最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか の商品レビュー
「作業効率の権威フレデリック・テイラーは、人間を仕事に合わせるのではなく仕事を人間に合わせる必要があると、最初に認識したひとりである。」 大きな事故がどのように起こったのかについて書かれた本。 人は必ずミスをする。大切なのはそのミスが起こっても、その影響を最小限にすることだ。そ...
「作業効率の権威フレデリック・テイラーは、人間を仕事に合わせるのではなく仕事を人間に合わせる必要があると、最初に認識したひとりである。」 大きな事故がどのように起こったのかについて書かれた本。 人は必ずミスをする。大切なのはそのミスが起こっても、その影響を最小限にすることだ。そのためには、人間がミスをするという前提に立った安全策をとる必要がある。それを無視して、ミス0を掲げるのは間違っている。 多くの重大な事故も様々な小さなトラブルが積み重なって発生したことがわかる。
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「人間のミスとマシンの不調が結びついた事故(未然に防がれたものを含)」の公式調査結果をベースに、事故までの経緯を詳細にまとめた事例集です。 リスクマネジメントの際に、有用なデータベースとなる一冊です。 一方で、読み物としては、「伝えよう」ではなく「説明しよう」が強く出てしまい、...
「人間のミスとマシンの不調が結びついた事故(未然に防がれたものを含)」の公式調査結果をベースに、事故までの経緯を詳細にまとめた事例集です。 リスクマネジメントの際に、有用なデータベースとなる一冊です。 一方で、読み物としては、「伝えよう」ではなく「説明しよう」が強く出てしまい、文体・内容・構成いずれもわかりづらく、本質がぼやけてしまっていると感じます。
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過去の様々な事故を検証し原因を探る。ってな内容だが為にはなるが余りにも話が回りくどくしつこいので途中から飽きてきた。再読しよーかなという気にはなるが行動に移せない。。。
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誰がどのように引き起こし、誰がどのように食い止めたのか。 飛行船墜落や原発事故、毒ガス漏出や原発事故から高層ビル倒壊まで50あまりの事故を子細に紹介、誰がどのように引き起こし、誰がどのように食い止めたか、巨大事故の人的要因とメカニズム、人的・組織的原因に迫る良書。 でも結局...
誰がどのように引き起こし、誰がどのように食い止めたのか。 飛行船墜落や原発事故、毒ガス漏出や原発事故から高層ビル倒壊まで50あまりの事故を子細に紹介、誰がどのように引き起こし、誰がどのように食い止めたか、巨大事故の人的要因とメカニズム、人的・組織的原因に迫る良書。 でも結局、最悪の事故に遭遇したときに一番重要なのは「最後の最後まで諦めないことが大切」って言うのには正直苦笑したけど妙に納得w
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宇宙開発・航空機・油田掘削・原発・大規模プラントといった,現代の巨大技術。ひとたび事故が起きると,人命にも経済にも重大なダメージを与える。直接人命こそ失われていないが,まさに今の日本で進行中の原発事故もその一つだろう。産業革命以降,人類は多くの大事故を経験し,その原因を調べ,さ...
宇宙開発・航空機・油田掘削・原発・大規模プラントといった,現代の巨大技術。ひとたび事故が起きると,人命にも経済にも重大なダメージを与える。直接人命こそ失われていないが,まさに今の日本で進行中の原発事故もその一つだろう。産業革命以降,人類は多くの大事故を経験し,その原因を調べ,さらなる事故を回避すべく対処をしてきた。豊富な事例を紹介しつつ,現代文明の生み出した危険とどう共生するかを探る。 著者はアメリカ人なので,扱われる事故もアメリカで起こったものが中心。世界一の経済大国ということで事故も多いのだろう。日本での事故も少し載ってた(JCO臨界事故)。単独の航空機事故では世界最悪(死者数)とされる御巣鷹山墜落事故はなかった。コンコルドの墜落事故は載ってた。ほかに,油田開発での大事故が結構載っていて,化石燃料の採掘にはかなりの危険が伴うことを再認識。海上に浮かぶ石油掘削リグが強風と高波で沈没することもあるという。スペースシャトルや飛行機事故のようにあまり報道はされないが。化学工場の事故にも大規模なものが。1984年,インドのボパール殺虫剤工場からガスが漏れ,約七千人が犠牲になった。 本書が収録するのは20世紀後半の事故が大半だが,もっと古い事故もいくつかある。1930年の英国巨大飛行船R101墜落事故や南北戦争中の蒸気船爆発沈没事故など。 このような大事故の原因,防止するうえでの対策も論じられるが,あまり体系的でなく,事例の紹介がメインという感じ。巨大化し複雑化するシステム,不具合の連鎖,計画通りの進行という圧力。疲労や思い込みといった人間の限界も事故につながる。 反面,事故を食い止め,将来の事故を防止していく主役も人間だ。前兆を感じ取り,入念な訓練,適切に与えられた権限によって事故を未然に防ぐ。事故や事象に学び,再び事故が起こらないよう対策することが不可欠。事故後の過度の責任追及は,真相解明を困難にするが,日本は大丈夫だろうか。
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多くの事故事例を記録しているので参考になる。 チェルノブイリ、スリーマイルの事例もある。 本当の事故原因や、真因は関係者でないと分からないかもしれない。 経営者と現場の技術者では知っている事も違い、見えるものも違う。 立場によって、真因は一つではなく、さまざまであるかもしれない。 一つのことだけを原因にしてしまうと、その担当だけががんばればよいことになる。 いろいろな仕組みで防止するようにしていれば、それだけの仕組みの関係者が努力する必要がある。 仕組みが多いと、ここでめこぼししても、あとで検査するからいいと、いろんな人が、事故を防止することができるのに、他人まかせにしていることによって、事故が再発してしまうという視点がどれだけ貫けているかが課題ではないだろうか。 事故の紹介がある。毎月発行される「コールバック」の紹介がある。 個々の事故の根拠情報を示していないように見受けられる。 多くの事例を紹介するために、紙幅が足りないのかもしれない。 あとがきには、 shippai.jst.go.jp/fkd/Search の紹介と、 asrs.arc.nasa.gov がある。 ヒストリーチャンネルでテレビシリーズ化され、DVDとして発売とのこと。 愛知県春日井市図書館所蔵。
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最悪の事故は、どのようにして起こるのか。それを食い止めることはできないのか。 小さな過ちや問題の看過が、取り返しのつかないような災厄につながる。 我々の生活は、そのような大規模で複雑なシステム、「マシンフロンティア」に支えられている。 自動車事故から、チャレンジャー号の爆発まで、...
最悪の事故は、どのようにして起こるのか。それを食い止めることはできないのか。 小さな過ちや問題の看過が、取り返しのつかないような災厄につながる。 我々の生活は、そのような大規模で複雑なシステム、「マシンフロンティア」に支えられている。 自動車事故から、チャレンジャー号の爆発まで、過去に起こった様々な事故がどのような経緯を経たのかを検証しながら、最悪の事故を防ぐために必要な条件を探りだしてゆく。 なにしろページをめくる手を止めさせない面白さがある。事故の経緯そのものの興味深さもさることながら、トピックスの配置、説明のテンポなど、よく考えられている。読めばきっと、はっとする箇所がいくつもあるだろう。 予兆のない事故はほとんど無い。この本には実際、適切な行動によって危機を脱した例、予兆を正しく理解して大事故を未然に防いだ例も紹介されている。日頃からいざという時に備える心がけでも、ずいぶん結果は違う。例えば、飛行機での火災に備えて、乗り込んだ時に、最寄りの非常用ゲートまでの座席数を数えておくこと、など。 以下は、いくつか気に入ったセンテンスの抜き書き。 ・徹底的なテストは信頼の証だ、とわたしは思いたい。(p.168) ・最悪の日には複数のものごとがうまくいかなくなるという事実を、われわれは受け入れる必要がある。(p.174) ・チャールズ・ダーウィン「知識よりも無知の方が自信を生むことが多い」(p.192)
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このような事故に遭遇することは、それほどは多くはないが、想定外の出来事を考えておきたい人におすすめ。 実際に起きた事故をモデルにしているので説得力がある。 目次を見て、興味をもった事故から読んでもよい。 参考になった部分を一部抜粋 ・マシンが正常に作動する前提でのみ生命が保証されるような状況になっている。 ・現場担当者の問題報告に管理責任者が適切な処理をしていない。 ・地震、風といった自然の力の到来で、見せかけの安全性をぶち壊す。 といったようなことが書かれている。 大事故とは異なるが、自分の生活の中にも考えをとりいれたいことが書かれている。
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事細かに様々な事故の事例と原因を紹介。 主因が天災や偶然の外来的事象であっても決定的ダメージにいたるまで、防ぐことは可能である。 事故はすべて人災である。
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原因経過対策のドキュメンタリー…150年分。命中しても爆発しない魚雷。高価すぎて大事にしすぎて、試験しなかったって、ヲィ。福知山線にそっくりな百年前の事故。玉葱が腐ったニオイがガスにつけられるようになったのは、二百人以上の児童が犠牲になった米国の学校ガス爆発から。興味深くて恐い、...
原因経過対策のドキュメンタリー…150年分。命中しても爆発しない魚雷。高価すぎて大事にしすぎて、試験しなかったって、ヲィ。福知山線にそっくりな百年前の事故。玉葱が腐ったニオイがガスにつけられるようになったのは、二百人以上の児童が犠牲になった米国の学校ガス爆発から。興味深くて恐い、今ココにある危機。
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