マルドゥック・ヴェロシティ(3) の商品レビュー
前作『マルドゥック・スクランブル』の前日譚にあたる、ディムズデイル・ボイルドの話。 空軍のエリートパイロットだった彼が、如何にして全てを喪失して虚無へと堕ちていったのか。 前作以上にバトルが加速してて、最後の方はびっくり人間対決に。 まさにSF版山田風太郎。 バトルだけかと思...
前作『マルドゥック・スクランブル』の前日譚にあたる、ディムズデイル・ボイルドの話。 空軍のエリートパイロットだった彼が、如何にして全てを喪失して虚無へと堕ちていったのか。 前作以上にバトルが加速してて、最後の方はびっくり人間対決に。 まさにSF版山田風太郎。 バトルだけかと思いきや、ナタリアとの結ばれぬ純愛やウフコックとの決別など、人間ドラマも充実してて重厚な物語。 「マルドゥック」シリーズ完結編の『マルドゥック・アノニマス』が待ち遠しい!!
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3冊合わせて10時間ほどで読了。 私はボイルドが大嫌いだ。力で叩き伏せ、潰して、その上を表情も無く踏み荒らしていく、ボイルドのやり方が大嫌いだった。バロットとウフコックとイースターが大好きだったから、彼女たちが苦しむ姿を見るのは本当に辛かった。だからスクランブルのクライマックス...
3冊合わせて10時間ほどで読了。 私はボイルドが大嫌いだ。力で叩き伏せ、潰して、その上を表情も無く踏み荒らしていく、ボイルドのやり方が大嫌いだった。バロットとウフコックとイースターが大好きだったから、彼女たちが苦しむ姿を見るのは本当に辛かった。だからスクランブルのクライマックスは胸がすっとしたし「やっと終わったんだ」と安堵のため息さえ漏らした。 だから、ヴェロシティを手に取る事ができなかった。スクランブルを読み終えてからヴェロシティを手に取るまで3年もかかった。 ヴェロシティはスクランブルより少し前の話、ボイルドがウフコックとパートナーだったときの話を描いている。そこにはスクランブルのような餓えた獣のように虚無を求めるボイルドはいなかった。愉快な仲間たちとチームを組み、時折笑みを浮かべることすらあった。ページをめくるたびに違和感と激しい拒絶があった。だって、あのボイルドが「笑ってる」んだから。衝撃的でもあり、興味深くもあった。何が彼を変えたのか、ページをめくる手は止まらなかった。 話が進むうちに沢山の謎とおぞましい事件が発生する。09の面々は、チームを組んで、少しずつ謎に迫っていく。その中で起きる痛くて辛い結末。読むのも辛い凄惨な出来事。けれど、読まずにはいられなかった。ボイルドを理解するために。ボイルドの有用性を確かめるために。 すべて読み終わってから、スクランブルのクライマックスを改めて読み直した。「やっと終わったんだ」と思った気持ちは変わらなかったけれど、それはボイルドの本心でもあると、分かった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
一巻、二巻は長く感じたけれども、三巻は一気に読み上げました。 読み終わった後のこの気持ちは一体なんと言い表せばいいのか…。 すごく重い。 重くて胸の底に沈んでいると言った感じに捉われました。 このヴェロシティはボイルドが臨界点まで達するその過程を描いているのだと思います。 死と暴力の物語であり、怒りと哀しみの物語だと感じました。 スクランブルではボイルドは非情な敵役だったけれど、ヴェロシティのボイルドは人間的だと感じた。またそれがひどく切なく思えた。 ウフコックと決裂する理由やその様子に胸が詰まりましたし、ボイルドのウフコックへの愛情、または友情が哀しかった。 また、三巻のラストで事件の真相が次々に明らかになっていくが、不明確な個所もあって(ボイルドの娘?)気になるところ…。 しかし、登場人物がこの物語上に何人現れたのかさっぱりわからないんですが、本の人物紹介だけでも50人以上いますね…。 読みながらキャラの名前が判らなくなることもあって、戸惑いましたが流れとしては面白かったと思います。 ボイルドという一人の犠牲者が力を得て犠牲者という弱者ではなく、自らの意志で復讐を遂げる。 そんな物語だと受け止めました。 ヴェロシティは総体的に残酷描写が多く、うっ…。と思う部分も多かったですね。 女性向けではない気がします。 が、ハードなバイオレンスものがお好きな方には堪らない作品ではないでしょうか。
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ボイルドも恋をしたり したんですね。 仲間がだんだん減って行ったり 傷ついたりしていくのが 読んでて辛かった。 謎めいた過去が色々分かって ちょっと気が済んだ感じ。 スクランブルより、疾走感があって こっちの方が好きかも知れない。 表紙が素敵。 作者のあとがきが小説みたいで ...
ボイルドも恋をしたり したんですね。 仲間がだんだん減って行ったり 傷ついたりしていくのが 読んでて辛かった。 謎めいた過去が色々分かって ちょっと気が済んだ感じ。 スクランブルより、疾走感があって こっちの方が好きかも知れない。 表紙が素敵。 作者のあとがきが小説みたいで 面白かった。
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マルドゥック・スクランブル3部とマルドゥック・ヴェロシティ3部を読み終えて、少しボイルドがわかったような気がする。
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ラストまでの疾走感が素敵。一度読み始めたら、なかなか止められない。 終わり方がある程度分かっていたとはいえやはり切なかったです。 各所で言われているとおり、読み終えたあとにスクランブルを読み返したくなりました(笑)
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怒涛の展開と明かされる驚愕の真実。読み終えた後の虚しさがすさまじいです。覚悟していた以上の高さから突き落とされました。ボイルドの選択は悲しすぎるし、もっと他に方法があったのだろうけど、自分を捨ててでもやりとげたこと、自分を慕ってくれた人達がいたことがあるのがせめてもの救いでしょう...
怒涛の展開と明かされる驚愕の真実。読み終えた後の虚しさがすさまじいです。覚悟していた以上の高さから突き落とされました。ボイルドの選択は悲しすぎるし、もっと他に方法があったのだろうけど、自分を捨ててでもやりとげたこと、自分を慕ってくれた人達がいたことがあるのがせめてもの救いでしょうか。暗く輝く珠玉の一冊です。
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… なんとも言えない終わり方だった。 『消失』を描いた作品だと本のカバーに書いてあったけれど、本当に『虚無』を書いていたと思う。 一人の男が全てを失うまでの物語。 救いはなく、ただ全てを無にする話。 まともな精神で書ける話しではなないと思った。
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2010 12/21読了。WonderGooで購入。 『~スクランブル』で語られていた顛末と、ウフコックたちには見えていなかったボイルドの意図や行動が見えるヴェロシティ最終巻。 「ボイルドの印象が全く変わる」「スクランブル⇒ヴェロシティ⇒スクランブル」、と読むのがおすすめ、と言わ...
2010 12/21読了。WonderGooで購入。 『~スクランブル』で語られていた顛末と、ウフコックたちには見えていなかったボイルドの意図や行動が見えるヴェロシティ最終巻。 「ボイルドの印象が全く変わる」「スクランブル⇒ヴェロシティ⇒スクランブル」、と読むのがおすすめ、と言われる意味がよくわかった。
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