俗物図鑑 の商品レビュー
あらゆる俗物を皮肉った小説、とよく言われている。 まあ、俗物といえば俗物だけど、もっと卑小さが欲しいような。 後半のマスコミ論だとか本質と末端だとかの話になるともの凄くおもしろい。 終わり方もなかなかのもの。 後半だけなら★4はいける。 ただ、冗長とも思える部分が少し多いので★...
あらゆる俗物を皮肉った小説、とよく言われている。 まあ、俗物といえば俗物だけど、もっと卑小さが欲しいような。 後半のマスコミ論だとか本質と末端だとかの話になるともの凄くおもしろい。 終わり方もなかなかのもの。 後半だけなら★4はいける。 ただ、冗長とも思える部分が少し多いので★3つ。
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夏以降バタバタしてすっかり遠のいていた読書、年間10冊ちょいしか読んでないことに気づいて年末が見えてきた頃に慌てて読んだリハビリ代わりの一冊。「良識」が支配する世の中からドロップアウトした、自己の欲望に忠実な「俗物」たちが立ち上げた各種評論家プロダクションは、やがて「良識」を相手...
夏以降バタバタしてすっかり遠のいていた読書、年間10冊ちょいしか読んでないことに気づいて年末が見えてきた頃に慌てて読んだリハビリ代わりの一冊。「良識」が支配する世の中からドロップアウトした、自己の欲望に忠実な「俗物」たちが立ち上げた各種評論家プロダクションは、やがて「良識」を相手の武装闘争をする羽目になる…。論理を突き抜けた非論理、現実を突き抜けた非現実、ごく普通のサラリーマン物のように始まった物語が自衛隊との衝突の果ての爆死で終わる辺り、難解さはないのに平然と常識世界を飛び越えるのがさすが筒井ワールド。あくまで娯楽的な軽さは固持しつつ、メディア論・マスコミ論としても読み応えのある面白さがある。
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高校の先生に 「お前好きそうだから読め!」 と言われた1冊… 先生はさすがです、鋭い! 衝撃でした。こんな小説があったのか!と高校生のあいこはびっくりでした。そこから筒井にどっぷりハマりました。 汚い話といえば汚いのだろうけど、おもしろい…ありえそうでありえない人たち、...
高校の先生に 「お前好きそうだから読め!」 と言われた1冊… 先生はさすがです、鋭い! 衝撃でした。こんな小説があったのか!と高校生のあいこはびっくりでした。そこから筒井にどっぷりハマりました。 汚い話といえば汚いのだろうけど、おもしろい…ありえそうでありえない人たち、そして話の展開がたまらなく好きです☆
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評論家だけの風変りな“梁山泊”プロダクション出現――盗聴、横領、出歯亀、放火などタブーとされる芸ばかりに秀でている彼ら俗物センセイは、一躍、マスコミの寵児にのし上がる。しかし、彼らの奔放な活躍ぶりは、次第に世間の良識という怪物の反撃に合い、両者の壮烈な戦いが開始された……。人間の...
評論家だけの風変りな“梁山泊”プロダクション出現――盗聴、横領、出歯亀、放火などタブーとされる芸ばかりに秀でている彼ら俗物センセイは、一躍、マスコミの寵児にのし上がる。しかし、彼らの奔放な活躍ぶりは、次第に世間の良識という怪物の反撃に合い、両者の壮烈な戦いが開始された……。人間の隠された悪への欲望と破壊衝動を、豊かなパロディ精神と言葉の遊びで描き出す長編小説
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「今月号の『シグルイ』が一部読者から「うどんが食えなくなった」との熱狂的好評をもって迎えられたことは周知の事実ですが、『シグルイ』の狂気を数十年前に通過していると一部読者の一部読者から言われているところの筒井康隆先生は、当然読むと特定の食べ物を受け付けなくなる小説を大昔に書いてい...
「今月号の『シグルイ』が一部読者から「うどんが食えなくなった」との熱狂的好評をもって迎えられたことは周知の事実ですが、『シグルイ』の狂気を数十年前に通過していると一部読者の一部読者から言われているところの筒井康隆先生は、当然読むと特定の食べ物を受け付けなくなる小説を大昔に書いています。それがこの『俗物図鑑』です。」
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あることをきっかけにヘンな評論家だけのプロダクション「梁山泊」を設立する男。それを取り巻く評論家たち。最初から壮絶な結末まで、男の生き様と強烈なマスコミ社会風刺の長編。 昭和51年発行
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