山椒魚 の商品レビュー
「英語の出来ない少女…
「英語の出来ない少女は全く好ましく且つ可憐に見える」(岬の風景)「美人で劣等生の女学生くらい魅力のあるものはないだろう」(女人来訪) …こんなことを70~80年も昔に言ってのけたセンス。恐ろしく現代的かつ都会的。飄々としてシニカル。亀井勝一郎の解説を借りると「先天的無用人の自覚」...
「英語の出来ない少女は全く好ましく且つ可憐に見える」(岬の風景)「美人で劣等生の女学生くらい魅力のあるものはないだろう」(女人来訪) …こんなことを70~80年も昔に言ってのけたセンス。恐ろしく現代的かつ都会的。飄々としてシニカル。亀井勝一郎の解説を借りると「先天的無用人の自覚」。文壇的に不遇であったというが、早すぎたのだ。
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井伏鱒二の短編集。何…
井伏鱒二の短編集。何と言っても「山椒魚」に尽きます。独特のユーモアと悲しみがあって、素晴らしいです。
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国語の教科書で読んだ…
国語の教科書で読んだときには気づかなかった魅力が再発見できました。
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何気ない出来事や感情をこんなにもドラマチックにユーモラスに描くことができるのかと感嘆した。 岬の風景では、月を一箇の赤くただれた片目だったと表現したのが印象的だった。 表題作の山椒魚は想像していたものとかなり違っていて、それが更に面白さを増長してくれた。 文章は少し古臭いところが...
何気ない出来事や感情をこんなにもドラマチックにユーモラスに描くことができるのかと感嘆した。 岬の風景では、月を一箇の赤くただれた片目だったと表現したのが印象的だった。 表題作の山椒魚は想像していたものとかなり違っていて、それが更に面白さを増長してくれた。 文章は少し古臭いところがあるが、色褪せない名作とはこのことだと思い知った。
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メランコリック写楽の曲に影響を受けて読みました。短編どれもが日常を切り取ったオチのない話であるからこそ日常は物語に足り得るのだと感じた。雁の話と手紙の話が好き。
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昔々の日常のような短編や、ちょっと夢の中みたいな短編。 道に例えると、平坦な砂利道。(例えて余計に意味不明) この本が現存するからには、きっと深いところに何かあるのかも、、見つかりませんでしたけれども。
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「山椒魚」が課題本の読書会のために読了 ・山椒魚 この話は井伏鱒二の作家人生に於いて、いくつかの改変がされているようだ 元は学生時代の習作「幽閉」を改稿した、作家としてのデビュー作 後に些少な部分の改稿をし、自選全集に収録する際には井伏自身によって結末部分が大幅に削除されたとい...
「山椒魚」が課題本の読書会のために読了 ・山椒魚 この話は井伏鱒二の作家人生に於いて、いくつかの改変がされているようだ 元は学生時代の習作「幽閉」を改稿した、作家としてのデビュー作 後に些少な部分の改稿をし、自選全集に収録する際には井伏自身によって結末部分が大幅に削除されたという経緯を持つ この改稿が様々な議論を呼んだようで 作品は既に読者のものになっているとかどうとか さらに晩年にはインタビューで戻した方がいいかもという発言もしているよう 勝手な憶測になるけど、それまでの人生で培ってきた経験で価値観が変わり、その変化を作品に反映させたのではなかろうか? 他者との協調や受容というものをどう捉えるかという価値観 ただ、私としては蛙の最後の言葉もいくつかの解釈もできる 「今でもべつにお前のことをおこってはいないんだ」という言葉 そのままの意味であれば、罵倒し合っていたときでも怒ってはいなかった、と解釈できる もしくは、昔は怒っていたけれども、そんな経緯を含めて許せるようになった または諦念に至ったとかの方向性 そして最後は、表向きには赦しているようで、実は山椒魚に後悔させるための悪意を持った言葉とも言える お前は独り寂しくそこで死んでいけというね 山椒魚はその言葉を聞いたときにどんな感情を持ったかというと、結局は独り相撲だったという後悔や羞恥もあったのではなかろうか? もし最後の言葉がなかったらどうなるかというと 二匹は和解することなく隔絶したままのラストのようで 結局、人はわかり会えないという意図を感じる 井伏鱒二がどんな意味を込めて最初に発表したのかはわからないけど 自選集を出す頃には、人とはそんなものという認識を持っていたのではなかろうか? あと、改稿されたバージョンを読んでみようと思って探したけど 書店にはなかったし、近くの図書館には改稿前の本しかなかった 世間的には、やはり改稿していない方がいいという意見なのだろうなぁ 表題作以外の短編で面白かったり気になったりしたもの ・朽助のいる谷間 ダムに沈む家に住んでいた頑固爺さんと、活発な女性 朽助は実在の人物をモデルにしているらしい ・へんろう宿 お遍路の道すがらにある変わった宿 捨て子の女性のみで営まれている 三人の婆さんも昔はこの宿に捨て置かれた存在であり 尋常小学校に通っている若い娘も同様であるという状況 現代ではありえないわけだけれども、昔ならあり得たのか? ・掛持ち 季節によって勤め先の宿が変わり、それに伴って自分のキャラクターも変える男の話 片方では小間使のようだけれども、もう一方では優秀な番頭さん うーん、人の評価は一度付いたら変わらないという事なのか それとも単なる見栄っ張りが引っ込みつかなくなっただけなのか? でも、一応優秀な番頭として見られているようなので、実力はある人なんだと思うけどね ・屋根の上のサワン 散弾銃で撃たれた野鳥を介抱する話 現代では鳥獣保護法で禁止されているけど、昔だからまだ許されてたんだよなー 総じて、旅に関する事や小説家が出てくるという展開が多い ある意味で、私小説のような側面もあるのだろうな
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読み終えたあと感じたのが、とても読みやすかったことで、80年前近くに描かれた作品なのだが、そこまで古く感じさせず、現代文学にも通ずるような作風でした。 表題作「山椒魚」は、著者の処女作でもあるし、著者の代表作なのだが、時代を感じさせない傑作でした。 岩屋に閉じ込められた山椒魚の...
読み終えたあと感じたのが、とても読みやすかったことで、80年前近くに描かれた作品なのだが、そこまで古く感じさせず、現代文学にも通ずるような作風でした。 表題作「山椒魚」は、著者の処女作でもあるし、著者の代表作なのだが、時代を感じさせない傑作でした。 岩屋に閉じ込められた山椒魚の目線で描かれていく、不条理な環境からどう脱却するのか、蛙との 対話の部分もとても良かったです。
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どのお話も結局何が言いたいんだろう、、、とかなり考えさせられる。考えさせられるからこそ面白かった。 山椒魚は閉じ込めたはずの敵が、亡くなる最後になって“今でも別に君のことを怒ってはいないんだ”という言葉を受けて初めて実は自分の一番の理解者であったことに気付いて、その言葉に心が救...
どのお話も結局何が言いたいんだろう、、、とかなり考えさせられる。考えさせられるからこそ面白かった。 山椒魚は閉じ込めたはずの敵が、亡くなる最後になって“今でも別に君のことを怒ってはいないんだ”という言葉を受けて初めて実は自分の一番の理解者であったことに気付いて、その言葉に心が救われたのかな、、と解釈することにした。 色々短いお話があったが、他に印象に残るのは、朽助のいる谷間。 最近ニュースで雨が降らないため干上がりダムに沈んだ昔の村が出現するというのを見たが、この物語がちょうどダム開発のために朽助が村を離れる話だったから、リンクして思い出した。
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紹介されている動画を見て気になったので。最後の蛙の言葉に込められた意味が分からず何回か読み返したけど、結局自分にはわからなかった。だってめっちゃ怒ってたじゃん。
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