魂萌え！(上) の商品レビュー

桐野夏生【著】

2011/08/06

主人公は59歳の未亡人。夫が急死してから次から次に災難？や迷い、葛藤がある中で生きていく様をリアルに描いている。いつもの？桐野作品のような殺人とかグロテスクなものはないが、ありがちな遺産相続、浮気の話がリアリティがある。私としては主人公の敏子をはじめ、登場人物の誰一人として好きになれず、感情移入もできず。特に主人公の安定しない心（まあ事態からして正しい心の動きなんでしょうけど）とにかくイライラしてしまった。

2009/10/04

婦人の老後の話。夫が亡くなって、それがきっかけで不倫相手が見つかって、息子が帰国して、家出、その他諸々…。

社会勉強になりますね。身の回りにこんな話ないですから。
あと、親不孝な子供にはならないようにしようと思いました。なりつつあるけど。

2009/10/04

母が買っていたので読んだ本。
初老のかたがたの恋愛事情。。
年齢があがっても人間てたいしてかわらないなぁと。老人ホームないでの恋愛もひどいらしいが少々こわさをかんじずにはいられない。まぁそれが生への活力ならいいのかなとも思うが、夫婦で入居したのにどちらかが好きな人ができて･･･とどろどろになるらしい。。
生きがいをみつけなくては、と思います。。

2007,july

2009/10/04

本を読んでから映像を見ることの方が多いのですが、この作品は高畑淳子さん主演のＮＨＫﾄﾞﾗﾏで、先に映像を見て、原作を読みたくなりました。
　夫が死んでから知る、自分が全然知らなかった部分（浮気を含め）人はどれだけ秘密を持ち、守っていられるのでしょうか。《妻は、女の存在を知らず、女は妻のことを男と話したりしている。》これって酷いよね。生物学的にいうと、人類は一夫一婦制になった事で、種を残す能力が退化したとか、それで本能が時々出る？そのようにでも考えないと、死んだ夫を赦すことは出来ないかも

2011/09/04

『あなたは、私の知らない世界を持っていたのね。それも仕方ないことなのかもしれないわ。私は暢気すぎたものね。私もこれから、貴方との世界以外のものを探していきていかなきゃならないのかしら。荷が重いわ。』

夫に先立たれた妻の日々が綴られる。

桐野夏生らしく、主婦の感情をきめこまかく描いている。リアルに･･･なんだろうと思うが、自分にはもう少し歳を重ねてからでないと共感しづらいのかなと思う。主人公の娘に近い歳の今の私からみると、周囲の言葉に一喜一憂し、判断を次々変える様にはやや苛立ちを感じてしまう。

だが、そういう自分のような反応が、主人公を孤独においやるのだろうと思う。主人公は『自分と同じ立場にいない人間と共有できるものは、なんと少ないのだろう』と嘆く。そういう意味で、勉強になった。

ちなみに、前からそばにうるさい親爺があんまり好きじゃなかったが、これを読むと余計にそばおっさんが信用できなくなる･･･

2009/10/07

アホすぎる、この主人公。世間知らずで、夫の愛人の存在に、夫が死ぬまで十年も気づかず、息子や娘を自立させられず金の無心をしてやり、寄ってくる人から金をむしりとられ…。何てアホなんだ。世の専業主婦の典型。まるっきり、自分というものを持っていないから、夫が死ねばたちまち何をしていいのやら分からなくなるのだろう。「母」と「妻」しか役割を担うことなく、のほほんと毎日を生きているから、いざ窮地に陥ったときに対応ができない。世の中知らなすぎ。一人でいることを恐れ、気持ちは不安定。哀れだなあと思う。自分のしたいこと自由にできないなんて。前半は煮え切らなくてイライラもするけれど、ラストはちょっとは成長したから★二つということに。

2009/10/04

旅行帰りで時差ぼけで、夜中に目覚めてしまい、この本を手に取ったら一気に上下巻読み終えてしまいました。
夫に先立たれた５９歳の女性が、夫に愛人がいたことなど、一気に世間の波にさらされ、とまどいながらも自立していく話です。
主人公敏子だけでなく、その友人、夫の愛人、登場人物が生き生きと描かれ、心の動きがとてもリアルで臨場感がありました。
敏子を応援しながら読みました。

2009/10/04

2007.10.25
夫が突然、逝ってしまった。残された妻、敏子は59歳。しかも、真面目だった亡夫に愛人だなんて。平凡な主婦」が直面せざるを得なくなったリアルな現実。
ドロドロ。

2009/10/04

女性の心理が大変よく書けていると思った。
この主人公と同じ世代の母に読ませて感想を聞いてみたいと思う。

2009/10/04

暇つぶしに読む本を探していました。
主人公が５９歳の「平凡な主婦」というところに、惹かれました。母親の世代の人の考えていることが少しでもわかるかな・・・と。
主人公の息子や娘の態度を見て、家族のあり方、思いやりについて、反省し、考えさせられました。

・・・とはいえ、不倫、不貞という問題が出てきて、それがなんとも簡単にそうなってしまっていて、という部分は読んでいて悩みます。
主人公の女性は、旦那が長年自分を裏切っていたことを知り、自分もしてしまうのですが、それってすごく寂しいことだと思いました。