新世界 の商品レビュー
奇しくも八月の青い蝶から2作続けて「ヒロシマ」を取り扱う内容で、正直、どちらも手放しに「おもしろかった!」と言いづらく、本をエンターテイメントととして捉えている私にとって好ましいものではなかったかなぁ。良し悪しではなく、あくまで好みの問題なんだけど。解説にもあるように、これを楽し...
奇しくも八月の青い蝶から2作続けて「ヒロシマ」を取り扱う内容で、正直、どちらも手放しに「おもしろかった!」と言いづらく、本をエンターテイメントととして捉えている私にとって好ましいものではなかったかなぁ。良し悪しではなく、あくまで好みの問題なんだけど。解説にもあるように、これを楽しむことへの後ろめたさが、どうも苦手だ。 ただ、ヒロシマを「仕方なかった」で終わらせてなるものかという、著者の意志を感じたなぁ。意志ある作品は、すき。
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ミステリじゃあなくて、戦争とは何かを考える本。最近じゃあ、戦争の歌がそこかしこで鳴ってる。俺は怖い。
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帯の引用文が良かった。 私たちは、望んで地獄の門を開いたのだ。だが、それが正気の人間の行為だろうか?
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原爆開発にミステリを絡めた話 これはなぜベストセラーじゃないんだろうか? 知らないだけですごく話題になったんだろうか? 全世界の言語に翻訳して共有していただきたい話だ 実在の人物、地名、施設、史実をベースにした 非常に興味深い話だった 読んだらウィキぺディア様にいろいろ聞いて...
原爆開発にミステリを絡めた話 これはなぜベストセラーじゃないんだろうか? 知らないだけですごく話題になったんだろうか? 全世界の言語に翻訳して共有していただきたい話だ 実在の人物、地名、施設、史実をベースにした 非常に興味深い話だった 読んだらウィキぺディア様にいろいろ聞いてみたくなるはず 日本人なら いや平和を願う人ならいろいろ知りたくなるはず この本に書かれているのはフィクションではあるけど これに近いことが現実にあったということに心が痛む 的外れかもしれないが 戦争や原爆投下を憎み 科学や国を憎むのは筋違いだと 多くの日本人が知っていることを誇りに思う 読んでよかった本 星は5つ
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2013 9/2読了。Amazonで購入。 マンハッタン計画後、太平洋戦争終結直後のロス・アラモス研究所を舞台に、科学者たちの狂気と正気の狭間で起こった事件について、オッペンハイマーとその親友を軸において描くという小説。 原爆を開発したこと/ヒロシマ・ナガサキに対する罪悪感やいずれ自らも、という恐怖/プルトニウムという新元素がもたらしたもの・・・等、色々な要素が散りばめられている。 読んでいい気分はなにもしないけど、読んでおいて損はない。 解説にもあるが、こんな話を、こんな面白く読めてしまっていいのか、という気分になる。
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謎解きよりも狂気に飲まれている様を読む感じだった。ただ、題材の割りに物語として読むことが出来たのはさすが柳さんというところでしょう。
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原爆を作成した科学者グループを巡る物語。 読み終わった後、ちょっと怖かったです。 閉塞した社会、科学者達の関係、天才達がその中で作り出した原爆。 幽霊とかの恐さと違って、いつでもどこにでも存在し得る狂気が怖いです。戦時下という特殊な時期、特殊な環境だと言ってしまえばそれまでですが...
原爆を作成した科学者グループを巡る物語。 読み終わった後、ちょっと怖かったです。 閉塞した社会、科学者達の関係、天才達がその中で作り出した原爆。 幽霊とかの恐さと違って、いつでもどこにでも存在し得る狂気が怖いです。戦時下という特殊な時期、特殊な環境だと言ってしまえばそれまでですが、国が作り始めたら止まらないし、止められないでしょう。過去の話でもあり、未来の話でもある気がします。 不快感というか不安感というか・・・なんだか重たい物が残りました。
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柳広司得意の実在の人物・出来事をベースにしたフィクション。 今回はマンハッタン計画が行われてるロスアラモス研究所が舞台で、オッペンハイマー博士などが登場。 原子力の扱いを見つめ直すためにもいいタイミングで読んだ。 ミステリーとしてもそれなりに楽しめた。
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「なあ君、教えてくれないか。私たちを導いていたのは神なのか、それとも悪魔だったのか? 私たち科学者がいくらウラン二三五を精製し、あるいは人工元素プルトニウムを作り出したところで、それらの核分裂によって解放される二次中性子の数がもし一以下だったら、いくら人間があがいたところで、連鎖...
「なあ君、教えてくれないか。私たちを導いていたのは神なのか、それとも悪魔だったのか? 私たち科学者がいくらウラン二三五を精製し、あるいは人工元素プルトニウムを作り出したところで、それらの核分裂によって解放される二次中性子の数がもし一以下だったら、いくら人間があがいたところで、連鎖反応は起こすことができなかった。あるいは解放される中性子の数が二以下の小さな数であれば、世代増加による爆発的な連鎖反応にはならなかったはずなのだ。……なぜ神は連鎖反応などというものを自然界にお与えになったのだ。存在さえしなければ、私たちはそれを見つけることはなかったというのに……」 (P.176)
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戦争小説とミステリ・エンターテイメントがちゃんと両立してる。面白かった!原爆の話だけど読んでて原発のことも連想してはっとさせられることがある。第16章が怖すぎ。でも読んだ方がいい
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