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ブラック・ティー の商品レビュー

3.6

137件のお客様レビュー

  1. 5つ

    23

  2. 4つ

    47

  3. 3つ

    44

  4. 2つ

    15

  5. 1つ

    2

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2015/09/16

タイトルは「ブラックティー」。 バラの名前らしい。 花、そして「ティー」、乙女チックなタイトルなのに「闇」を感じるのはやはり「ブラック」とあるからだろう。 そして読み終わった後の、なんだろうこの心がチクリとする感じは・・・ この感覚、この短編集が「軽犯罪」がテーマだから、というこ...

タイトルは「ブラックティー」。 バラの名前らしい。 花、そして「ティー」、乙女チックなタイトルなのに「闇」を感じるのはやはり「ブラック」とあるからだろう。 そして読み終わった後の、なんだろうこの心がチクリとする感じは・・・ この感覚、この短編集が「軽犯罪」がテーマだから、ということにあとがきでようやく知った。 そうか、だからか!なるほど・・・ 犯罪とも言えないほどの小さな罪、「欠点」「個性」と言えるほどのものも。 そして社会のものさしにしてみたら悪かもしれないけど、価値観、つまり時代や場所が違えば悪ではないかもしれないもの。 最近会社で大きな失敗をしたからなおさら分かるわ〜。 しかも社会的には全く犯罪とはよべないもの。 ルール違反にもならないくらいの・・・ でもそれ以前の重要なこと! そんなん会社のものさしだ、と少し開き直れてしまった。 気にしない気にしない。

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2015/04/10

日常の小さな罪をテーマにした短編集。 《1995年出版》 この人達は実在していた気がする。 90年代の東京のどこかで、 こうしてただ繰り返す日々を受け入れていただけの人達が。 今もきっと、人混みに紛れてどこかにいる。 そう思って安心した。 初読みは約10年前。今、30歳で再...

日常の小さな罪をテーマにした短編集。 《1995年出版》 この人達は実在していた気がする。 90年代の東京のどこかで、 こうしてただ繰り返す日々を受け入れていただけの人達が。 今もきっと、人混みに紛れてどこかにいる。 そう思って安心した。 初読みは約10年前。今、30歳で再読。 話にポケベルが出てきたり、人物の台詞や文章にも古さを感じるのは仕方ないこと。 そうなると、今の若い子には共感できない話になってしまうのかな。 だとすると、本当に惜しいことだ。

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2014/11/20

久しぶりに読んだ著者の作品だが、何処か鳥肌が立つようなその構成や展開が印象的。フィクションでありながらリアルな感じがある。

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2014/08/16

日常の小さな罪をテーマにした短編集。小さな罪と言っても「ニワトリ」のお姉さんみたいに、しょうがないなあで済まされるようなものもあれば、「誘拐犯」のように取り返しのつかない事態に陥るものもある。 「百年の恋」や「ママ・ドント・クライ」は微笑ましさすら感じたがDV夫が出てくる「少女趣...

日常の小さな罪をテーマにした短編集。小さな罪と言っても「ニワトリ」のお姉さんみたいに、しょうがないなあで済まされるようなものもあれば、「誘拐犯」のように取り返しのつかない事態に陥るものもある。 「百年の恋」や「ママ・ドント・クライ」は微笑ましさすら感じたがDV夫が出てくる「少女趣味」やストーカー話はぞっとした。

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2014/08/01

ブラック・ティーというのは紅茶のことかと思ったら、バラの品種でした。 電車の網棚に置かれた、一抱えもあるバラの花束。 その意味は…。 短編集の最初の話。 “大勢の人間の中で、微妙な駆け引きや恋愛をするのが恐かった。期待して期待して、最後まで一本のバラも貰えないかもしれない人生が...

ブラック・ティーというのは紅茶のことかと思ったら、バラの品種でした。 電車の網棚に置かれた、一抱えもあるバラの花束。 その意味は…。 短編集の最初の話。 “大勢の人間の中で、微妙な駆け引きや恋愛をするのが恐かった。期待して期待して、最後まで一本のバラも貰えないかもしれない人生が恐かった。” 山本文緒は、自分の中の不安や他人への不信感を書かせると上手い。 山本文緒を読むと、自分と同じように感じる人がいることの安心感をいつも感じる。 未練もあきらめも恨み言も、多分お互いさま。 でも、「これは私のこと?」と思ってしまうような断片が必ずあって、だから、心がすごく弱っているときに山本文緒を読むと、私はきっと救われる。 第四話。 家族に興味を持たないくせに君臨する父親と、家族を犠牲にしてまで人気演歌歌手にのめり込んでいく母親。 母の気持に気づいたときに、娘と母は父を捨てる決意をする。 “どうして、ママがこんなにウメさまのファンになったかわかる?あのね、握手したから。男の人が手を握ってくれたの、私、十年ぶりぐらいだったの” 私が誰かにそう思ったことはないけれど、でもこの気持ちはすごくわかると思った。 そばにいるのに、透明人間のように扱われるのはつらい。 私はここにいるの。 見えてる? 私という人間がここにいるの。 そんな時に誰かが手を握ってくれたら、どんなに安心できることだろう。 後半の4編は、ちょっとぞくっとするような怖さがあり、でもそれは誰にでも起こりうる怖さで。 当たり前の日常が、心を裸にしてみるとこんなにも怖いものだったかと思い知らされる作品群。 それでも私は山本文緒が好き。

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2014/06/19

大人はキレイごとばかりではありません。 軽犯罪の短編集ってかんじかなー サクッと読めてドキッとして、ヒヤッとする。 でも読み終わりはなんか軽い。 病んでる時にジャケ買いするのはいつもこの人

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2014/05/15

小さな罪というのは、 ふとした瞬間にすごい重みを持ったりする。 毎晩1人反省会をする人もいるけれど。 1番気に入ったのは、ニワトリ。 身にしみる。

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2014/05/11

短編集。小さな罪について。弱くて嫌な普通の人達が多数出てくるんだけど、別れた恋人に執着してしまう元彼の話『留守番電話』、が1番キタ、、、アドバイスしてあげたい、気持ちはひじょーにわかるが、今すぐそんなことやめて連絡先を消し次に行け、と。。。とにかく筆者の描く人間像がホントにリアリ...

短編集。小さな罪について。弱くて嫌な普通の人達が多数出てくるんだけど、別れた恋人に執着してしまう元彼の話『留守番電話』、が1番キタ、、、アドバイスしてあげたい、気持ちはひじょーにわかるが、今すぐそんなことやめて連絡先を消し次に行け、と。。。とにかく筆者の描く人間像がホントにリアリティ溢れていていつも唸らされる。

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2014/03/25

誰しも一度は経験するような、小さな罪。 決して憎めない、彼らの気持ちも分かる、物語り。 作者のあとがきも良い。

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2014/02/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

軽犯罪を題材にした短編集でした。 軽犯罪って言うだけあって、咎めたいことばっかねんけど、 自分もいつ足を踏み外すかわからないので、 ちょっと、ひやっとするというか、もやっとするというか・・・ てか性格悪い人書くのうますぎやと思った! ・ブラック・ティー 置き引きの話。置き引きで生活ってまじすごい あたしやったら置き引き自体もそんな不安定な生活も怖くてできん ・百年の恋 立ちションが犯罪って知らんかった・・・ そしてこの男はなんて幸せな性格なんだろうと思った ・寿 これこれ、この女!性格悪いというかあほというか。 あの友達も悪いやつやけど当然の報いというかなんというか!この話は一番いらっとしたかも! ・ママ・ドント・クライ 最初は母ちゃん最低!!って思ったけど、 たしかに最低なことには変わりないげんけど、 ほんとはすごい可哀想で、 これからは娘と一緒に頑張ってほしいって思った! ・誘拐犯 ぐすん、よかれと思ってやったのに(ノд`)゚。 これが一番責められないお話やった(ノд`)゚。 ・夏風邪 これはしかたない、男への当然の報いやわ! ざまあみろってあたしは思ったよ ・ニワトリ ニワトリね、あたしも言われたことあるけど、 銀行寄ってねって言われて3秒後に忘れて通り過ぎたり。 でもこいつ行き過ぎやろ! こいつ一番性格ひんまがっとると思った でも最後はちょっと笑ったw ・留守番電話 こっうぇ!これがストーカーか、まじこっうぇ あんまり男側が狂気染みたことするのって読んだことなかったから、あー、男でもこういうことするんやーって怖かった。確かにストーカー事件とか実際にあるしね。 しかしポケベルってちょっと時代感じる 面白かったー あたしは足を踏み外さないように気をつけようと思いました。

Posted byブクログ