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続 氷点(上) の商品レビュー

3.9

49件のお客様レビュー

  1. 5つ

    13

  2. 4つ

    17

  3. 3つ

    13

  4. 2つ

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2014/04/18

氷点に続き、高校生以来の再読。 このドロドロ感が堪らん...! 人って、段々欲深くなっていく生き物だな、と。 程度によるだけで、自分もそうなのかと考える機会にもなった。

Posted byブクログ

2013/09/23

『氷点』での事件(?)があってから陽子のプラス思考は薄れてしまうが、そこから少しずつ成長していく姿を見てると自分も色々気づかされる事があったので良かった。ただ、同じ様な事を啓造も考えてたりするが直ぐに夏枝や村井と接触する事によって台無しにしてしまうので情けない。でも、自分は陽子よ...

『氷点』での事件(?)があってから陽子のプラス思考は薄れてしまうが、そこから少しずつ成長していく姿を見てると自分も色々気づかされる事があったので良かった。ただ、同じ様な事を啓造も考えてたりするが直ぐに夏枝や村井と接触する事によって台無しにしてしまうので情けない。でも、自分は陽子より啓造に近いと思うので悪くは言えない。 夏枝は前回の事がありながらも相変わらず。この人の考え方は怖い。辰子がおらんかったらどうなってるんやろ?夏枝の父親はええ事は言うけど結局娘は野放しやもんなぁ。

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2013/03/09

自殺をはかった陽子は一命を取り留めた。そして、自分の本当の出生について知るが、己は背信の結果として生まれた子だと、実の母を恨むことになる。ドロドロとした辻口家の人々の心の模様が生々しい。 妻、夏枝に対し憎悪したり哀れんだり愛おしく思ったりする夫、啓造。人間そんなもんだよなぁと...

自殺をはかった陽子は一命を取り留めた。そして、自分の本当の出生について知るが、己は背信の結果として生まれた子だと、実の母を恨むことになる。ドロドロとした辻口家の人々の心の模様が生々しい。 妻、夏枝に対し憎悪したり哀れんだり愛おしく思ったりする夫、啓造。人間そんなもんだよなぁとつくづく思った。特に、啓造は妻の軽い浮気に対し、そんな些細なことはもぅ気にすまいと何度も思いつつ、結局、事ある毎に蒸し返している。どうしようもない啓造だが、共感してしまう。人間って大層な事を言っている割にはこんなもんだよな、と激しく思った。

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2013/03/02

「氷点」を読みたかったのに、間違えて続編を買ってきてしまった。全然本作を読んでいても読めてしまう内容。個人的には起承転結がないのが・・・って感じ。下巻は積ん読になりそうな気配。

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2012/11/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

全作の『氷点』よりかちょっと盛り上がりにかけるけど 続編です。 結局、陽子ってのは殺人者の子供ではなかったのよね。 で、本当の母親を探しにでるんだけど、 なんか、殺人者の子供でない。って分かった時点で ちょっと盛り上がってたのが冷めちゃったわ。 じゃあ今までのはなんだったの? みたいな感じで。。。 最近になって、養子をもらうってのが多くなってきたし、 今ではそういうのも当たり前のようにちゃんと育ててきてて 周りも理解が出てきたみたいになってきたけど その昔じゃ、なんかそういうのが後ろめたい感じで そういうのってとっても嫌よね~。 ほんと、アンジェリーナ・ジョリーとかそういう点で尊敬しちゃうわ~。

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2012/09/27

昭和45年から46年にかけて、朝日新聞に連載された、「氷点」の続編。 4年半を経てもなお、作品の勢いやトーンがはそのままで、相変わらずの読み応えである。テーマは“罪のゆるし”となり、特に陽子が自分の出生にまつわる罪をいかに許し得るかというところに読者の目を惹きつける。陽子の実の母...

昭和45年から46年にかけて、朝日新聞に連載された、「氷点」の続編。 4年半を経てもなお、作品の勢いやトーンがはそのままで、相変わらずの読み応えである。テーマは“罪のゆるし”となり、特に陽子が自分の出生にまつわる罪をいかに許し得るかというところに読者の目を惹きつける。陽子の実の母や兄弟も出現し、人間関係も人々の心理もますます複雑だ。 ただ、下世話な眼で見れば、北原と徹の間で揺れていた陽子が、ラストで出した結論にはちょっと異議あり。

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2012/09/06

『氷点』のテーマは「原罪」で、この『続氷点』のテーマは「許し」。 "許す"というのは、なんて難しいんだろうと思う。 ひとを許すことができるのは、自分の弱さを知っているひと。自分も許してもらわなければならない存在だと知っているひとなんだろうな。

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2012/07/23

無名の主婦だった三浦綾子氏を一躍作家にした作品。 全四冊でしたが、一気に読めました。 1970年代くらいの作品ですが、時代は変わっても 人の嫉妬・憎しみ、欲望は変わらないもの。 2010年の今でも、ある意味違和感なく読めました。 「原罪」とは何かがテーマですが、人はほんとに...

無名の主婦だった三浦綾子氏を一躍作家にした作品。 全四冊でしたが、一気に読めました。 1970年代くらいの作品ですが、時代は変わっても 人の嫉妬・憎しみ、欲望は変わらないもの。 2010年の今でも、ある意味違和感なく読めました。 「原罪」とは何かがテーマですが、人はほんとに罪深い生き物だと思いました。そのうごめく臨場感は、秀逸でした。 育ての母親が言い放つ陽子さんへの怨念のような言動は、 どの女性でも持ちえる独特のものなんでしょうか。 レビューには、独特の醜さと記した方もいましたが、ほんとにそうなのか。判断はつきません。 「許す」ということは、人を上からも下からみない、そう接しないということでしょうか。 それが隣人への愛でしょうか。 「許さない」と思った時点で、上か下かはわかりませんが、 自分の立ち位置が変化しているということなのか。 主人公の陽子さんは、ラストでそれがわかったので、 ああいう決断に至ったのか。 心情的には、そっちじゃない方にいってほしかったけど。 せつなかったので。 人は絶対ではない、永遠に相対的な存在だ、と常々考えの基本においてますが、「許さない」とは、絶対的な存在だと自己を示しているということか。だとしたら、神以外許すことはできないっていうことになる。 だから本文にもあった、大きな石と小石の話か。 大きな石を移動させて、元に戻せと言われてもできるけど、 小さな石は、いちいち場所を覚えていないので、元に戻せないって話に繋がるのか。 多くのひとは小さな石(小さな悪)の集合体とも言えて、そのひとつひとつを覚えてはないし、覚えていては生きていけない。 なぜなら、人は相対的な存在でしかないから。 だから、小さな石のことくらいは許すけど、大きな石は許せないか。 陽子さんは、本文で「権威がほしい」と言っていたけど、あいにく永遠に持てない存在。だから苦しいのか。 わかったようで、わからない永久なテーマですねえ。

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2012/09/24

やっぱり自分勝手な人達は相変わらずというか‥。 自分が不義の子という事実を知り、より深く罪を見つめる陽子。 その事実が、子を生すことや異性を愛すること、男女の仲に対する潔癖さを強め彼女を臆病にさせた気がする。 陽子だけは幸せになって欲しいと願いつつ、下巻へ。

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2012/04/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前作のラストで、陽子が一命を取り留めてその後。佐石は実の父親ではなかったものの、両親が不倫の関係にあったことや夏枝とのわだかまりやらで悩みは尽きない陽子。兄の徹が陽子の実母に会ったり、その息子達哉が陽子に一目惚れしたりで話は更にややこしくなっていく。 夏枝は相変わらず人格障害だが、頷けないこともない一面もないこともない。むしろ陽子の偽善者振りにイラつかされる。あんたが毅然と対応すれば済む話じゃないのっていう。偽善については作中でも違う言葉で時折言及されているのだが、それでも清廉すぎて嘘くさい。もともとは僕が、いえ私がと責任を負うことで楽になりたがる人々の中で、夏枝なんてマシな方かもとすら思う罠。それにしても世界狭いな。北海道は広いのに。ってそういう問題じゃないか。啓造のいらなさっぷりが際立った続編だが、まあ父親なんかそんなもんかなという感じ。それにしても気の毒なのは北原だが、達哉がその後彼に謝罪したのかどうか、自分のやったことを悔いたのかどうかだけが気になる。目を覚ましたのかと。でもぼくは謝らないとか平気で言いそうだがな。もうマザコンってレベルじゃねえぞ。

Posted byブクログ