三四郎 の商品レビュー
儚くも淡い恋心を歌っ…
儚くも淡い恋心を歌った、青春小説の傑作です。
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「頭の中は日本より…
「頭の中は日本より広い」はずなのに三四郎の頭の中はごちゃごちゃしていてとても狭い。なぜか。独りよがりだからだ。そして決定的に経験不足だからだ。若いのだから仕方がない。経験は最初から持っているものでもなければ、一度に手に入れられるものでもないのだから、それでいいのである。 この青...
「頭の中は日本より広い」はずなのに三四郎の頭の中はごちゃごちゃしていてとても狭い。なぜか。独りよがりだからだ。そして決定的に経験不足だからだ。若いのだから仕方がない。経験は最初から持っているものでもなければ、一度に手に入れられるものでもないのだから、それでいいのである。 この青春小説は私の過去を現在に生き返らせた。そういう意味で小説は過去を現在に、大げさに言えば歴史を現在に生かす働きがあると気が付いた。では三四郎と同じぐらいの若者にとってはどうか。単なる共感以上の何かを受け取ってくれればと思った
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青春小説です。三四郎…
青春小説です。三四郎が自分のことをストレイシープといっているのが面白い表現だと思いました。
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昔の学園青春恋愛小説…
昔の学園青春恋愛小説です。三四郎の純情で真っ直ぐな気持ちに和みます。「迷い羊」がキーワードです。でもそれでもいいと思います。
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性欲と承認欲求からくる恋愛の駆け引き。つまらないなあと思ってしまう。美禰子がリアリティにかけていて、ステレオタイプな魔性の女という感じ。三四郎も恰好をつけていて、本音を隠している感じが面倒くさいなと思う。ストレイシープというような言葉で己の葛藤をごまかしていると思う。満たされない...
性欲と承認欲求からくる恋愛の駆け引き。つまらないなあと思ってしまう。美禰子がリアリティにかけていて、ステレオタイプな魔性の女という感じ。三四郎も恰好をつけていて、本音を隠している感じが面倒くさいなと思う。ストレイシープというような言葉で己の葛藤をごまかしていると思う。満たされない性欲と承認欲求に悶えるなら格好つけないで悶えればいい。自分に嘘をつくことは面白いのだが、嘘をついたままでいるから面白くない。 「女は恐ろしいものだよ」とか本当やめてくれよと思う。なんだよ、その根拠のない上から目線。自分の洞察の浅さを棚にあげて、わからないならわからないということを認めろやと思う。
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まぁまぁ面白い。これが当時の大学生の姿だとすれば、だいぶ日本はレベル下がってるよな。美禰子の謎めいたキャラがなかなか読ませる。
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初めて夏目漱石の本を読んだ。明治大正の価値観と今の価値観との違いがわからないと物語を楽しめないんだろうなと感じた。その時代背景を知ってるから理解できることもあるんだと思うから、引き続きその後の作品も読んでみたいと思った。またその同年代の別の作品も読んでみたいと感じた。
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2024年 一作目は三四郎 こんなにも純粋で愛おしい23歳はいるのかってくらい何とも言えない主人公。生なところとか、与次郎とのやりとり、悩んでたりする場面が印象的 田舎かから出てきて、都会にもまれる様子がおかしくも時に切ない 美禰子との関係を応援したい気持ちもあるけど、美禰子から...
2024年 一作目は三四郎 こんなにも純粋で愛おしい23歳はいるのかってくらい何とも言えない主人公。生なところとか、与次郎とのやりとり、悩んでたりする場面が印象的 田舎かから出てきて、都会にもまれる様子がおかしくも時に切ない 美禰子との関係を応援したい気持ちもあるけど、美禰子からしたら大分三四郎は頼りないのかな… 美禰子目線で次読んだらまた違った三四郎を感じれそう
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明治の切ない恋愛話。 当時の九州片田舎と東京は今以上に格差があり上京する三四郎は戸惑いがあったろう。 列車で知り合った謎の女性の振る舞いへの冷静な対処など少し背伸びする様子が伺えた。 様々な出会いに対し終始受け身の三四郎と、常に動き回りトラブルの中心のような与次郎はとても対照的...
明治の切ない恋愛話。 当時の九州片田舎と東京は今以上に格差があり上京する三四郎は戸惑いがあったろう。 列車で知り合った謎の女性の振る舞いへの冷静な対処など少し背伸びする様子が伺えた。 様々な出会いに対し終始受け身の三四郎と、常に動き回りトラブルの中心のような与次郎はとても対照的で、だからこそ三四郎の「静」が強調されているように感じた。 そんな受動的な三四郎が一目惚れのように惹かれる美彌子に対するポジティブさや様々な嫉妬はいじらしい。 三四郎の気持ちを知りつつ口数少なく切り返す様は小悪魔そのもの。 実らぬ恋の末、その美彌子を描いた絵画を見に行く三四郎の気持ちは幾ばくか。 美彌子とのキーワード、ストレイシープが唯一の救いのようだ。
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明治時代の青春小説。 時代は変われど、人が恋をしたり悩んだり友情を育んだりする心の動きは変わらない。 九州から大学入学のために東京へ出てきた三四郎は都会のさまに圧倒されながらも、その地で出会った人たちとの交友の中で東京での居場所を見つけていく。 三四郎や美禰子の気持ちは、繊細...
明治時代の青春小説。 時代は変われど、人が恋をしたり悩んだり友情を育んだりする心の動きは変わらない。 九州から大学入学のために東京へ出てきた三四郎は都会のさまに圧倒されながらも、その地で出会った人たちとの交友の中で東京での居場所を見つけていく。 三四郎や美禰子の気持ちは、繊細な所作に丁寧に描き出されていたり、自然の事物になぞらえられたりして、直接的な表現よりも心に残るものがあった。 美禰子が三四郎に言った「ストレイ シープ」。三四郎に対してのみ使われていたものかと思っていたが、美禰子自身もまた「ストレイ シープ」であった。
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