金閣寺 の商品レビュー
金閣寺炎上。学徒の仕業。 ぼくは彼の気持ちがなんとなく分かる気がする。異性への情愛に通じるものがあると思う。心から惚れ込んでしまうと、一切手をつけず、守ろうとする。天使に発情はしませんよね。でも発情する人だっているかもしれない。そんな不埒な相手からどうすればきちんと守れるのか。 ...
金閣寺炎上。学徒の仕業。 ぼくは彼の気持ちがなんとなく分かる気がする。異性への情愛に通じるものがあると思う。心から惚れ込んでしまうと、一切手をつけず、守ろうとする。天使に発情はしませんよね。でも発情する人だっているかもしれない。そんな不埒な相手からどうすればきちんと守れるのか。 答えは、保護対象を消すことなんじゃないか。だってそうすれば、誰もちかづけない。
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物体的な美と想像的精神的な美を兼ね備えた金閣寺を愛する男の話。 美を守るために美を壊す。三島由紀夫の文章力はきれてる。
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カミソリのような陰鬱。よくぞここまで 煮詰めたものだと思うくらい傾斜している。自分の病気と被る部分がかなりあるので、 「そりゃあ、わからんことでもないけんど、そんなに斜めをみんでもええやねん。」っと思っちゃう。 狂人の妄想といったら、見も蓋もないけど。。。 文章の切れ味は物凄い...
カミソリのような陰鬱。よくぞここまで 煮詰めたものだと思うくらい傾斜している。自分の病気と被る部分がかなりあるので、 「そりゃあ、わからんことでもないけんど、そんなに斜めをみんでもええやねん。」っと思っちゃう。 狂人の妄想といったら、見も蓋もないけど。。。 文章の切れ味は物凄いものがあり、 いろんな意味で 「なるほど〜これが金閣寺かあー」っと 感嘆してしまう作品。 共感する面やら反発する面やらいろいろ。 他の三島作品も読みたくなった。 「私はその事件を通じて、一挙にあらゆるものに直面した。人生に、官能に、裏切りに、憎しみと愛に、あらゆるものに。そうしてその中にひそんでいる崇高な要素を、私の記憶は、好んで否定し、看過した。」 「女の声は哀切に雪の上に流れた。男は答えなかった。」 「世界を変貌させるのは決して認識なんかじゃない」と思わず私は、告白すれすれの危険を冒しながら言い返した。「世界を変貌させるのは行為なんだ。それだけしかない。」 「私は、お考えのような人間ではありません。」「見抜く必要はない。みんなお前の面上にあらわれておる。」
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「美とは何か」 ということがテーマなのかなと思う。 モノがもっている物質的な美しさと、そのモノがもつ目に見えない・言語化できない・精神的な美しさという、二つの美しさがある、その二つが絡み合う感じ。 デカルトの「省察」の影響をすごく受けての思想だなと思った。 三島由紀夫の観察...
「美とは何か」 ということがテーマなのかなと思う。 モノがもっている物質的な美しさと、そのモノがもつ目に見えない・言語化できない・精神的な美しさという、二つの美しさがある、その二つが絡み合う感じ。 デカルトの「省察」の影響をすごく受けての思想だなと思った。 三島由紀夫の観察力とか表現のすごさにはすごく感動はしたが、話のテーマについてはおもしろいかどうかはまだよくわからない。
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年老いた母をより醜くしているのは、希望だった」というところが印象的。 無意識のうちに昔から準備が出来ていた、という記述。同じ考え方に驚く。
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少年期から金閣寺に火を放つまでの青年僧の告白で綴られた作品。人より外見に劣り、吃りというハンデを負った青年僧である「私」は、幼い頃、父親に聞いた金閣の美しさに囚われている。囚われたとしか思えないほど、金閣寺に、そして美に執着している。怜悧な筆致で、思春期にある青年の心中を描いてい...
少年期から金閣寺に火を放つまでの青年僧の告白で綴られた作品。人より外見に劣り、吃りというハンデを負った青年僧である「私」は、幼い頃、父親に聞いた金閣の美しさに囚われている。囚われたとしか思えないほど、金閣寺に、そして美に執着している。怜悧な筆致で、思春期にある青年の心中を描いているがゆえに、金閣を焼くという許されざる行為を行なった「私」の行動も必然の結果だと理解できてしまう。本作を読んでいると、いつの間にか「私」の思考に、ものすごい力で巻き込まれていく。自分ではない誰かの思考を追体験するという読書の醍醐味を味わいたいなら、是非。
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金閣寺を燃やしたい若僧の話。ひたすら欲求に突き動かされてしまう。自分の欲望が社会になじまない人の葛藤。
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卒論かきますた。 三島作品で2番目にきらいヽ(`Д´)ノ ナンバーワンはあれです。昔映画化されてるあれ。 苦しめられたからてだけでなく、大衆受けするように書かれているから三島らしさがすごく薄いので。 もっと毒々しく書くこともできたんじゃねーのかなー…。
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主人公の友人の、明るい方・暗い方が対照的で気になる。 主人公の知らない所で繋がっていた二人に漂う妖しさ。 金閣寺を燃やしたことより、この怪しさの方が印象に残っている。
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夏休みに友達が読んでたから自分でも買っちゃった。高3になるまで読んだことなかったなんてどんだけ読書してないんだ自分…。
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