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搾取される若者たち の商品レビュー

3.2

37件のお客様レビュー

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2024/12/04

今やめっきりその姿を見なくなったバイク便に潜入した若き社会学者の書籍。 バイク好きが高じてバイク便で働く人々は、まず時給制で働く。その後、どっぷりとこの世界に染まった人々は歩合制に移行して、徐々にバイクが趣味から仕事に変わっていく。 歩合制で稼ぐためには一件あたりの工数を最小...

今やめっきりその姿を見なくなったバイク便に潜入した若き社会学者の書籍。 バイク好きが高じてバイク便で働く人々は、まず時給制で働く。その後、どっぷりとこの世界に染まった人々は歩合制に移行して、徐々にバイクが趣味から仕事に変わっていく。 歩合制で稼ぐためには一件あたりの工数を最小化すべく、バイクをすり抜けしやすいように細身なものに変え、また時として危険なすり抜けを多用する。 好きを仕事にした結果、とんでもなくブラックな環境に、言うなれば自ら身を投じてしまうことになるのだが、歩合制をある種のステータスとし、元歩合戦士である配車係が絶妙に働き手のモチベーションを高めることで、身を投じていくことがさも正しいかのように錯覚させられる。 書籍の中身は薄いが、好きを仕事にした結果、ブラックな環境に落ち込んでしまうという、立証しようとしている仮説は非常に興味深かった。

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2018/10/14

東大大学院を休学中に、バイク便ライダーの仕事を体験していた著者が、参与観察の手法を通して、バイク便ライダーたちの「やりたいこと」を仕事にしたいという彼らの思いが、彼ら自身の不安定な働き方を受け入れることへとつながっていく構造を明らかにしている本です。 わたくし自身は、本書よりも...

東大大学院を休学中に、バイク便ライダーの仕事を体験していた著者が、参与観察の手法を通して、バイク便ライダーたちの「やりたいこと」を仕事にしたいという彼らの思いが、彼ら自身の不安定な働き方を受け入れることへとつながっていく構造を明らかにしている本です。 わたくし自身は、本書よりも先に鈴木涼美の『「AV女優」の社会学―なぜ彼女たちは饒舌に自らを語るのか』(青土社)を読んでおり、基本的にはおなじ問題に焦点をあてている本だという印象を受けましたが、本書のほうが先に刊行されているようです。もっとも鈴木のばあいは、参与観察の手法だったことは後から暴露されたわけですが。 『13歳のハローワーク』(幻冬舎)の示す人生観・労働観が、現在でも多くの若者たちに知らず知らずのうちに受け入れられていることを想えば、本書はそれに対するするどい問題提起としての意味はあるのでしょう。

Posted byブクログ

2017/01/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

結論は、特に驚くようなものではなかったが、バイク便ライダーに焦点を合わせたところが、やや異色と言えようか。若年層に限らず、労働問題・サービス残業問題などは、一般論としても解決を迫られているし、本書はその一例を提示したと言える。

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2016/11/11

 東京大学大学院で社会学を学ぶ学生である筆者が、1年間のバイク便ライダーの実体験を基にして若者の「ワーカーホリック」を分析した新書。  正直に言って内容は薄い。バイク便ライダーの実態を知りたければ読む価値はあるかもしれないが、社会の実態を探ろうとするのであれば読むべき本は他にあ...

 東京大学大学院で社会学を学ぶ学生である筆者が、1年間のバイク便ライダーの実体験を基にして若者の「ワーカーホリック」を分析した新書。  正直に言って内容は薄い。バイク便ライダーの実態を知りたければ読む価値はあるかもしれないが、社会の実態を探ろうとするのであれば読むべき本は他にある。内容が薄くなっている原因は、一面的な具象の量に対し、そこから導き出される抽象の薄さであろう。バイク便ライダーというひとつの世界を調査・報告し、バイク便ライダーの落とし穴や心理的傾向を分析していくのだが、そのバイク便ライダーの事例分析に150項の内130項は費やしている。問題を一般化して書かれた部分が最終章の20項だけではあまりにも少ないような気がする。そもそもの筆者の狙いが「実体験からの報告」に近いのだろう。それにしても、本書の内容は要約してしまえば3~5ページに収まるのではないだろうか。  社会全体のことを論じるのであれば、もっと多くの経験をしてからの方が良いのではないか?と思わずつっこんでしまいたくなった。

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2014/10/26

バイク便ライダーの実態が、わかりやすく描かれていて面白かった。 何かにはまり込む事は、人生における幸せの一つであると思うけど、一方ではまらせるように仕向ける機能が、職場で使われるというのは恐ろしいことと思う。

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2014/04/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 社会学を勉強していた学生であった著者が実際にバイク便のライダーを経験し、危険な状況で働く彼らの姿から、搾取されていることに気づかない団塊ジュニアの問題点をあぶりだしている。  著者の主張は「自分の好きなことを仕事にする」という価値観の対極にある。少し分析が浅いような感じもするけれど、団塊ジュニアの特性とワーカホリックを結びつける発想はユニークだと思う。

Posted byブクログ

2013/09/10

バイク便ライダーたちの過酷な労働現場の実態。2006年に出版された本だが、いま厳しい目が向けられているブラック企業の問題を予見していたかのよう。それでも、なぜ若者は働き続けるのかについての考察は、団塊ジュニア世代の著者だからこその説得力があった。

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2013/08/25

2011/12/14 バイク便ライダーのブラック業界ぷりの紹介。 知らないことを知りました。 資料として持っててもいい

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2013/03/29

バイク便もそうだし、自転車メッセンジャーについても「この人たち、年取ったらどうするんだろう?そういうこと気にならないのかな?」とずっと疑問だった。ストリート系自転車雑誌なんかで、けっこう年配っぽいメッセーンジャーの人が紹介されていたりして、体は鍛えられていて精悍な表情をしていてカ...

バイク便もそうだし、自転車メッセンジャーについても「この人たち、年取ったらどうするんだろう?そういうこと気にならないのかな?」とずっと疑問だった。ストリート系自転車雑誌なんかで、けっこう年配っぽいメッセーンジャーの人が紹介されていたりして、体は鍛えられていて精悍な表情をしていてカッコよいのだけど、でも大丈夫か?的な。そんな疑問から読んで、色々と腑に落ちた記憶があります。「やりがいの搾取」ってあちこちにあるよね。随分と前に読んだ本だけど、部屋の整理をしていたら出てきたので、改めて書いてみた。

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2013/02/18

なるほどっ! 若者がブラック企業の中で搾取される様が、手に取るようにしてわかる。 こうして、著者が実際に環境の中に身を置いて、体験に基づいてつづられるものはなかなかないのではないのだろうか? あらためて不条理を感じつつも、ビジネスモデルとして見てみると、とてもうまく構築されてい...

なるほどっ! 若者がブラック企業の中で搾取される様が、手に取るようにしてわかる。 こうして、著者が実際に環境の中に身を置いて、体験に基づいてつづられるものはなかなかないのではないのだろうか? あらためて不条理を感じつつも、ビジネスモデルとして見てみると、とてもうまく構築されているなぁ、と感じてしまう。 ブラック企業というワードにピンとくる人はもちろん、 ビジネスモデルとかに興味がある方にもお勧めしたい一冊。

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