羅生門・鼻 の商品レビュー
羅生門、邪宗門が個人的には面白かった。人間の本能、卑しさがむき出しで描かれているストーリー構成に引き込まれた。基本的には会話で物語が進行され、昔の用語(注釈あり)が多くいため、ストーリーを追うのが大変で難しかった。スラスラ読めたらもっと楽しめたと思う。
Posted by
久々の芥川龍之介の再読。大河ドラマ(光君へ)で関心を集めている平安時代初期の時代背景に注目。近代小説家(自然派と言われた人々)の有名人の一人である芥川龍之介の作品から王朝物文学の傑作を読む。良く勉強しているのにはただただ驚くばかり。
Posted by
この期に及んで何故か芥川に立ち返ってみた、私も幼い頃自堕落な生活からドラマを産んで小説家になって20代で世間を騒がすような狂言自殺をすることに憧れた時期があって、この時代の小説を読んでいると本当に死ぬことに興味が湧いてきちゃう。人間のエゴイズムをここまで描き切ったのは日本で初めて...
この期に及んで何故か芥川に立ち返ってみた、私も幼い頃自堕落な生活からドラマを産んで小説家になって20代で世間を騒がすような狂言自殺をすることに憧れた時期があって、この時代の小説を読んでいると本当に死ぬことに興味が湧いてきちゃう。人間のエゴイズムをここまで描き切ったのは日本で初めてなんじゃないかなあ。生きるための悪に、生命力と美しさを感じる瞬間すらある。私が死んだら全然髪の毛抜いてカツラ作っていいよ!!ブリーチ毛だけど。
Posted by
1.おすすめする人 →日本文学に興味がある、定番を読んでみたい 2.内容 →芥川龍之介の書く内容が独特で 着いていくのに必死だった。 少しでもいいから、日本史を勉強しておくと 読みやすいのかもしれない。 羅生門は不気味さが勝ってしまった。
Posted by
読みにくくてしょうがなかった。 いずれまた読むことになるだろうなって感じでした。 好色は読んでいて好きな感覚はあった。 邪宗門に関しては本当に読んでいて退屈で眠くなった。理由は単純に読みにくいから。 ガンガン飛ばし読みしました。
Posted by
「羅生門」と「鼻」を読んだ. 羅生門は高校のとき教科書で履修したが、当時は文学がかなり嫌いだったので、長いイメージだった.読んでみると、10ページちょっとで短かった. 鼻は長かった.「人間の心には互に矛盾した2つの感情がある」の部分が確かに...になった.極端に尖った個性は何にも...
「羅生門」と「鼻」を読んだ. 羅生門は高校のとき教科書で履修したが、当時は文学がかなり嫌いだったので、長いイメージだった.読んでみると、10ページちょっとで短かった. 鼻は長かった.「人間の心には互に矛盾した2つの感情がある」の部分が確かに...になった.極端に尖った個性は何にも変えられないね... 芋粥... 正直、芥川龍之介、教育的(?)な話という感じがしてあまり好きじゃないかもしれない.説教臭いとまではいかないが、本質がそこにあると感じた.
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「羅生門」 恐らく2回読んでいます 感想としてはこの下人と老婆の二人しか登場人物っていなかったっけ?と思いました 一応再読なんですけど全く前回読んだ時の感想を覚えていません ですが恐らくは似たような感想ではないと思います 確か去年?に読んで今日読みましたが去年の間に色々な本を読んだので違うと思います 感想ではなくなりましたが話を戻して感想は当時は戦いというものがなく多分時代は平安時代なんですけど震災が多かった時代だったので亡くなる方々が多かったと思いますが、 羅生門の中で髪を取っている老婆… 少し不気味だなと最初は思いましたが当時震災で餓死寸前なので生きるためには死者の髪の毛を引き千切って売ったりして生きていかなければ行けないので髪を取っている老婆でしたが… ちょっとした事ですけど下人は侍ですかね?二本差しとは感じませんでしたが刀は持っていたので老婆を切り捨てることも出来ましたしですが老婆の言い分も正しいので切り捨てませんでした 少し理解できないところもありましたが奥が深いなと思いました 「鼻」 主人公の内供は鼻がとても長く恐らくこの本の表紙が内供ですかね?まあこの表紙ほどの長さで弟子たちから馬鹿にされていたので無理矢理鼻を短くしましたが逆効果で、哂われたので最終的に元の長い鼻に戻りました 感想としては最初の場面で内供が鏡を見て鼻を見てとても気にしている様子が書かれているのですがまあ気にしているのは間違いなさそうですよね そして鼻を短くしますが哂われる そして翌日ですかね?起きたら鼻が長くなっている これで思ったのは元々の自分が一番だということですかね 嘘の自分で生きていくのは辛いだろうな〜と思いました 「芋粥」 感想を率直に言うと主人公の五位ってとても冷静だと思うんですよね 途中で芋粥にありつきたいと言ってたので芋粥好き?になったのかと思いました 少し昔の言い方のところが多かったので感想という感想はないのでそんな感じです 「運」
Posted by
感想としては、全体的に、リアリストかつ悲観的な方だったのかなというイメージを受けた。 知性は極めて高く、古典を原案ととる作品が多く、読書量がうかがわれる。 残っている所謂娯楽や芸術を目的とした近代文学の最初に近い世代なので、参考とする作品が、後の文豪より少なかったと思われる。こ...
感想としては、全体的に、リアリストかつ悲観的な方だったのかなというイメージを受けた。 知性は極めて高く、古典を原案ととる作品が多く、読書量がうかがわれる。 残っている所謂娯楽や芸術を目的とした近代文学の最初に近い世代なので、参考とする作品が、後の文豪より少なかったと思われる。この本に関しては、今昔物語が最も多い。 同じ文豪と呼ばれる谷崎、太宰、川端と異なり、純粋な娯楽というより、何らかの教訓を含んだ話が多い。夏目漱石より若いが、材料を古典にとっているので、さらに古典な香りがする。 愛妻に対する手紙を読んだことがあったので、 暗い?イメージはなかったのだけれど、なんというか 覗いては不幸になるだけの自分の中の深淵を覗くような作品が多い。 面白いと、単純にはいえない。 羅生門は、人が生命の危機に面して、生きるために道徳を捨てるのかという主題。(改作前は、捨てると分かる内容。改作後らしい今著書では、どちらともとりにくい締めの一文となっている。 鼻は、これも意地悪だ。意地悪すぎて、ちょっと私には思ったことない感情だった。単純なのかも。 目に見える障害?がある間は、人は哀れむが、それが解消されると、その人の不幸をどことなく願ってしまうという嫌な話。夏目漱石は絶賛したらしい。 芋粥は、気持ちがよく分かる! 好きなものも食べ過ぎるとという話。 私も子供の頃、ハンバーガーを注文せず、ポテトだけをお腹いっぱいになるまで食べたいと思っていた。 でも、バランスが悪いと許されず、したことがなかった。 それが、フランスのシャモ二を旅行中、ムール貝のポテト添えを注文したら、ビックリする量の鍋いっぱいのそれが届いた。納得(満足ではない)して、それ以降は、確かにポテトでお腹を満たしたいという気持ちは、嘘のように消え失せた。引用もあり、それだけの気持ちではないが、この作品集の中で、一番わかりやすい。 運。 これも意地悪だ。悪いスタートがあっても、最終的にお金持ちになった逸話を聞いて、それでいいと観音様にお参りに行くことを決める話。逸話を話した茶屋のじいさんは、お金より、まっとうな幸せがいい派で、不賛成だった。 袈裟と盛遠 出店元では、貞女という設定らしい袈裟を、実は計算高い女ではないかという疑いから描かれた話。 袈裟と盛遠側の両側から語られる。 サスペンス仕立てになっていて、うまい。 邪宗門 解説によると、苦手な長編にトライしようとして、面白くなってきたところで、まとめきれないと断念した作品とのこと。 天罰の力を弄ぶ神父と、仏教の戦いの様な感じ。 前半は神父優位で、なんとなく、キリスト教非共感の私からは不愉快で、おっ、逆襲の開始か?と思われたところで、終わり。。。 好色 これは、汚い。 好みではない。 好きな人のどこまで、受け入れられるかという話だけど、精神的なつながりを意味しない。 俊寛 あの悲劇の俊寛が流行ったらしい。 倉田百三の書いた、今の文楽の俊寛と同じ恨み節。菊池寛が書いたらしい、実は幸せだった説。 それに触発されて書いたとの内容。 有王を語り手として進む。菊池寛よりかな?
Posted by
「心の裏側」 芥川龍之介の「羅生門」を読んだのは先週だった 映画『羅生門』を観て、どうしても気になってしまったから 短編で読みやすいが内容はとても奥深く人は生きるためは何者にもなれるのだと思ったものです。 「鼻」 どんな本なのかと読み進むとこれまた意外 これも短編で読みやすい ...
「心の裏側」 芥川龍之介の「羅生門」を読んだのは先週だった 映画『羅生門』を観て、どうしても気になってしまったから 短編で読みやすいが内容はとても奥深く人は生きるためは何者にもなれるのだと思ったものです。 「鼻」 どんな本なのかと読み進むとこれまた意外 これも短編で読みやすい 読みやすいが深読みするとどこまでも深い 噺家がやればなかなかの笑い話だけども心の動きがよく分かる 漱石さんお墨付きになるわけだ 今度は芥川龍之介の短編集を読んでみたいです。
Posted by
引き続き昔の文学を…の流れで、芥川龍之介作品を。 オーディオリスニングにて読める代表作をパラパラ(蜘蛛の糸、蜜柑、羅生門、トロッコ、杜子春、鼻)と…代表して感想をここに記載。 いや…何かエモいやん、芥川龍之介・大先生( ̄∇ ̄) 美しいながらも読みやすい…程よく装飾性のある文章...
引き続き昔の文学を…の流れで、芥川龍之介作品を。 オーディオリスニングにて読める代表作をパラパラ(蜘蛛の糸、蜜柑、羅生門、トロッコ、杜子春、鼻)と…代表して感想をここに記載。 いや…何かエモいやん、芥川龍之介・大先生( ̄∇ ̄) 美しいながらも読みやすい…程よく装飾性のある文章、個人的にはスゴく心地良かったです。 今読むと話自体は決して珍しくはないんですが… 芥川龍之介作品とは、その超絶王道なストーリーを「巧みな筆力」と「偉大なる文豪の肩書き」を命綱にして読む作品なのかなぁと…我ながら、結構なお手前で…( ̄∇ ̄)wwwww あと、どの作品も最後(あたり)の一文が素晴らしいですね。 羅生門で言うところの「下人の行方は、誰も知らない。」的な(笑) 綺麗なフリオチのストーリーを、最後の圧倒的な美しい文章で仕上げつつ、ピリッとした緊張感を持たせる…コレが「文学」感を出してるんかなぁと。 「ええ感じのオチ書いたやろ」って、ほくそ笑んでる芥川龍之介さんの顔が浮かんできますね…うっすら漫才の最後で言ってんなぁ…「もうええわ」って…したり顔で…(´∀`) <印象に残った言葉> ・下人の行方は、誰も知らない。(P18) ・ーこうなれば、もうだれも嗤うものはないにちがいない。内供は心の中でこう自分に囁いた。長い鼻をあけ方の秋風にぶらつかせながら。(P29) ・しかし極楽の蓮池の蓮は、少しもそんなことには頓着致しません。その玉のような白い花は、お釈迦様の御足のまわりに、ゆらゆら蕚を動かして、そのまん中にある金色の蕊からは、なんとも言えないよい匂いが、絶え間なくあたりへ溢れております。極楽ももう午に近くなったのでございましょう。(P70) ・暮色を帯びた町はずれの踏切と、小鳥のように声を挙げた三人の子供たちと、そうしてその上に乱落する鮮やかな蜜柑の色とーすべては汽車の窓の外に、瞬く暇もなく通り過ぎた。が、私の心の上には、切ないほどはっきりと、この光景が焼きつけられた。そうしてそこから、ある得体の知れない朗らかな心もちが湧き上がってくるのを意識した。(P152) ・塵労に疲れた彼の前には今でもやはりその時のように、薄暗い藪や坂のある路が、細々と一すじ断続している。……(P236) <内容(「BOOK」データベースより)> この天才を越えた者がいただろうか? 近代知性の極に荒野を見た作家の珠玉作品集。 小説家の登龍門である「芥川賞」に、その名をとどめる芥川龍之介は、深刻な人生の悩みに耐えながら、機智と諧謔と博識を駆使し、みごとな短篇小説を書き残した。 平安時代、荒廃した都で途方に暮れていた下人は、若い女の遺体から髪を引き抜く老婆に怒りを燃やす……「羅生門」。 蜘蛛の糸につかまって自分だけ助かろうとした男のエゴイズムの果てを描く「蜘蛛の糸」。 贅沢と転落を繰り返し、人間に愛想をつかした若者が仙人になりたいと望んで……「杜子春」。 新鮮な抒情、傑出した虚構、そして明晰な文章で、今なお人々を魅了してやまない不世出の天才の代表的作品を、一冊に収めた21世紀への日本の遺産。
Posted by