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斜陽 の商品レビュー

4.1

690件のお客様レビュー

  1. 5つ

    219

  2. 4つ

    238

  3. 3つ

    134

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  5. 1つ

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2009/10/04

言わずもがな、「斜陽族」という流行語まで編み出した太宰氏の代表作。没落していく貴族の様子を美しい文章で綴った退廃的作品で、太宰作品の中では最も好きな一篇です。

Posted byブクログ

2009/10/04

昔の文学は堅そうで今まで毛嫌いしていたんですが、太宰治の文章は『人間失格』の時もそうだったけど、比較的読みやすいです。 『斜陽』は結構好きかも…。陰鬱な感じではあるんだけど。 表現がキレイだなーー…ってすごく感じました。 ちょっとした手紙の中にも精鋭な表現が使われてて 文字の美...

昔の文学は堅そうで今まで毛嫌いしていたんですが、太宰治の文章は『人間失格』の時もそうだったけど、比較的読みやすいです。 『斜陽』は結構好きかも…。陰鬱な感じではあるんだけど。 表現がキレイだなーー…ってすごく感じました。 ちょっとした手紙の中にも精鋭な表現が使われてて 文字の美術家というか。 解説読んで『斜陽』の題名の由来の説を知って納得。 というかそんな引用文献とか美術品なんてあたしには縁がない; さすがにそこまでは網羅できんわー…。 まぁ引き続き現代物読みつつ太宰読みたいと思います。

Posted byブクログ

2009/10/04

 びっくりした。太宰の後期傑作とされる『斜陽』が、こんなにも若々しい作品だとは思わなかった。良い意味でも悪い意味でも、若い。どちらかというと、悪い意味での若さを感じてしまった。  ただ初めに言っておくと、この第1章、2章にはとても引き込まれるものがある。貴族のお母さまが「あ」なん...

 びっくりした。太宰の後期傑作とされる『斜陽』が、こんなにも若々しい作品だとは思わなかった。良い意味でも悪い意味でも、若い。どちらかというと、悪い意味での若さを感じてしまった。  ただ初めに言っておくと、この第1章、2章にはとても引き込まれるものがある。貴族のお母さまが「あ」なんて言うところは心ときめく。コテコテの感じが好きです。『斜陽』は前半だけで充分に優れた短篇となっているように思う。  ところが中盤以降になると、若さが見えてくる。まず良い若さから言うと、なかなか作品を読ませる仕掛けになっている。エンターテイメントとしての面白さがある。だがそれは、私の想像する「昭和の純文学」とは少し違った。現代のライトノベルにやや近いものを感じた。なにしろ作中人物が語る思想がいかにも十代の作家が書きそうなことだった。あまりにも若い。よく太宰には自意識のもつれがあると言われる。しかしこれは単なる自意識過剰、ナルシシスムではないだろうか。確かにこの没落する貴族の姿は「短篇」として見るならば美しい。だがこれが長編となってリアリティを会得して来るに連れ、彼らの幼さが浮かび上がってくる。まるで己の苦しみに酔っているかのように見えてきてしまうのだ。この作中人物にも、いや、このテキスト自体に〈他者〉の視線が欠けているようにすら思われる。  自分は決して、青い作品は嫌いでない。ただ、この種の青さには少々抵抗がある。それにしても、こんなにも青かったのか。太宰38歳の作品ではあるが、知らされなければ十代が書いたものと思っただろう。(ただし繰り返すようだが、前半はやはり優れている)(けー)

Posted byブクログ

2009/10/04

日本とは美しいなとこれを読む度に思う。 そして読んだ後はやたらと「コバルトブルウ」とか呟きたくなる。なんとなく。

Posted byブクログ

2009/10/04

暗さの中の美しさ。なんともいえない太宰ワールド。たぶん、感性が女性よりなんでしょう、太宰は。だから男性にはわからない作品かも。

Posted byブクログ

2009/10/04

デカダンですね。斜陽族って人たちが生まれるのもわかります。誰にも死の欲望はあるはずです。今の世間では正当化されないその欲望を持っていればきっと面白く読めるはず、そうでない人には辛いかもね。

Posted byブクログ

2009/10/04

これは良い。 あれ、太宰で恋愛小説?と思ってたらどんでん返しくらった気分。 すらすら〜と読める感じも素敵

Posted byブクログ

2009/10/04

人間失格よりは印象に微かに残っている作品。太宰治の作品の中では一番、何と言うか…情愛を感じさせる作品だったからでしょうか。自己否定・自虐的な著者は執筆の度に何処か自分と重なる登場人物を出しますが(笑)その中でも、この作品では、歪みながらも「オカシイ」と奇異の目で見られている自分自...

人間失格よりは印象に微かに残っている作品。太宰治の作品の中では一番、何と言うか…情愛を感じさせる作品だったからでしょうか。自己否定・自虐的な著者は執筆の度に何処か自分と重なる登場人物を出しますが(笑)その中でも、この作品では、歪みながらも「オカシイ」と奇異の目で見られている自分自身を理解しながら、それでも心の底にある人間らしい感情を(文章内ではあくまで登場人物に対してですが)伝えたかったのでは無いかと俺は感じました。

Posted byブクログ

2009/10/04

貴族の家族が堕ちていくんだけど、唯悲しいだけじゃなくて、ゆっくり堕ちていくのがすごく綺麗oハッピーエンドじゃなくて「悲壮」な話ですo

Posted byブクログ

2009/10/04

お母様のスプーンの使い方に読了当時姉弟ではまって真似していました(アホウ)ラストが好きだな。希望の匂いがする。強い女の人が好き。

Posted byブクログ