羅生門・鼻 の商品レビュー
羅生門・鼻・芋粥あたりは読みやすく内容も理解できたが、それ以降の作品はある程度古典の素養がないと読みにくい。とは言え、さすがは芥川龍之介。古臭さを感じない面白みがあった
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どうやらこれが名作らしい。「確かに!」とまでは行ってないが…の本。 名作なので改めて読んでみた。普段読んでいる本より、スピード感は出ない。と、言うのも、普段はノッてくると、カタマリ単位でスッと理解して読み進めることが多いのだが、この物語は一文字たりとも流してしまうと理解が追いつ...
どうやらこれが名作らしい。「確かに!」とまでは行ってないが…の本。 名作なので改めて読んでみた。普段読んでいる本より、スピード感は出ない。と、言うのも、普段はノッてくると、カタマリ単位でスッと理解して読み進めることが多いのだが、この物語は一文字たりとも流してしまうと理解が追いつかなくなってしまう感じがしたので、一歩一歩読み進めるようにしなくてはいけない。一文字もこぼしちゃいけない感じが、一瞬ストレスに感じた。動画世代だから?(笑) 鼻は初めてマトモに読んだが、終始「これ、コントやん」って思いながら読んでいた。芥川龍之介もニヤニヤしながら作ってたことだろう。オチは少しドキッとさせられた。元通りの変な状態になることで落ち着くと言う、何とも凝ったオチ。
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全8編の短編集。去年、新潮文庫の豆本のガチャガチャを引いたときに出てきた本。ずっと積んでたのをようやく読んだ。 テーマは分かりやすいが、オチがふわ〜っとした感じの話が多い印象だった。 本書の中で一番長い話は「邪宗門」。面白かったけれど急に異能力バトルが始まったと思ったら未完……...
全8編の短編集。去年、新潮文庫の豆本のガチャガチャを引いたときに出てきた本。ずっと積んでたのをようやく読んだ。 テーマは分かりやすいが、オチがふわ〜っとした感じの話が多い印象だった。 本書の中で一番長い話は「邪宗門」。面白かったけれど急に異能力バトルが始まったと思ったら未完……! 解説によれば「新聞連載で風呂敷を広げすぎて畳めなくなったのだろう(要約)」とのこと。芥川龍之介でもそういうことがあるなら、私もそういうことがあってもいいか……と、謎の勇気をもらったりもした。 個人的には最後の「俊寛」が明るくていい話だなと思った(元ネタを知らないでそう感じることに若干引け目はあるが)。同じ題材を取った他作家の作品を意識して書いたということろも、なんだか芥川の人間らしい部分が垣間見えて面白いなと思った。
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授業で羅生門を読み、少し怖い物語性に興味を持ったので図書館で借りて読みました。難しいところもありましたが、羅生門と鼻は昔も今も変わらない人間の心を上手く表していていい作品だなと感じました。
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再読。芥川龍之介の王朝物が入っている。だいたい『今昔物語集』から取材して、近代的心理描写をいれている。「羅生門」「鼻」「芋粥」「運」「袈裟と重遠」、「邪宗門」、「好色」、「俊寛」の八篇。 「羅生門」「鼻」「芋粥」などは不安定な人間の心持ちを書いているように思う。 「袈裟と重遠」も迷いが書いてあるが、男の側と女の側から書いてあり、思いのすれちがいがあって面白い。 「邪宗門」は平安時代にキリスト教が伝わっていた(摩利の教え)とするもので、摩利信乃法師と若殿の対決のところで未完で終わってしまった。 「好色」は女を次々に手にいれる男の話であるが、ある女がどうしても落とせず、その女の糞(まり)を見て、恋から醒めようとするが、香木で作られた糞をみて死ぬという話。 「俊寛」は楽しく悟って暮らしたという解釈で書いている。
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ま~それにしても芥川龍之介の短編技術の見事なこと!羅生門を上り、夜の闇に現れる不気味な気配。そこに何がいるのかと大人になっても変わらず夢中になって読んでしまいます。まるで映画的な手法と言いますか、臨場感がとてつもないです。 この作品である一人の男が悪の道へと踏み出すその瞬間を決定的に捉えた芥川。その微妙な心理状態を絶妙にえぐり出したラストは絶品です。 『羅生門』は厳しい。厳しい厳しい世の有り様をこれでもかと見せつけます。悪の道へ踏み出すというのはどういうことなのか、まさにそこへと通じていきます。実に素晴らしい作品です。
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「羅生門」 主人公が、死人の髪を抜いている老婆を見つけた時は、自分の正義のもとに怒りを露わにしながら老婆を捕らえるが、その死人は罪人であり、こうなるのも仕方がないと老婆が説明すると、主人公は老婆の服を剥がして盗み逃げてしまう。正義の揺らぎがすごくわかりやすく描かれている作品だと思いました。 「鼻」 大きな鼻がコンプレックスの主人公がなんとかして鼻を小さくするも、依然として周囲から笑われる。そしてある日突然鼻がまた大きくなると主人公は安堵感を覚える。 人にはコンプレックスが大なり小なりあり、たとえそれが解消されてもコンプレックスは尽きない。と言うことを言いたかったのかなと思いました。
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鼻 ラジオにて 何を言おうとしているのか、分かりやすい作風なのだとこの作品で知った。 芥川龍之介 もっと知りたい 鼻を茹でたりしても痛くないという信じられないけど印象的な話。
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羅生門、邪宗門が個人的には面白かった。人間の本能、卑しさがむき出しで描かれているストーリー構成に引き込まれた。基本的には会話で物語が進行され、昔の用語(注釈あり)が多くいため、ストーリーを追うのが大変で難しかった。スラスラ読めたらもっと楽しめたと思う。
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久々の芥川龍之介の再読。大河ドラマ(光君へ)で関心を集めている平安時代初期の時代背景に注目。近代小説家(自然派と言われた人々)の有名人の一人である芥川龍之介の作品から王朝物文学の傑作を読む。良く勉強しているのにはただただ驚くばかり。
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