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夜の来訪者 の商品レビュー

3.9

32件のお客様レビュー

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2018/04/08

簡潔な構成の秀作ミステリ劇。その簡潔さは戯曲作品の奥行(作劇)の典型的のなもの。おもしろく読んだけれどやはり舞台上で生で演じられてこそ倍する作品の魅力があるようにおもわれる。ただ人物像(登場人物)の書き分けについて、よく描けていると思う反面、上述したようにある種典型も感じられて古...

簡潔な構成の秀作ミステリ劇。その簡潔さは戯曲作品の奥行(作劇)の典型的のなもの。おもしろく読んだけれどやはり舞台上で生で演じられてこそ倍する作品の魅力があるようにおもわれる。ただ人物像(登場人物)の書き分けについて、よく描けていると思う反面、上述したようにある種典型も感じられて古臭さもまた感じられた・・などと言っては酷か(1946年作)。

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2015/02/15

新聞の書評で見つけて書き留めておいたもの。 こういったタイプの本を読むのは初めてだったので 最初はとっつきにくかったけれど、なるほどなるほど、と次第に引き込まれました。

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2014/05/30

1947年に書かれた戯曲・・・ 古典ですね・・・ 古臭いかな?と思いきや・・・ いやいや、そんなことはなく・・・ これは! 面白い! 160ページ、高速一気読み・・・ 1912年のイギリスの・・・ ある裕福な実業家一家のある一夜の物語・・・ 娘が、同じく裕福な実業家で名家の跡取...

1947年に書かれた戯曲・・・ 古典ですね・・・ 古臭いかな?と思いきや・・・ いやいや、そんなことはなく・・・ これは! 面白い! 160ページ、高速一気読み・・・ 1912年のイギリスの・・・ ある裕福な実業家一家のある一夜の物語・・・ 娘が、同じく裕福な実業家で名家の跡取り息子と婚約に至り、実業家一家と婚約者のみんなで幸福なひと時を過ごしていたら・・・ 突然・・・ グールと名乗る警部が現れて・・・ ある若い女性が強力な消毒液を飲んで自殺した、と告げる・・・ みんなそんな女性なんて知らない、自分は関係ない、おめでたい日にいったい何なんだ?と思って余裕こいていたら・・・ グール警部によって・・・ 一人ずつ・・・ 次々と・・・ それぞれが・・・ その自殺した女性と『関係』があることが明らかになっていく・・・ ドンドンドンドン暴かれていく関係・・・ 家族の関係もあれよあれよと・・・ 脆くも崩れていく・・・ このドンドン暴かれていく感じと、あれよあれよと崩れていく感じがたまらない・・・ ああ・・・ さっきまでのあの幸福はどこへ行ってしまったのか・・・ そして・・・ 終幕へ向けて湧き上がる疑惑と・・・ ラストの胸のざわつきは・・・ お見事・・・ シンプルだけど、キレのあるこの展開力は・・・ ヤバイ・・・ 最後はえ?!え!?ってなる・・・ オモロー

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2014/02/15

 ミステリの戯曲である。  映画にしろ舞台にしろミステリで面白いものってなかなかなないんだけど……さすが古典。読ませる。  実際に上演するときは、少ない登場人物で、きっちり舞台を作り上げるには演技力とたるまない演出が要るよなぁと思いました。上演するなら見てみたい。

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2013/11/29

中3の時の学校の司書さんに進められた本。 戯曲を読むのは初めてだったのでとても新鮮だった。 ページ数がとても少なく、あっという間に物語が進んでいくのでとても読みやすかった。

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2013/10/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読友の皆様方のお薦めで出会った本。感謝!これまで、プリーストリーの名前すら知らなかった。シェイクスピアの国に生れた現代の劇作者(小説も多数あるが)。様々な意味においてhumourに溢れた劇だ。劇中に流れる時間は、見ている観客のそれと同時進行であり、展開はきわめてスリリングだ。そして、第3幕の途中で大団円を迎えそうになった時、結局落ち着くところに…などと思ったところから、実はこの劇の持つさらに高次な凄さが顕わになって来る。そして、最後の最後に、ほんとうに幕が下りる直前に、もう一幕のドラマが幕を開けるのだ。

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2013/07/23

短いなかに、ぎゅっと凝縮された無自覚の悪意の連鎖。一気呵成に読ませます。 最後の、じゃあ警部ってだれだったんだ、という不思議な後味が奥行きを加えている。

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2013/04/22

絶対好きだから、と友が強くおすすめしてくれた「夜の来訪者」読了。淡々とした会話劇(戯曲)なんやけど、じわじわ空気が濃くなって最後はトマトがぐしゃっと潰れるような展開は圧巻。これ10代のときに読んでたらわたし劇団員目指してたかも、てほど好みでした。さすが友。

Posted byブクログ

2012/10/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

因果の妙を際立たせる、ミステリの構成。素晴らしい展開と収束の美麗さである。 登場人物の7番目はグール警部、アルファベットで7番目はGである。警部グールの綴り、GooleにこのGを一字足すと、Googleと出来る。Googleの語は、元々Googolの、10の100乗の意である。 これは、一人のエヴァ・スミスがこの世から去ったが、何千万、何百万という無数のエヴァ・スミスやジョン・スミスのような男女がいる、という言葉と対応している。 人の世の因果というものは、人の数より遥かに多い、10の100乗程もあるのだ、という暗号的メッセージなのだろう、と思ったがそんなわけはない。

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2012/12/21

何か読みたいと思って書店の岩波文庫の棚をチェック、戯曲は読んだことがないし薄いから、という理由で購入した 初めての戯曲だったけれど、なかなかリズミカルで、声を出して成りきって読んでみたくなった 頭と心の中には、ずっと舞台があるようだった 小説とは勝手が違い、地の文は説明調で、心...

何か読みたいと思って書店の岩波文庫の棚をチェック、戯曲は読んだことがないし薄いから、という理由で購入した 初めての戯曲だったけれど、なかなかリズミカルで、声を出して成りきって読んでみたくなった 頭と心の中には、ずっと舞台があるようだった 小説とは勝手が違い、地の文は説明調で、心の中での主観と客観が頻繁に入れかわるのが、我ながらおもしろかった オチもなかなか

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