1,800円以上の注文で送料無料

バール、コーヒー、イタリア人 の商品レビュー

4

20件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

    8

  3. 3つ

    4

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2014/12/18

イタリア・バールマン協会 アンジェロ広報部長のことばが印象的。 「僕はね、バールマンというのは、とてつもなく大切な仕事じゃないかと思ってるんです。客の立場になってみれば、バールというのは、街の入り口、覗き窓ですよ。どんな街なのかな、ということを知るための要所なんですよ。つまり、...

イタリア・バールマン協会 アンジェロ広報部長のことばが印象的。 「僕はね、バールマンというのは、とてつもなく大切な仕事じゃないかと思ってるんです。客の立場になってみれば、バールというのは、街の入り口、覗き窓ですよ。どんな街なのかな、ということを知るための要所なんですよ。つまり、たまたま立ち寄った一軒のバールで、街の印象はがらりと変わってしまう。そうじゃないですか」 「店が人を惹きつける力は、結局、バールマンと言う人間にあるんです。その観察力、目と目で交わす会話、そこから生まれる小さな信頼関係です。それがなければ、僕らは、カフェを入れるだけのただのマシーンと変わりありません。日に何百杯もエスプレッソを淹れて、注文通りのカクテルを作り、その間に皿とカップを洗う。こんな重労働はないですからね。客が自分を信頼して通ってくれるという張り合いが、この仕事の本当の面白さでもあるんです」 店づくりは、まちづくり、なんだよなぁ。やっぱり。

Posted byブクログ

2014/06/22

◆バール(BAR) はどんな場所かというと、じつはなんともいえない。字のとおり酒を提供するバーかと思いきや、コーヒーやパニーニを提供するカフェやコーヒーハウスともいえるし、生活必需品を提供するコンビニでもある。なにより、その地域の人はもちろん観光客も集まる情報の拠点(本書の言葉を...

◆バール(BAR) はどんな場所かというと、じつはなんともいえない。字のとおり酒を提供するバーかと思いきや、コーヒーやパニーニを提供するカフェやコーヒーハウスともいえるし、生活必需品を提供するコンビニでもある。なにより、その地域の人はもちろん観光客も集まる情報の拠点(本書の言葉を借りれば、”共同体への入り口”)。そこにいるバールマン(バリスタ)は、コーヒーやお酒に関する知識を備えたスペシャリストというだけではなく、共同体の入り口を守る番人というべきかもしれない。 ◆他方で、バールをモデルにしたスターバックス(おそらく、ドトールも)との違いも明らかになる。それは、徹底してマニュアルと画一化を嫌うイタリアの気風だ。その地域にはその地域のメニューがあるし、客が気まぐれに注文したものも出来る限り対応する。一般には「全国どこでも同じ品質」で「素早く提供される」ことは便利なことだけれど、イタリアはそれを徹底して拒否する。この点でバールは「グローバル化」とは異なる信念に根付いているし、バールをモデルにしたこれらのチェーン店とバールは大きく違うのだと思う。なんとも面白い。 ◆それにしても、イタリアではチルコロなどの社会的な活動が活発なのに、どうしてフェアトレードは下火なのか。気になる。

Posted byブクログ

2014/04/29

読みやすい。パラパラとイタリア行の飛行機で読み終わった。 フェアトレードに全く興味が無かったけど、知らないふりして安い商品を買うのってやっぱ悪いことだよな… 実情を知りつつも商品化して利益がっぽりのメーカーにお勤めの方の心中を聞いてみたい。

Posted byブクログ

2014/03/31

イタリアのバールのことをもっと知りたくて読んだ一冊。バールの奥深さを知ると共に食と伝統を重んじるイタリアの頑なな姿勢とこだわりに改めて敬意を示したくなった。バールマンになることは狭き門のエリートというのも驚き。バールって本当に面白い。

Posted byブクログ

2012/11/08

コーヒー好き。イタリア好き限定本です。 両方好きなら、何度も読みたくなり、挙句の果てにイタリアまで 行ってしまうでしょう。 それくらい、情報盛りだくさん。 カフェも文字だけで勧められているので、 想像力をかき立て、旅情を誘います。

Posted byブクログ

2012/04/09

イタリアには電車のホームでフラフラしているような酔っ払いがいないと言います。バールがあまりにも身近にあり、家のすぐそばで引っ掛けるから、なのです。 趣味の発信も打ち合わせもバール的なところから行われ、飲食なしの会合などそもそもありえないと。そして、スターバックスを小馬鹿にした(あ...

イタリアには電車のホームでフラフラしているような酔っ払いがいないと言います。バールがあまりにも身近にあり、家のすぐそばで引っ掛けるから、なのです。 趣味の発信も打ち合わせもバール的なところから行われ、飲食なしの会合などそもそもありえないと。そして、スターバックスを小馬鹿にした(あるいは知らない)態度。 日本のバール風なところや、会合と飲食が組み合わさっているものは、グローバル的視点、経済的視点からの取り組みが多く、歴史あるご近所のお店とはまるで異質で、これからも多分異質なままでしょう。イタリアが、なかなか羨ましい。 この本の通りなら、まさに「グローバル化もなんのその」ですが、書かれて数年たち、「金融危機もなんのその」になっているのか、気になります。お上が悪いことをしてもなお、お上に期待する我が国とは違い、なんのその、になっている、ような期待をします。

Posted byブクログ

2012/12/10

コーヒー文化を取っかかりにイタリアという世界を覗く試み。 最後の方では コーヒー豆のフェアトレードの話題が出てきたりして、 いろいろタメになりますが、一番唸ってしまったのは、 ナポリの古いしきたり(?)「カフェ・ソスペーゾ」。 もう廃れてしまったのでは?と言われているそうですが、...

コーヒー文化を取っかかりにイタリアという世界を覗く試み。 最後の方では コーヒー豆のフェアトレードの話題が出てきたりして、 いろいろタメになりますが、一番唸ってしまったのは、 ナポリの古いしきたり(?)「カフェ・ソスペーゾ」。 もう廃れてしまったのでは?と言われているそうですが、 是非、残っていて欲しい風習ですね。

Posted byブクログ

2011/09/03

コーヒーとイタリア文化とスローフードが説明された本。筆者がしっかりと足を使って体感してきたことがわかる。旅にでなくてもイタリアの裏路地バルの常連と対話できる。

Posted byブクログ

2011/07/09

なんだろう。この書の主題を特定できない。 断っておくが「良い意味」で、だ。 バール社会学? 珈琲文化論? イタリア文化論? あ、タイトルそのものだ…。 この夏、イタリア旅行に行くので、その予行演習として手にとったこの一冊。 なにやら考えさせられるやら、肩の力が抜けるやら。 ...

なんだろう。この書の主題を特定できない。 断っておくが「良い意味」で、だ。 バール社会学? 珈琲文化論? イタリア文化論? あ、タイトルそのものだ…。 この夏、イタリア旅行に行くので、その予行演習として手にとったこの一冊。 なにやら考えさせられるやら、肩の力が抜けるやら。 でも、なんとなくイタリアの空気に浸れた気がする。

Posted byブクログ

2011/06/08

世界進出をはかる北米発祥のコーヒーチェーンを横目に、ひたすら我が道を往くイタリアのバール。 著者はイタリア各地のバールでのエピソードはさみつつ、その歴史と発展の陰には、他人と違っていることをよしとするイタリア人ならでは価値観、そして人間力があると指摘する。 ナポリのバールに残...

世界進出をはかる北米発祥のコーヒーチェーンを横目に、ひたすら我が道を往くイタリアのバール。 著者はイタリア各地のバールでのエピソードはさみつつ、その歴史と発展の陰には、他人と違っていることをよしとするイタリア人ならでは価値観、そして人間力があると指摘する。 ナポリのバールに残る美しき慣習「カフェ・ソスペーゾ」、いまだに地元の樫の木による薪焙煎にこだわるロースター、誇り高きバールマン(バリスタとは異なる)など、この本を通じて知ったことがらも少なくない。 街がバールをつくりバールが街をつくる。 きょうもイタリアの街のいたるところで、ちいさなお店が胸を張って生き生きと仕事に励んでいる。なんと清々しい光景だろう。

Posted byブクログ