果てしなき渇き の商品レビュー
部屋に麻薬のかけらを残し失踪した加奈子。その行方を追う、元刑事で父親の藤島。 一方、三年前。級友から酷いイジメにあっていた尚人は助けてくれた加奈子に恋をするようになったが…。 現在と過去の物語が交錯し、少しずつ浮かび上がる加奈子の輪郭。探るほどに深くなる彼女の謎。そして用意された...
部屋に麻薬のかけらを残し失踪した加奈子。その行方を追う、元刑事で父親の藤島。 一方、三年前。級友から酷いイジメにあっていた尚人は助けてくれた加奈子に恋をするようになったが…。 現在と過去の物語が交錯し、少しずつ浮かび上がる加奈子の輪郭。探るほどに深くなる彼女の謎。そして用意された驚愕の結末とは。 全選考委員が圧倒された第3回『このミス』大賞受賞作品。読む者の心を震わせる、暗き情念の問題作。 この小説は、2つの物語が平行して進んでいく。 1つは、元刑事の藤島が行方不明になった娘の加奈子を追う話、もう1つは中学生の尚人は酷いいじめにあっていたが加奈子によっていじめから救われて加奈子に恋するが加奈子によって地獄巡りをする話。この2つの話が絡み合って衝撃の結末に辿り着く。 ジェイムズ・エルロイばりのどす黒い情念に満ちた語り口で、元刑事藤島の加奈子を取り戻して家族を修復したいという家族に対する妄執(特に加奈子に対する近親相姦的な妄執)と自分を裏切った家族や警察への行き場のない怒りと暴力衝動、中学生尚人の加奈子に対する恋と自分を裏切った加奈子や自分を陥れた組織に対する憎悪がドライブ感たっぷりに描かれていて、あることが原因で冷酷非情な悪女となった加奈子に翻弄され破滅していく元刑事藤島と尚人や周囲の人の末路を描いたロマン・ノワールの傑作として見事に仕上がっています。 馳星周の小説が好きな人なら、きっと満足出来るはずです。
Posted by
全然面白くなくむしろ読んでいて不快だった 主人公の藤島の性格が終わり過ぎてる 大量の覚醒剤を残し失踪した娘のことを探してる最中に自分が泥酔してる時に娘のことを強姦したことを知る、どうか許してくれとか思いながら犯人探したりその相手のこと恨んだりしてるけど発端お前じゃん、、としか思...
全然面白くなくむしろ読んでいて不快だった 主人公の藤島の性格が終わり過ぎてる 大量の覚醒剤を残し失踪した娘のことを探してる最中に自分が泥酔してる時に娘のことを強姦したことを知る、どうか許してくれとか思いながら犯人探したりその相手のこと恨んだりしてるけど発端お前じゃん、、としか思わなかった 離婚した嫁のことも強姦して無理矢理覚醒剤粘膜に塗り込んだり本当に読んでて気持ち悪くなった てか女に近づいたら大体化粧水の匂いするみたいな描写何回かあったけどそんな匂いしないだろって思った
Posted by
暇つぶし用に立ち寄ったコンビニで特に内容も確認せずに購入。読み進めていると何やら既視感が・・・そして気付く。これは中島哲也監督の映画『渇き。』の原作小説だと。 警備会社に勤める元刑事の藤島は、離婚した元妻・桐子からの連絡を受け、かつての自宅を訪れる。そこで藤島は、娘の加奈子が失...
暇つぶし用に立ち寄ったコンビニで特に内容も確認せずに購入。読み進めていると何やら既視感が・・・そして気付く。これは中島哲也監督の映画『渇き。』の原作小説だと。 警備会社に勤める元刑事の藤島は、離婚した元妻・桐子からの連絡を受け、かつての自宅を訪れる。そこで藤島は、娘の加奈子が失踪したこと、そして部屋からは覚せい剤が見つかったことを知らされる。加奈子の行方を追うため奔走する藤島。明らかとなっていく加奈子の"像"―――。 殺人、レイプ、ドラッグ、売春、いじめ・・・あらゆる"暴力"と"闇"を生々しく描いた問題作。とにもかくにも全編バイオレンスに彩られた救いようのない内容。好きな人には堪らないが、そうでない人にとっては吐き気を催すレベルの胸糞さ。私は前者だったので、この暴力的なテキストを非常に楽しむことが出来た。 が、シナリオ構成はちょい不満。物語は、加奈子の行方を追う藤島の視点から描かれる「現在」と、同級生のいじめから救ってくれた加奈子に恋をする尚人の視点から描かれる「3年前」が交互に進行するのだが、結局最後まで交差することがない。「3年前」が、加奈子の"像"や裏で起こっていた出来事を補間するための内容というのは十分理解出来るのだが、ミステリー作品としては、最終的に本筋である「現在」に繋げて欲しかった。この収束があれば、ただのバイオレンス作品とはならず、評価も更に高くなっていたのではないだろうか。残念でならない。
Posted by
予想を裏切るくらいのバッドエンド。藤島がどんどん狂気と化していく姿がよかった。 人間が壊れていくところはリアル。
Posted by
★4.5 失踪した娘加奈子を追う父藤島 謎の加奈子、藤島の素の姿などなど気になって気になってあっという間 深町秋生の本で読んでないのが少なくなってきた 楽しみが減っていく もっと読みたい
Posted by
ノワールらしいノワール。場面場面が怒りのエネルギーに満ち溢れ、ドライブしていく様はすばらしい。惜しむらくは、ストーリーと娘の人物造形の現実味が薄いこと。
Posted by
このミスの大賞を受賞してるのね〜。 エグいよね〜。 外から見るのと内から見るのとは違って当たり前なんだろうけど。
Posted by
第3回このミス大賞受賞作。 読んでて情緒がしんどくなった。 終始どろどろしてて、正しく 果てしなき渇き だと思った。 鍵となる1人の女性を主軸に過去と現在 2人の男性目線で進んでいく物語展開は面白かった。 決して素敵な主人公とは言えない男性(現代)だが、娘に対する凄まじい執念には...
第3回このミス大賞受賞作。 読んでて情緒がしんどくなった。 終始どろどろしてて、正しく 果てしなき渇き だと思った。 鍵となる1人の女性を主軸に過去と現在 2人の男性目線で進んでいく物語展開は面白かった。 決して素敵な主人公とは言えない男性(現代)だが、娘に対する凄まじい執念には心底恐怖ろしいと感じた。 人間 堕ちる時は底まで堕ちて、狂う時は果てまで狂えるのだなと感嘆もした。
Posted by
一気読み。 胸糞な展開に何故か引き込まれる。 役所広司さんの実写見てみたいなー。 でもエグ過ぎて見れないだろうな…
Posted by
この手は、馳星周で食傷気味なのだが、クズどもがクズの振る舞いをして、クズらしい結末を迎える。 こういう作品のパターンはある程度決まっていて、中途半端なクズは死んで、根っからのクズは、屍にすらなれない。 年取ると、こういう小説はきつくなるなあ。 暴力のエネルギーだけで突っ走る、好き...
この手は、馳星周で食傷気味なのだが、クズどもがクズの振る舞いをして、クズらしい結末を迎える。 こういう作品のパターンはある程度決まっていて、中途半端なクズは死んで、根っからのクズは、屍にすらなれない。 年取ると、こういう小説はきつくなるなあ。 暴力のエネルギーだけで突っ走る、好きな人は好きだし、受け入れられない人はダメだろう。 冒険小説や、ハードボイルドとは一線を画す、評価の難しい作品だね。
Posted by