1ポンドの悲しみ の商品レビュー
スローグッバイに続く続編の短編集。30代女性の切ない恋の物語。恋愛モノを描かせても作者はよく捉えられてると思う。ハッピーエンドも割とあったかな?
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衣良さんは、細かな目を沢山持っている人なんだろう。まるでドラマを見ているように細部までカラーで情景が思い浮かぶのは私の目のせいではなく、衣良さんの目を通して見てるから。難しい言葉や表現じゃないのに、伝わる言葉を持っている。
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スローグッドバイに続く恋愛短編小説の第二集。タイトルから泣ける話を期待したが、ほとんどはハッピーエンドでした。
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石田衣良の短編が読んでみたいと思って、ジャケ買いした一冊。予想を裏切らない、洒落た雰囲気の恋愛短編集だった。そのほとんどが、30代女性の恋のはじまりをほのめかすストーリーで、仕事や趣味と恋愛の間に揺れる女心を描いていたように思う。解説にもあるように「筆のおき方」がこの本全体の空気...
石田衣良の短編が読んでみたいと思って、ジャケ買いした一冊。予想を裏切らない、洒落た雰囲気の恋愛短編集だった。そのほとんどが、30代女性の恋のはじまりをほのめかすストーリーで、仕事や趣味と恋愛の間に揺れる女心を描いていたように思う。解説にもあるように「筆のおき方」がこの本全体の空気感を物語っていて、洗練されたなかに人のぬくもりを感じさせる。情景文で終わる小説集としても参考になりそう。 個人的には東京の街や人を思い出す短編集だった。けっこうリアルな描写が多くて、スキマ時間に読むはずが、ついつい一気読みしてしまった。 他にも石田衣良さんの本を読んでみたい。
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『スローグッドバイ』(集英社文庫)につづく、恋愛短編集第ニ弾。前作は20代の男女の淡い愛のかたちがえがかれていましたが、今回は30代前半の男女の恋がテーマになっています。前作のような甘くてさっと溶けてしまう綿菓子のようなストーリーだけでなく、クセ球もまじえているように感じます。 ...
『スローグッドバイ』(集英社文庫)につづく、恋愛短編集第ニ弾。前作は20代の男女の淡い愛のかたちがえがかれていましたが、今回は30代前半の男女の恋がテーマになっています。前作のような甘くてさっと溶けてしまう綿菓子のようなストーリーだけでなく、クセ球もまじえているように感じます。 表題作の「1ポンドの悲しみ」は、遠距離恋愛で1か月ぶりにホテルで一夜を過ごす男女の物語。けっこうエロい描写があります。 「ふたりの名前」は、合理主義的な同棲生活を始めた男女が、飼い猫の病気がきっかけでお互いの気持ちを一つにすることの大切さに気づく話。「誰かのウエディング」は、同僚の結婚式に出席した男が、ウェディング・プランナーの女性と出会う話。 「十一月のつぼみ」は、仕事しか頭にない夫と長男の世話に少しくたびれた、花屋で働く女性が、毎週店を訪れる男性に心をときめかせます。後口がとてもきれいなストーリー。「声を探しに」は、ストレスで声が出なくなった女性の話。こちらはユーモラスな雰囲気に仕上がっている。個人的には、この2編がとくに気に入っています。 「昔のボーイフレンド」は、タイトルのままのストーリー。気取らない恋の始まりを描きます。最終章の「スターティング・オーバー」も同じような雰囲気の話。こちらは、テレビ番組を制作する仕事をしている男一人と女ニ人が飲みに出かけたときの話。 「スローガール」は、遊び人の男がバーで白痴の女性と出会う話。古典的なテーマですが、後味が悪くて個人的にはあまり好きになれませんでした。 「デートは本屋で」は、本と本好きの男性が好きな一人の女性の話。「秋の終わりの二週間」は、16歳年上の夫と誕生日を過ごす話。この夫は年相応にオヤジっぽいところもあるのに、作品全体の雰囲気は上品な仕上がりになっているのはさすがだと感じました。
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スーパー内の書店の平台に「短編工場」という文庫本があった。その中に、この短編の「ふたりの名前」が収められていて思い出した。 同棲して一年弱の朝世と俊樹。二人は全てのことにおいて、所有権をはっきりさせたいと、家の中にある「物」にイニシャルのAとTを書き記していた。あるとき、ひょんな...
スーパー内の書店の平台に「短編工場」という文庫本があった。その中に、この短編の「ふたりの名前」が収められていて思い出した。 同棲して一年弱の朝世と俊樹。二人は全てのことにおいて、所有権をはっきりさせたいと、家の中にある「物」にイニシャルのAとTを書き記していた。あるとき、ひょんなことから子猫を飼う運びとなる。子猫と楽しい時間を過ごしたひと時だったが、子猫が突然・・。 この出来事をきっかけに二人は、理屈ではなく目に見えない大切なものに気づく。 私的に・・夫婦間で名前を書くって、ありえないけど。 命の重さが二人を救った。 子猫の名前がまだ付いていなかった。二人は最高の名前を付けた。 名前は誰かの所有物を表すものだけでなく、 「好きな人の名前って、それだけで幸せの呪文」
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少し大人の恋愛小説。 年齢を重ねた人たちの 大人にしか出来ない恋愛の数々。 大人だからうまくいかないこと。 そういう1つ1つの物語の雰囲気が 良かったな。 若いころ憧れた恋愛、みたいな。笑 私は、 ・誰かのウエディング ・11月のつぼみ ・デートは本屋で。 オススメです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
30代の恋愛について書かれた短編集。 キラキラ憧れる…というよりは、とても現実的な話ばかりでした。30代にもなると、そうなるのかな。 おそらく、ページ数も決まっていたのでしょう、あっさりしていて物足りない!と思ってしまうものばかりでした。 「十一月のつぼみ」が、一番胸が苦しくなりました。 ラスト一行、「その日はきっとやってくる。」って、えー!?やってくるの!?と驚き。 あぁ、でも順序よく物事を進めていくことはとても大切ですね…。
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石田作品はこれがはじめて。 テレビや新聞でみたことがある作家さんだが、やはり娼年のイメージが強い。 こちらの作品は短編でさくさく読めるが、実にひと作品が濃厚。登場人物の真髄みたいなものを的確にとらえて、ものすごい勢いと場面の切り取り方で伝えてくる。 印象的なのは性の描き方と女...
石田作品はこれがはじめて。 テレビや新聞でみたことがある作家さんだが、やはり娼年のイメージが強い。 こちらの作品は短編でさくさく読めるが、実にひと作品が濃厚。登場人物の真髄みたいなものを的確にとらえて、ものすごい勢いと場面の切り取り方で伝えてくる。 印象的なのは性の描き方と女性の描き方。男性作家が30代の女性の心情をこんなにも繊細に描けるのかと信じられなかった。一見サバサバしてみえるタイプの女性が多く登場するが、彼女の繊細な心や葛藤を見事に描いている。 こんな男性が世の中にいるのか。。。
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久々の短編小説。数日で読み上げました。 最初は少しずつ味わいながら、後半は新しい物語の登場人物やシチュエーションを頭に描きながらストーリーを読み進めるのが面白くて。一気に読んでしまいました。 テレビドラマが好きで、映像や演技として人間を捉えるのが好きだと思っていたけど、活字から自...
久々の短編小説。数日で読み上げました。 最初は少しずつ味わいながら、後半は新しい物語の登場人物やシチュエーションを頭に描きながらストーリーを読み進めるのが面白くて。一気に読んでしまいました。 テレビドラマが好きで、映像や演技として人間を捉えるのが好きだと思っていたけど、活字から自分の映像を動かしていくのもドキドキする。 そして何より作者の巧みな言語表現に心動かされる瞬間があり、とてつもなく素敵な気持ちになった。
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