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文豪の探偵小説 の商品レビュー

3.6

24件のお客様レビュー

  1. 5つ

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2022/07/04

読んだことのある川端康成「死体紹介人」のほか、谷崎潤一郎「途上」、三島由紀夫「復讐」、芥川龍之介「報恩記」、太宰治「犯人」、森鴎外「高瀬舟」が良い。 泉鏡花「外科室」は古文調の文体もあって、どこか演劇めいた雰囲気が独特。 収録作品は以下の九作。 谷崎潤一郎「途上」 佐藤春夫...

読んだことのある川端康成「死体紹介人」のほか、谷崎潤一郎「途上」、三島由紀夫「復讐」、芥川龍之介「報恩記」、太宰治「犯人」、森鴎外「高瀬舟」が良い。 泉鏡花「外科室」は古文調の文体もあって、どこか演劇めいた雰囲気が独特。 収録作品は以下の九作。 谷崎潤一郎「途上」 佐藤春夫「オカアサン」 泉鏡花「外科室」 三島由紀夫「復讐」 芥川龍之介「報恩記」 川端康成「死体紹介人」 太宰治「犯人」 志賀直哉「氾の犯罪」 森鴎外「高瀬舟」

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2021/11/08

文豪と呼ばれる作家が書いていた 探偵小説をまとめたアンソロジー。 でも「ん?」という感じ(^_^;) 谷崎潤一郎の『途上』が一番 実は殺人だったかも!という話でした。 太宰治の『犯人』はその名の通り 犯人が事件を起こした後の心情を描いたもの。 泉鏡花の『外科室』や 森鴎外の『高...

文豪と呼ばれる作家が書いていた 探偵小説をまとめたアンソロジー。 でも「ん?」という感じ(^_^;) 谷崎潤一郎の『途上』が一番 実は殺人だったかも!という話でした。 太宰治の『犯人』はその名の通り 犯人が事件を起こした後の心情を描いたもの。 泉鏡花の『外科室』や 森鴎外の『高瀬舟』はメジャーどころ。 まぁ、見方によってはミステリか。 他にも三島由紀夫など ぜんぶで9人の文豪の競演です。

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2021/06/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

谷崎潤一郎「途上」他で読んだ。可能性の犯罪。  佐藤春夫「オカアサン」日常ミステリだ!作者はパパママ呼び絶対許さないマンだったのか…。 泉鏡花「外科室」麻酔しなくても告白しちゃったね…。 三島由紀夫「復讐」安心からの絶望。 芥川龍之介「報恩記」そんな形で恩を返されても…。 川端康成「死体紹介人」すごい感想を述べにくい、ある意味淡々とした話だった。 太宰治「犯人」殺人犯の心理なんだろうけど、色んな事が唐突すぎて勢いで読んだ感がある。 志賀直哉「范の犯罪」いわゆる魔が差した、という瞬間だろうなのか…。 森鴎外「高瀬舟」「高瀬舟縁起」縁起まで読んでこの時代は安楽死という概念がなかったのか…と気づいた。なるほど。

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2020/04/01

9人の文豪のミステリー色を帯びた短編を集めた作品集。 最後の一行で恐怖を凝縮させる三島由紀夫を始め、芥川龍之介、川端康成、太宰治、夏目漱石など、ストーリーだけでなく文章自体にも作家の個性が光っている。それらを文庫1冊で味わえたのは、思った以上にお得な感じ。 なかでも、泉鏡花の...

9人の文豪のミステリー色を帯びた短編を集めた作品集。 最後の一行で恐怖を凝縮させる三島由紀夫を始め、芥川龍之介、川端康成、太宰治、夏目漱石など、ストーリーだけでなく文章自体にも作家の個性が光っている。それらを文庫1冊で味わえたのは、思った以上にお得な感じ。 なかでも、泉鏡花の「外科室」はめまいがするような濃厚な妖しさに魅了され、続けて2度読んだ。 この作品、ずいぶん前に坂東玉三郎の監督で映画化されている。短編だったため「細雪」と2本立てで上映されたのを観に行ったのだが、桜吹雪の幻想的な美しさと、気の遠くなるような純愛にくらくらしたのを覚えている。そのときに原作を読み、泉鏡花の耽美的な世界にはまったのだったっけ。 図書館が長期休館となり、書店で爆買いした書籍のうちの1冊。最近は文豪の作品を読む機会も減ってしまったけれど、アンソロジーなら気軽に手に取れるところが魅力だ。

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2019/09/05

途上/谷崎潤一郎★★★★ オカアサン/佐藤春夫★★★★ 外科室/泉鏡花★ 復讐/三島由紀夫★★★★ 報恩記/芥川龍之介★★★ 死体紹介人/川端康成★★★ 犯人/太宰治★★ 范の犯罪/志賀直哉★★★ 高瀬舟 高瀬舟縁起/森鴎外★★ 文学としての評価は別にして、単純にミステリとして...

途上/谷崎潤一郎★★★★ オカアサン/佐藤春夫★★★★ 外科室/泉鏡花★ 復讐/三島由紀夫★★★★ 報恩記/芥川龍之介★★★ 死体紹介人/川端康成★★★ 犯人/太宰治★★ 范の犯罪/志賀直哉★★★ 高瀬舟 高瀬舟縁起/森鴎外★★ 文学としての評価は別にして、単純にミステリとして面白かったかどうかの基準になります。 『途上』『オカアサン』は文句なしに面白かったです。特にオカアサンは日常系ミステリの走りといった感じ。 『復讐』は作品全体に流れる不穏な空気感が素晴らしかったです。 『范の犯罪』は着眼点が凄かった。ミステリ的な見方だけをすれば、あとオチが完璧に決まっていれば名作です。 最後に、『外科室』だけは意味が分からなかったので、ネットの解説を読みました。

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2019/07/25

タイトルの通り文豪による探偵小説。 探偵小説という枠で考えると谷崎潤一郎の「途上」が出色と思われる。可能性の殺人というところが現代にも通じる邪悪さ。多分江戸川乱歩の「赤い部屋」もこの作品の影響がある。 他の作家はさほど印象に残らなかったが三島由紀夫の作品のラストはゾクッとして切れ...

タイトルの通り文豪による探偵小説。 探偵小説という枠で考えると谷崎潤一郎の「途上」が出色と思われる。可能性の殺人というところが現代にも通じる邪悪さ。多分江戸川乱歩の「赤い部屋」もこの作品の影響がある。 他の作家はさほど印象に残らなかったが三島由紀夫の作品のラストはゾクッとして切れ味が鋭い。

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2019/03/31

20190331 その男はまるで仙人のように「神聖な薄汚さ」を持っていました。指の爪がみんな七八分も延びているのです。それがしきりとわたしに白孔雀の雛を買えとすすめるのですから、わたしはお伽噺みたようなその夜の空気がへんに気に入ってしまったのです。 (p.41)

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2017/10/06

普段読まない作家さんの小説も読むことができ、大変面白かったです。 それぞれ、色が違って楽しかった。

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2016/10/30

【オカアサン 佐藤春夫】  仙人のような鳥売りのお爺さんからオウムを買ったところ、色々な言葉を覚えていて、その言葉から前に飼われていた家庭のことを色々と推理する話。  この話、好き。  私も鸚鵡を飼おうかのう。 『ビルマの竪琴』でもオウムを使ったやりとりがありました。  他に、オ...

【オカアサン 佐藤春夫】  仙人のような鳥売りのお爺さんからオウムを買ったところ、色々な言葉を覚えていて、その言葉から前に飼われていた家庭のことを色々と推理する話。  この話、好き。  私も鸚鵡を飼おうかのう。 『ビルマの竪琴』でもオウムを使ったやりとりがありました。  他に、オウムを効果的に使ったミステリーはあるのでしょうか。 【報恩記 芥川龍之介】 「藪の中」のような、複数の人が語る事件。「藪の中」のように証言は矛盾せず、一致しているように思える。  最後の証言は、だれが聞き取ったのだろうか。当時でも死罪の前に牧師さんと話す制度があったのだろうか。 ……その他の感想は http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20161030/p1

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2016/04/12

日本文学史にその名を刻む文豪達が生み出した「探偵小説」ですとー!「推理小説」ではありません、念のため←面倒臭い(笑)。 年に数回は「純文学読まなきゃ発作」に襲われるミステリスキーにとっては、まさに渡りに船のアンソロジーです、ありがとうございます。 と言うわけで、毎度お世話にな...

日本文学史にその名を刻む文豪達が生み出した「探偵小説」ですとー!「推理小説」ではありません、念のため←面倒臭い(笑)。 年に数回は「純文学読まなきゃ発作」に襲われるミステリスキーにとっては、まさに渡りに船のアンソロジーです、ありがとうございます。 と言うわけで、毎度お世話になっておりますブクオフさんの棚で見つけて即購入。その割には長らく積ん読してたな…← 「果たして探偵小説と銘打てる代物かしらん」と疑問を覚える作品もあるにはあります。 「人、全然死んでねーじゃん←」と言ってしまえばそれまでです。 だがしかし。 そも探偵小説というものは、殺人というキワモノに題を取ると限定すべきものであってはならぬのである! 我々文豪は! 人間心理をこそ探偵すべきである!! って言われてる気がするのでコレはコレでいーんではないかと← ココから入って、興味を持った文豪の作品に手を伸ばしていくっていうキッカケにもなるかもしれないので、ミステリーは読むけど名作って呼ばれる文学作品はちょっと…な方にはぜひ手に取ってほしい作品です。 私は谷崎のねちっこさと芥川の明快さが好きかな〜。ひねてるようで意外と素直な太宰も中々良い。 【今回は各作品のミステリ要素をピックアップ。作品数多くて内容まとめるのが面倒くさかったとかじゃありません、念のため←】 ◉谷崎潤一郎/途上…プロバビリティの殺人 ◉佐藤春夫/オカアサン…安楽椅子探偵 ◉泉鏡花/外科室…衝撃のラスト ◉復讐/三島由紀夫…衝撃の一行 ◉報恩記/芥川龍之介…ミッシング・リンク(ちょっと無理あるかな) ◉川端康成/死体紹介人…猟奇趣味 ◉太宰治/犯人…衝撃のラスト ◉志賀直哉/范の犯罪…未必の故意 ◉森鷗外/高瀬舟…ワイダニット

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