源氏物語の時代 の商品レビュー
清少納言と紫式部が仕えた中宮の夫、一条天皇の時代を分かりやすく説明してくれる。 兄兼通の見舞いに行かなかったばかりに関白の座につけなかった兼家。孫を帝位につかせるため花山天皇を出家させる。その花山は、彼女に言い寄ったと勘違いされて、藤原伊周、隆家兄弟に襲撃される。兄弟は流刑に。...
清少納言と紫式部が仕えた中宮の夫、一条天皇の時代を分かりやすく説明してくれる。 兄兼通の見舞いに行かなかったばかりに関白の座につけなかった兼家。孫を帝位につかせるため花山天皇を出家させる。その花山は、彼女に言い寄ったと勘違いされて、藤原伊周、隆家兄弟に襲撃される。兄弟は流刑に。 というような面白話が沢山あった。
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一条帝死後の彰子のありよう、知らなかった。父道長の人形から自分自身へと脱皮し、その後60余年を政治参加しつつ生きた姿に感銘を受ける。 この先生の本は、平安女流作家好きがビシビシ伝わってきて、読んでてほんとに楽しい。
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2020.12.19市立図書館 (長女の冬休みのお楽しみ用も兼ねて) 読む余裕なく期限切れ返却 ただ同時に借りて読了した「紫式部ひとり語り」でだいたい内容の検討はついた。ちょうど摂関政治も絶頂、藤原道長の時代で影が薄いようだが、実は際立ったところが多々あり資料も多く残されている一...
2020.12.19市立図書館 (長女の冬休みのお楽しみ用も兼ねて) 読む余裕なく期限切れ返却 ただ同時に借りて読了した「紫式部ひとり語り」でだいたい内容の検討はついた。ちょうど摂関政治も絶頂、藤原道長の時代で影が薄いようだが、実は際立ったところが多々あり資料も多く残されている一条天皇について詳しく書かれているのだと拝察。
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一条朝の時代史がわかりやすく書かれている。 源氏物語や権記、道長の日記を読む時の大きな参考になるだろう。 それにしても道長の権威はどれほどだたのか。一条帝も苦労しただろうが、中を取り持つ藤原行成の心労が思い図られ、やれやれ。
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これは良書だ。 完全フィクションということになってる「源氏物語」から現実寄りな「栄花物語」「大鏡」などの言ってもやや盛ってる女流日記に偏ることなく、日報っぽい「権記」「小右記」などをバランスよく引用。源氏物語が成立した時代の実在人物達を通してリアルを伝えてくれる。一条・定子・彰子を中心に、摂関家の面々。個人的には行成の登場が多くて嬉しい。比して「御意見番」呼ばわりの実資はかなりスルーです。
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読書の楽しみの一つは、それまで何の疑問も持たずにいた既知の事柄や常識を、その道の専門家の明快な語り口で、鮮やかにひっくり返されてしまうことだろう。 枕草子、源氏物語を生んだ一条帝の御代。通常は、藤原道長や清少納言、紫式部を主人公として語られることが多いが、彼らの中心に位置する一...
読書の楽しみの一つは、それまで何の疑問も持たずにいた既知の事柄や常識を、その道の専門家の明快な語り口で、鮮やかにひっくり返されてしまうことだろう。 枕草子、源氏物語を生んだ一条帝の御代。通常は、藤原道長や清少納言、紫式部を主人公として語られることが多いが、彼らの中心に位置する一条帝を主体として置いたことで、これまで見えてこなかった事実が明らかにされる。 定子と一条帝の悲恋と復縁が、桐壷の巻のモチーフになっていることや、源氏物語が一条帝と彰子を結ぶ絆だったのではないかという見立てなど、ページをめくるごとに、きれいに打ち負かされる爽快感を味わう喜び。 読書の楽しみを堪能させてくれる一冊である。
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読み進めるたびにぐいぐい引きつけられました。 面白いです。 定子が一条天皇に大変愛されたことは,多くの小説で題材として取り上げられていますが,本書はその背景事情にも踏み込んでおり,なるほどなあと思いました。 個人的には,一条天皇と定子の長男敦康親王が東宮になれなかった事情が気...
読み進めるたびにぐいぐい引きつけられました。 面白いです。 定子が一条天皇に大変愛されたことは,多くの小説で題材として取り上げられていますが,本書はその背景事情にも踏み込んでおり,なるほどなあと思いました。 個人的には,一条天皇と定子の長男敦康親王が東宮になれなかった事情が気になっていましたが,本書はその点にも触れており,良かったです。 文庫化されたら是非手元に置きたい本です。
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※このレビューにはネタバレを含みます
山本淳子さんは以前、源氏物語についての対談集を読んだときに知り、すっかりファンになりました。 この本は、源氏物語が生まれた時代背景を学べるよう当時の事件と、天皇と后達の生き方についてが解説されています。 源氏物語が生まれた時代は一条天皇の時代。 紫式部や清少納言、そして藤原道長が有名ですが、このお三方の陰に隠れてあまり脚光を浴びていないのが一条天皇とその妻、定子と彰子です。 定子&清少納言 VS 彰子&紫式部 という構図は有名ですが、定子亡き後に彰子が入内ですから実は時代は被ってないんですよね。 ってそのあたりまでは道長の本を読んで知っていたのだけど、彼女たちの性格や生活なんかはこの本で初めて知りました。 定子は、受領層出身だけど教養の高い女性。彼女にとって漢文は窮屈な学問ではなく、堅苦しくも小難しくもない、日常を豊かにする華やかな娯楽だったのです。 そして、そういう文化を持つ中関白家の気風は後宮に影響を与え、当時は清少納言のように積極的に自分の意見を言う女房がもてはやされました。一世を風靡した中関白家文化に影響を受けた女房たちは派手な風流、当意即妙、気の利いたおしゃれな会話・・・こういうものがよいものとされる時代だったのです。 そんな定子が亡くなった後、中関白家に代わって台頭してきたのが藤原道長一族。 道長の娘彰子は皇室の血を引いている自尊心と品格の人です。 彼女には、ざれた振る舞いだけでもはしたないと感じられたことでしょう。これをトラウマとして、彰子は定子とは対極的なところに自分の性格を作り上げていきます。 自己主張は抑える、出来るだけ目立たないように。結果として彼女の後宮は、上品だけど消極的、無難なだけで面白みに欠けるものになってしまったのです。 このようなサロンの雰囲気がそのまま、清少納言と紫式部の性格の差にもなるんですね。 もっというと、貴族たちの栄枯盛衰を目の当たりにしながら、一条と定子の純愛を、彰子の愛を、紫式部は三人の試練を通じて考えたのではないか、人の愛や執着とはどのようなものなのか、物語を通して繰り返し検証したのではないか、それが源氏物語につながったと結論付けています。 山本さん、やっぱりわかりやすいし見解も素晴らしい! かなり勉強になりました☆
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人に薦められて読みましたが、本当に面白かったです!学生時代、古文は特に得意ではなかったですが、枕草子や源氏物語、栄花物語等、思わず読んでみたくなりました。 内容も全然堅苦しくなく、多くの方に読んで頂きたい良書です。
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以前、国語科の部会で講演を聴いたときに CMされている本をようやく読了。 『源氏物語』で研究授業をするにあたり、 教頭(地歴科)に薦められたのでした。 (ウチの教頭さんは本当に読書家!) 自分ではわかっているつもりでも、 やはりたまにこの手の本を読むと、 改めて知識の整理ができ...
以前、国語科の部会で講演を聴いたときに CMされている本をようやく読了。 『源氏物語』で研究授業をするにあたり、 教頭(地歴科)に薦められたのでした。 (ウチの教頭さんは本当に読書家!) 自分ではわかっているつもりでも、 やはりたまにこの手の本を読むと、 改めて知識の整理ができていいですね。 『源氏物語』が書かれた社会の状況が 目の前に浮かんできます。
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