斜陽 の商品レビュー
チェーホフの『桜の園…
チェーホフの『桜の園』を読んだ後にこれを読むと、また一段と深く味わえます。
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天才の憑依力というの…
天才の憑依力というのはこういうことなのか、と思う。落ちぶれた家の令嬢の生き様が素晴らしい。恋に狂う女が凄まじい。
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滅びの美しさがここに…
滅びの美しさがここにあります。苦しくなるような美しさに魅せられました。
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かず子が最後に上原に…
かず子が最後に上原に出した手紙が怖いです。この時代の女性は強い。自分ももっと強く生きなくてはと思いました。
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主人公と母の浮世離れ…
主人公と母の浮世離れした日常生活と、弟とその友人がはなつ人間くさい雰囲気のコントラストが印象的です。すらすら読めます。
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戦時という特殊な時代…
戦時という特殊な時代を生き抜く女性の物語。時代背景のせいか、太宰治の文章のせいなのか、読んでいると、酔ってふわふわしているような、マジメだけどだるい、みたいな感覚になる。意外と展開が早く大きいので面白い。
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母と義姉と弟の三人が…
母と義姉と弟の三人が出てきますが、その中で一番義姉の生き方が、衝撃的です。平成の今に比べてかなり昔の話です。
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没落貴族である主人公…
没落貴族である主人公かず子が、弟の友人の作家に手紙を3度送る場面に一種の狂気を感じました。いろいろな出来事が次々起こるので結末が気になって、意外とすぐに読めてしまいました。
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没落貴族の家庭を舞台…
没落貴族の家庭を舞台に滅びの美を描いた、太宰治三十八歳、昭和二十二年の作。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
欠けたものに対して抱かれる倒錯的な美を描き出す作品だと思う。一般に、完全ではないものに美を見出すこと自体は決して不自然ではない。しかし本作においては、その美意識がどこか倒錯的であり、居心地の悪さを覚えさせる。 作中の人物は、自らが幸福になることをどこかで拒みながらも、他者からの肯定を強く求めている。この自己矛盾的な在り方は、人間の本質的な弱さや屈折を示しているように感じた。主人公であるかず子の恋も大きく屈折している。かず子の恋に限って言えば、自己を消耗させることで意味を見出そうとするようだったし、他の物語の登場人物も徹底してどこかが破滅的だ。 一方で、そうした屈折の理由を彼らの内面性だけに押しやることもできないのだろうと思う。かず子たち一家は没落貴族であり、大きな時代の転換の中で、時の流れに取り残されるかたちで居場所を失っていった。新しい価値観に適応しようとしても、過去を完全に捨てることはできず、その結果として宙吊りの状態に置かれている。かず子のいう、「犠牲者。道徳の過渡期の犠牲者(p.201)」という表現がそっくりあてはまると感じた。 そして、この「過渡期の犠牲者」という表現は、登場人物にとどまらず、作者である太宰治自身にも妥当するのかもしれないとも思う。解説も併せて読むと面白かった。初めての太宰作品だったが、「好き嫌いが分かれる」の意味がわかった気がする。私は後者寄りだけれども、後世の人にここまで鮮烈な感情を植え付けるところに、この作品の並外れた魅力があるのだと思う。読んでよかった。
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