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震度0 の商品レビュー

3.5

108件のお客様レビュー

  1. 5つ

    14

  2. 4つ

    35

  3. 3つ

    44

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    5

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2009/10/04

本格刑事ものを読んだのは初めてです。 今まで避けがちのジャンルでしたが、各視点から描かれており、読みやすかったです。 警察内部の私利私欲部分が見えて、実際も事件どうこうよりも、そういった内部問題が発生しているかと思うと、愕然としました。。。。 キャリア、準キャリ、ノンキャリの違い...

本格刑事ものを読んだのは初めてです。 今まで避けがちのジャンルでしたが、各視点から描かれており、読みやすかったです。 警察内部の私利私欲部分が見えて、実際も事件どうこうよりも、そういった内部問題が発生しているかと思うと、愕然としました。。。。 キャリア、準キャリ、ノンキャリの違いも初めて理解できました。

Posted byブクログ

2009/10/04

阪神淡路大震災の折、震源から700キロほど離れたN県の県警を舞台にしたお話し。 1人の警務課長の失踪をきっかけにして、矜持と保身と人情といろんなものがない交ぜになって、そこで息をしている人間を書いています。 最後まですっきりしない後味なのですが、それが返っておもしろいと思います。...

阪神淡路大震災の折、震源から700キロほど離れたN県の県警を舞台にしたお話し。 1人の警務課長の失踪をきっかけにして、矜持と保身と人情といろんなものがない交ぜになって、そこで息をしている人間を書いています。 最後まですっきりしない後味なのですが、それが返っておもしろいと思います。誰かの行動を説明するような動機は、きっとそこまで分かりやすく簡潔なものじゃないと思うので。音もなく同時並行的に、距離が離れたN県警にはただの数字として伝播する震災の被害を横に走らせていくのは、なんだか殺伐としすぎている気もしましたが… でも、当事者という感覚が目の前の県警を揺るがす「震災」に霞むんだろうか。 いろいろと考えさせられました。 横山さんは刑事の眼で事件を読ませようというのではなくて、警察の中の人、あまり注目されないような役職の人を取り上げて警察と社会を見ようとしている気がして面白いです。文章もものすごく面白いし。(硬い文面が個人的に好きだから)

Posted byブクログ

2009/10/04

阪神大震災のさなか、700km離れたN県警本部の警務課長の不破義人が失踪した。県警の事情に精通し、人望も厚い不破がなぜ姿を消したのか? 本部長の椎野勝巳をはじめ、椎野と敵対するキャリア組の冬木警務部長、準キャリアの堀川警備部長、叩き上げの藤巻刑事部長など、県警幹部の利害と思惑が錯...

阪神大震災のさなか、700km離れたN県警本部の警務課長の不破義人が失踪した。県警の事情に精通し、人望も厚い不破がなぜ姿を消したのか? 本部長の椎野勝巳をはじめ、椎野と敵対するキャリア組の冬木警務部長、準キャリアの堀川警備部長、叩き上げの藤巻刑事部長など、県警幹部の利害と思惑が錯綜する。ホステス殺し、交通違反のもみ消し、四年前の選挙違反事件なども絡まり、解決の糸口がなかなか掴めない……

Posted byブクログ

2009/10/04

県警キャリア、準キャリ、地方たちの意地の張り合い、権力争い、力の誇示。1人の警務課長・不破の失踪。それぞれの立場からもの言ってかみ合わない人々。誰がどう情報を活かして解決に向かっていくのかが面白い。’08.1.25

Posted byブクログ

2009/10/04

阪神大震災の前夜,N県の警務課長が失踪していた。 当日,2つの事件の報により揺れるN県警。 失踪したのはN県警きっての人物と誰もが認める男。 失踪の原因を表沙汰にしないよう各方面で探り始める。 キャリアVSノンキャリアのわかりやすい図式に加え, 警務部VS刑事部,生活安...

阪神大震災の前夜,N県の警務課長が失踪していた。 当日,2つの事件の報により揺れるN県警。 失踪したのはN県警きっての人物と誰もが認める男。 失踪の原因を表沙汰にしないよう各方面で探り始める。 キャリアVSノンキャリアのわかりやすい図式に加え, 警務部VS刑事部,生活安全部VS交通部など, 警察組織内部での醜い覇権争いの現実が細かく描写されている。 また,元婦警でそれぞれの妻である女たちの公舎での争い。 700km離れた大震災はまさに蚊帳の外の事件にすぎない。 結局は皆が保身と野心だけと言うのは寂しいことだが, 案外それが現実なのかもしれない。

Posted byブクログ

2009/10/07

06年マイベスト5位。 県警幹部たちの家族を巻き込んでの騒動。警察という閉鎖的社会での地位と名誉を賭けた争いが面白かった。

Posted byブクログ

2009/10/04

大震災が起こった日に警察課長が失踪する。表沙汰にならないようそれぞれが真相を探る中、警察内のどろどろとした人間関係、出世、保身しか頭にない幹部とその家族たちが浮き彫りに。ここまで書けるのはこの人だからだろうな。震災は意味がなかった気が。。

Posted byブクログ

2009/10/04

出てくる登場人物の性格の悪さ(自分の保身しか考えなかったり)に 軽く苛つくけど、それでもそんなに嫌悪感を抱かずに読めるあたり さすがやなーと思いました。 内容はちょい尻すぼみな感じ。 途中がものすごく膨らんだだけに残念。

Posted byブクログ

2009/10/07

阪神大震災のさなか、700km離れたN県警本部の警務課長の不破義人が失踪した。県警の事情に精通し、人望も厚い不破がなぜ姿を消したのか? 本部長の椎野勝巳をはじめ、椎野と敵対するキャリア組の冬木警務部長、準キャリアの堀川警備部長、叩き上げの藤巻刑事部長など、県警幹部の利害と思惑が錯...

阪神大震災のさなか、700km離れたN県警本部の警務課長の不破義人が失踪した。県警の事情に精通し、人望も厚い不破がなぜ姿を消したのか? 本部長の椎野勝巳をはじめ、椎野と敵対するキャリア組の冬木警務部長、準キャリアの堀川警備部長、叩き上げの藤巻刑事部長など、県警幹部の利害と思惑が錯綜する。ホステス殺し、交通違反のもみ消し、四年前の選挙違反事件なども絡まり、解決の糸口がなかなか掴めない……。

Posted byブクログ

2011/07/16

面白かった。☆5にしようかとも思うがもっとすごいのに出会ったときのために取っておこう。誠実で他からの信頼も厚いひとりの警察幹部が阪神淡路大震災の朝失踪する。その失踪によって危うい均衡の上に成り立っていた県警警察幹部たちのバランスが崩れていく。徐々に明らかになる地震の被害と同じよう...

面白かった。☆5にしようかとも思うがもっとすごいのに出会ったときのために取っておこう。誠実で他からの信頼も厚いひとりの警察幹部が阪神淡路大震災の朝失踪する。その失踪によって危うい均衡の上に成り立っていた県警警察幹部たちのバランスが崩れていく。徐々に明らかになる地震の被害と同じように誠実な人間のとった不可解な行動によってそれに係わる警察幹部たちとその妻たちの隠れた野心や欲望や思惑が明らかになっていく。これは「半落ち」のときと同じようにその失踪の謎を明かす物語とともに周りの人間たちの話なのだ。最初人物がすんなり把握できなくて、これってどんな人だったけ、どんな家族がいたんだっけと戸惑うのだが、だんだんそれが判ってくると警察内部だけではなく社宅の人間関係というか損のものが重要な位置を占めていることがわかりどんどん引き込まれる。そして圧巻は最後のオチに在る。ああこれはもしやと推理していた人も多いかもしれないが、その失踪の謎が解けたとき警察幹部たちが選んだ道。それぞれがそれぞれに思い十字架を背負い込んでしまった。最後に堀川が電話したとき本部長が電話で話していたのは誰だろう。誰からかけたのだろう。そうこの物語の鍵は電話だ。電話が重要な効果を上げている。特に警電が。みんなにオススメしたい本です。2006・8・5

Posted byブクログ