパノラマを見ているようだと思う。 ばあっと目の前に何とも言えない美しい景色が広がるのに、別の目で同時に細部まで見える感じ。 主人公を含め登場人物がいろいろと言っていることは小難しいけど面白いと思った。 それを面白いと思えるようになった自分が嬉しい、自分にとっては自己満足的読書であった。
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一度、小学生のときに読もうと思って図書館で借りたのですが、親に読むなといわれ・・それっきりだったのですが。 最近再読に試みるも、挫折。。
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