太陽と毒ぐも の商品レビュー
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どれだけお互いを好きでも、全て許しあえるわけじゃない。11の短篇は全部、パートナーの「我慢ならない癖」に苦悩する男女が主人公。読みながら「イヤだなー」と思いつつ「わかるなー」とも思ってしまう。味わい深い。
yoko
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11組のカップルの、ほんの些細な心のすれ違いを描いた短編集。 お風呂に入らない彼女、熱狂的な巨人ファンの彼、不必要な物ばかり買い集める彼。などなど。 どこまでは許せて、どこからは許せない。そんな心の境界線が巧みに描かれています。 いつの間にか自然と生まれてくる男女の微妙な心のすれ違い。 他人の事とは思えないリアルさと、リアルなだけに後味の悪い感じがとても面白かったです。
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面白かった。 角田光代だから間違いないとは思ったけど。ぶっ飛んだ恋愛短編集。 なんでこの人こんなやつと結婚したんだろう。 と、思うことままよくあるけども。自分を振り返ってもそうなんだよね。ホントに。 なんで?っていう人と一緒にいて、なんだそんなことで喧嘩して、許せなくて。 ...
面白かった。 角田光代だから間違いないとは思ったけど。ぶっ飛んだ恋愛短編集。 なんでこの人こんなやつと結婚したんだろう。 と、思うことままよくあるけども。自分を振り返ってもそうなんだよね。ホントに。 なんで?っていう人と一緒にいて、なんだそんなことで喧嘩して、許せなくて。 そんなんだよね。他人から見ても自分でみても。 大したことないのに許せないこと。 大したことなのに許せること。 笑笑 他人にとっちゃ大事件だしよく一緒にいられるわ!って思うし、そんなこと大したことじなないよね。ってことで離婚したりね。笑笑 でも、そんなもんなんだよねぇってことをよくここまで丁寧に拾って本にしたもんだ!!!!!と、思う一冊です!!!
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極端にひとくせある恋人との短編集。 当人にしかわからないことなんだから2人の勝手にしてもらっていいけど、だからこそ読みたくもなくなった。 あーだこーだ言ってるわりには別れる様子もなく、勝手にしてくれ。
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面白かった。 11篇すべてが、恋人たちの物語。 結ばれたあとになってから気がつく、ささいな、しかし重大な行き違い。性癖。それをあなたは許せるか? それとも許せないのか? というお話。 つまり、「それから二人は幸せに暮らしました」という、ハッピーエンドの先に待っている、極端にいえば地獄のお話が羅列されている。 「なくて七癖」というからには、どんな人にもその問題は存在し、どんなカップルもその問題から逃げられない。 世界で一番あなたが好きで、世界で一番あなたを憎む。 恐るべし、角田光代。
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いやあすごいぞ角田光代。とんでもねえぞ角田光代。というくらいに、めちゃんこ大好きな短編集です。びっくりするほどユーモラスでホノボノで、童話?みたいなデザインの表紙なのに、なんともビタースイートな内容ですよねえ?って思えるところも最高。 角田さん自身の後書きも好きだし、池上冬樹さんの解説も、すっごい好きなのですが、角田さん自身が、この小説の作者自身の角田さんが、小説内の登場人物たちをさして「ばっかじゃねえのこいつら」と評しているのは、本当に素晴らしいと思います。その言葉の裏には、そう表現するしかないほどの多大な愛情が絶対にある、とは思うのですが、 自分の作品に対する、自分自身の感じる違和感、と言うか、間違いなく感じてしまう冷めた諦観、といいますか、どうしようもないやるせなさ、といいますか、全部入ってると思うんですよね。うむう、それでも書かずにはいられない。いや、とことんの違和感を吐き出さずにはいられない、という角田さんの業、みたいなんを、勝手に感じて、感動するのですよねえ。 ミュージシャンのスガシカオが、すっごい好きなんですが、スガさんが社会人をしていた時代に、先輩から言われた言葉があるそうです。 「仕事で自分の生み出した事、自分の業績を、愛しすぎてはいけない」 みたいな言葉?だったと思うのですが、うろ覚えですので、違っていたら申し訳ないのですが、 このスガさんの先輩の視点と、角田さん視点、似ているんだろうなあって思うんですよね。そして、すごくちゃんとした視点、価値観、だと思ったわけです。 いやまあとにかく、この小説は、素晴らしい。なんで、角田さんの紡ぐ言葉は、文章は、これほどまでに自然に感じられるんだろう。いっぺんの噓いつわりもなく感じられるんだろう。僕には。本当に大好きな作家さんなんですよね。
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2017/1/18 どうしても集中が途切れるので読むのを途中でやめた。 どうしても認めることの出来ない彼女の一部、 風呂に何日も入らないで平気な奴の話はなんとか読めた。 短編集。 どーしても受け入れることの出来ないことは人間ならある。 しょーがない。 一緒にいれなくて当然。 妥協...
2017/1/18 どうしても集中が途切れるので読むのを途中でやめた。 どうしても認めることの出来ない彼女の一部、 風呂に何日も入らないで平気な奴の話はなんとか読めた。 短編集。 どーしても受け入れることの出来ないことは人間ならある。 しょーがない。 一緒にいれなくて当然。 妥協したら自分が疲れる。
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記念日好きな女と日々をただ平凡に生きたい男、通販で買っては使わないまましまいこむ男とそれが気になる女、酒好きで酔えば醜態を晒す女と下戸の男。 他の事はなんとか折り合いをつけたものの、どうしても一点相容れないものがある男女ばかりを描いた11の短編集。さすがに角田さんで、次はそう来ま...
記念日好きな女と日々をただ平凡に生きたい男、通販で買っては使わないまましまいこむ男とそれが気になる女、酒好きで酔えば醜態を晒す女と下戸の男。 他の事はなんとか折り合いをつけたものの、どうしても一点相容れないものがある男女ばかりを描いた11の短編集。さすがに角田さんで、次はそう来ましたかと様々なバリエーションでしかも破綻なく描かれます。 でも、いたってノーマルなわたしには(そう思ってるだけ?)男女の普通の方に「そうだよね」と同情するレベル。意外に少しクセのある方が読んだ方が、強い共感を持てる作品かもしれません。
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恋人の“相手の我慢できない部分”を描く短編集。これは私とそっくりだと思うような人物が出てくる話もあって、自分の悪い一面を見せつけられているような感覚になった。『旅路』がそのひとつでもあり一番面白かった。貧乏旅でお互いをボロクソに思い始めたのに、ほんのささいな他人の親切心から気遣い...
恋人の“相手の我慢できない部分”を描く短編集。これは私とそっくりだと思うような人物が出てくる話もあって、自分の悪い一面を見せつけられているような感覚になった。『旅路』がそのひとつでもあり一番面白かった。貧乏旅でお互いをボロクソに思い始めたのに、ほんのささいな他人の親切心から気遣いの心が生まれてホロッとした。『100%』の、100%合う人なんていないんだから我慢するしかないと、逃げている自分を正当化している主人公の母親は少し前の私にそっくり。 本との出会いのタイミングってあるなぁとしみじみ。
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