浮雲 の商品レビュー
四迷は、評論「小説総論」を著して、現実をそのまま写し取るのではなく、現実の奥に潜む本質を説いた後、言文一致の文体で書かれた「浮雲」を発表。内容も文体も新しい近代小説の先駆的作品となる。「浮雲」は未完のままに終わるが、第三篇の末尾には「終」と明記されている。それでも未完とされるのは...
四迷は、評論「小説総論」を著して、現実をそのまま写し取るのではなく、現実の奥に潜む本質を説いた後、言文一致の文体で書かれた「浮雲」を発表。内容も文体も新しい近代小説の先駆的作品となる。「浮雲」は未完のままに終わるが、第三篇の末尾には「終」と明記されている。それでも未完とされるのは続編の構想と思われる作品メモが発見されたからであり、二葉亭の意思として未完であったかどうかはわからない。本田がお勢を弄んで捨て、文三は失望と身辺の不幸が重なって身を持ち崩し、精神的に追い詰められていく予定だったという。
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初の言文一致小説、ということでなんとなく敬遠していたのですが面白かったです。取りあえず続きが読みたい(無理ですが)。
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章回小説ですね(笑) 二十四歳で明治二十年にデビューした革新作、意味が違い過ぎると存じます。 文三は二葉亭の投射ならば、お政、昇は何様? 果たして六年前のあたくしはお勢かしら。 色んな視点から見ると、やはり狭すぎな窓を通して時代を窺うのは至難、まさに文化や経済や政治問題も入れ込め...
章回小説ですね(笑) 二十四歳で明治二十年にデビューした革新作、意味が違い過ぎると存じます。 文三は二葉亭の投射ならば、お政、昇は何様? 果たして六年前のあたくしはお勢かしら。 色んな視点から見ると、やはり狭すぎな窓を通して時代を窺うのは至難、まさに文化や経済や政治問題も入れ込めて畳むとは。 若き人の悶える心持、過厳な理想と道徳に押しえられてつくづく、それに有るべき理念と現実の矛盾、やり切れないやり切れない、どうしょうもなく壁に向かって咄嗟言い出したら嘆息したり、にっこりしたりするものの、成長しつつに連れて何かを発見すること。 そして何かを捨てて何かを掴まえるのか。 解せない生に断ち切れない謎。
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口語体ってこういうことか。模写に過ぎていないところは、意外だったけど面白くて、なんてか自然だった。口調は不自然に思えちゃうけど…苦笑 お勢のキャラクターはひどいな。わたしにもこういうところがあるから気をつけなきゃなーと思った。文三の翻弄されっぷりがほんとうに可哀相だ。 「浮...
口語体ってこういうことか。模写に過ぎていないところは、意外だったけど面白くて、なんてか自然だった。口調は不自然に思えちゃうけど…苦笑 お勢のキャラクターはひどいな。わたしにもこういうところがあるから気をつけなきゃなーと思った。文三の翻弄されっぷりがほんとうに可哀相だ。 「浮雲い」で「あぶない」と、当時は読んだそう。いろいろと、背景を知れば知るほどに面白い小説。
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くたばってしめぇの二葉亭四迷に初挑戦。 なかなか進展しない昼どらを歯痒い気持ちで見てる。 そんな作品だった。 んもーーーーーーーーーっ!!!>< ってなる。 ツンデレもやり過ぎ注意ってことか。
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黙れ引きこもりが。いいから働け。 こいつらはただの引きこもりに高等遊民とか名づけてろくでもないわ。一章、二章は面白かったけど、三章は四迷がやる気なくしててだめ。 音のリズムがよい。言文一致効果?
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いわずと知れた初の言文一致文学。読んでみるとおもしろーい。文体がテンポ良くていいヨネー。みたいな感じの文体。片仮名多くて見た目にもおもしろい。ストーリーもテンポよくてさくさく読めます。がんばれ文三、負けるな文三。でも後半にいくにつれなんだかいたたまれない気持ちになってきます・・最...
いわずと知れた初の言文一致文学。読んでみるとおもしろーい。文体がテンポ良くていいヨネー。みたいな感じの文体。片仮名多くて見た目にもおもしろい。ストーリーもテンポよくてさくさく読めます。がんばれ文三、負けるな文三。でも後半にいくにつれなんだかいたたまれない気持ちになってきます・・最後もはや狂気沙汰です。渡る世間は鬼ばかり。未完?
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