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希望格差社会 の商品レビュー

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48件のお客様レビュー

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2011/07/14

中学校、高校、大学と受験でのセレクションが正しく機能していた時代では 無理のない、そのごの人生展望が人々にはまっており、 一流大学を卒業したならば、 大企業、官僚、研究者といった職業が待っていて、 自動的に送り込まれる。 コレを、著者はパイプラインシステムと呼んでいる。 しか...

中学校、高校、大学と受験でのセレクションが正しく機能していた時代では 無理のない、そのごの人生展望が人々にはまっており、 一流大学を卒業したならば、 大企業、官僚、研究者といった職業が待っていて、 自動的に送り込まれる。 コレを、著者はパイプラインシステムと呼んでいる。 しかし、 今現在、 受け皿としての、大学、企業の組織体系および、パイプラインシステムの 雨漏りがあり、受験を通して、上のパイプラインシステムの流れに乗っていたとしても、そこから転落する人が多く出てきている。 さらに、雨漏りがあるとわかっていながらも、上に行くためにはパイプラインにい続けることが不可欠である。 収入の多い夫婦のほうが、収入の少ない若年夫婦よりも共働き率が多く。 強者がより強者になってゆき、 高い収入から、高い教育が可能になり、 “平等”と言われている勉学さえも、先天的な収入や生まれた環境によって左右される時代が来た事を切れ味よくレポートしている。

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2011/07/05

パラサイトシングルなどの造語でも注目される社会学者の著作。 大学での講義を肉付けしてまとめているが、社会学者らしいデータからの読み取り、及びその原因追及などが非常に良くできている。 90年代までの高度経済成長の仕組みは崩壊して、様々な「リスク化」「二極化」ができていると著者は...

パラサイトシングルなどの造語でも注目される社会学者の著作。 大学での講義を肉付けしてまとめているが、社会学者らしいデータからの読み取り、及びその原因追及などが非常に良くできている。 90年代までの高度経済成長の仕組みは崩壊して、様々な「リスク化」「二極化」ができていると著者は述べている。そのことが、若者を努力しても仕方がない希望のない社会に追いやっているということである。 今の日本の制度設計は、高度経済成長を基本に作られている。しかし、世の中は高度経済成長では考えられないような事態がでてきている。職業、家族、教育が不安定化している。これらに対して、何らかの対策をとらなければならないんだろうが、新自由主義や大きな政府復古型も含めて、有効な策を打ち出せてはいない。 悲しい現実だが、これを肯定しないといけないのだろうか。

Posted byブクログ

2011/05/20

たいへんわかりやすく、納得できる内容でした。というのも、初版の出版が2004年です。著者の指摘が的確で、かつ、この七年間で改革が何ら実現されていない、それよりもさらに混迷の度合いを深めているようである、ということでしょうか。

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2010/10/28

●出会い 内田樹「下流志向」 ●purpose 社会学に興味あり ●感想 独断的に言いきる著者 社会学分野に無防備な自分には斬新で刺激的 「うのみにすべきでないこと」2割。でも、「その通り」8割。 ●おすすめ度★★★★ ●お気に入り★★★ ●難易度★★★ ●読み直し★★★★

Posted byブクログ

2010/09/03

「リスク化」と「格差の拡大」の共犯が本書のテーマ。その結果、若者のあ間にやる気の格差(インセンティブ・ディヴァイド)が広がっている。 ここでいうリスクとは天災、戦争、テロリズムのことをさすのではない。「みずからの選択の結果生じる可能性のある危険」である。リスク化とは、好むと好まざ...

「リスク化」と「格差の拡大」の共犯が本書のテーマ。その結果、若者のあ間にやる気の格差(インセンティブ・ディヴァイド)が広がっている。 ここでいうリスクとは天災、戦争、テロリズムのことをさすのではない。「みずからの選択の結果生じる可能性のある危険」である。リスク化とは、好むと好まざるとに関わらず「自己決定」を強いられる社会になった結果すべての人にリスクの可能性が開かれることを指す(リスクの普遍化)。だが、資本の多寡によりリスクへの対処は異なる。持つものは、リスク社会を泳ぐことができる。だがしかし、持たざる者はリスクに蝕まれる。 この本、構成もデータも上手に出来てるから読むに値する。

Posted byブクログ

2010/06/03

誰もが感じていた雰囲気的なものを、具体的に定義してネーミングしたのは素晴らしい。結論が大学生のレポートみたいになってしまってるのは、そんな「当然の」ことを政治が行えていないからか。というか、山田先生は「コミュニケーション能力」肯定派なのか?

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2010/03/05

「昔は良かった。今の若い者は…」という世代に読んでほしい本。 確かに、昔と違って人生のあらゆる場面(仕事、結婚)において、不確実なことが増えた。 でもそれは、選択肢が増えたこと、自由の裏返しでもある。 昔は、受験勉強を頑張って、高学歴になれば、自動的に豊かな未来を手に入...

「昔は良かった。今の若い者は…」という世代に読んでほしい本。 確かに、昔と違って人生のあらゆる場面(仕事、結婚)において、不確実なことが増えた。 でもそれは、選択肢が増えたこと、自由の裏返しでもある。 昔は、受験勉強を頑張って、高学歴になれば、自動的に豊かな未来を手に入れることができた。 今は、努力しても報われない、気がついたら人生のパイプラインから漏れてしまう、一度漏れたら二度と這い上がってこられない仕組みになってしまっている。 ”日本社会が、将来に希望が持てる人と、将来に絶望している人に分裂していくプロセス”をデータを使って説明している本。 昨秋からの不景気で、この本(初版は2004年)に書いてあることが現実化していて少し怖い。

Posted byブクログ

2010/02/07

まだ社会に出てないし、社会がどういう状況か分からないので、なんとも言いようがない。社会学者ってネガティブな人が多いんじゃないかと思うけど、この本も読んでいて暗くなった。でも、読んでよかった。

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2009/10/07

著者の考えかたが気に入ったから購入 俺の考えてることを、もう20歩くらい踏み込んで考えてるみたい すごく、勉強になった

Posted byブクログ

2009/10/04

自己責任では解決できない問題。でも社会福祉ですくうとなると莫大な資金が必要になる。徐々にでも取り組んでいかなくてはいけない問題。

Posted byブクログ