夜想 の商品レビュー
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妻子を事故で亡くし絶望の中で生きている男、雪藤。 モノに触れることで持主のことを読み取れる能力を持つハルカ。 自分に同情ではなく共感してくれたハルカに雪藤は救われる。そして、この能力で人の役に立ちたいというハルカのサポートをすることに。 2人に同調する人々が現れ、どんどんと組織化され、目指したものとはかけ離れていく様が怖かった。 同時進行する一人娘を捜す嘉子が、コフリットに出会うことでどうなるのか…と思っていたらああなるとは…。
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ミステリ? 宗教が何なのか謎になります。天美さんが教祖になろうという意思がないだけ、この団体はまともなのだろうけど、周りが勝手に持ち上げて団体を作り上げていく過程がちょっと怖い。
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テーマは宗教?と思ったけど、読み進めるとそうじゃなかった。 相変わらず引き込まれるし、時にズシリと重いのに 読後の感動は大きい。 最後の展開、下り坂を蛇行するみたいに危うくて急スピードなのに ハッピーエンドとは言わないまでも、 微笑みで読み終われたのが良かった。
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妻子を亡くした男と、物から記憶を読み取る力を持った女子大生。 2人が出会い、そしてその活動は宗教じみた団体へ成長していく。 並行して娘とうまくいかない母親の物語があり、これがなかなか主人公たちと交わらずどういうことかと思っていたが、いざ交わると、面白くなった。 それまでは退屈だった。 後半の展開はたしかに面白かったのだけど、宗教団体の内ゲバ話あたりは何度も読むのをやめそうになったので、好みの分かれる作品だと思う。
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何か見落としていたんじゃないか?と自問自答するほど心に残らなかったのです。不思議をとおりこして悶々としました。巷の評価が意外と高いし自分を疑うばかりです。 この作家さんの「慟哭」は5回くらい読みました。叙述トリックは初めての体験だったのでものすごい衝撃をもらいました。それ以降こ...
何か見落としていたんじゃないか?と自問自答するほど心に残らなかったのです。不思議をとおりこして悶々としました。巷の評価が意外と高いし自分を疑うばかりです。 この作家さんの「慟哭」は5回くらい読みました。叙述トリックは初めての体験だったのでものすごい衝撃をもらいました。それ以降この作家さんは絶対面白いという信頼を寄せてしまったのがいけなかったのかどうか。 同じ目的をもって自然発生した小さな集団が大きな宗教団体へと成長し、分裂し、衰退する。その過程が丁寧に描かれていました。ほんとにそれだけだったような気がします。宗教団体の潜入ルポみたいなものだったという印象。 幸せとは何か?という哲学的な要素があったようななかったような。とても文章が冷めているのでその要素を無視してしまったようです。 時間おいて再読してみたほうがいいかな
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人生に絶望した男。娘との不和に悩む母親。途中、このまま盲目的な暴走男の新興宗教起業話で終わり?と少しダレたけど、ラスト100ページあたりから別々に進んでいた二つの話の距離が縮まり怒涛の急展開。地味だけど堅実な印象。 「自分を救うのは自分でしかない。P446」
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貫井さんって読ませるなぁ。苦しい気持ちになるけど、すごく引き込まれます。辛いと心の拠り所欲しくなるし、寂しいと誰かに頼りたくなるし・・・気持ちが分かるような。最後ちょっと救われた感じで終わって良かった。
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ものに触るとその人の過去が見える能力を持ったハルカ。 妻子を亡くし、日常に追い詰められて居る雪籐。 ハルカに定期を拾ってもらい、かわいそうだから、と泣かれたことで救われた心地になり、ハルカに傾倒していく。 途中、全然関係のなさそうな亜由美と言う女の子の母親の視点が挟まる事があり、何なんだろう。と思っていましたが其れも終盤に納得がいきました。 能力についての作品というよりも宗教だとかそうしたものについてのものである気がします。 テーマは「救い」ですかね。 最初はその心算が無くとも徐々に新興宗教になっていってしまう過程が非常に面白かったです。 これはきっと、『慟哭』を好きな人ならば好きだと思う作品なのではないでしょうか。
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不幸。自分の中で消化されずに酔い、何も見えなくなる。能力を持つ少女に会う事で、自分とやっと向き合える話。読むのが辛かったが、凄く丁寧に書かれていたので、のめり込めた。おぞましく恐ろしいおばちゃんも出てくるのだが、目を逸らさせず、飛ばす事もできず、同じテンションで読まされ、唸ってし...
不幸。自分の中で消化されずに酔い、何も見えなくなる。能力を持つ少女に会う事で、自分とやっと向き合える話。読むのが辛かったが、凄く丁寧に書かれていたので、のめり込めた。おぞましく恐ろしいおばちゃんも出てくるのだが、目を逸らさせず、飛ばす事もできず、同じテンションで読まされ、唸ってしまう。ここら辺が上手い。この迫力のまま突き進んで欲しかったが、最後救われるのは良い事なんだけど、ずっと暗い所に居て馴染んでいたので、急にパッと明るい所に持ってかれて戸惑った。タイトルの意味を考えると、まんまと罠にハマった感じ。でも、暗くもがく感じが巧みだっただけに少し拍子抜けした。
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ミステリーなのだけど、謎ときだけじゃなかった。自分はここまでこんな悲しいことに出会ったことはないかもしれないけど、もしいつか決して癒えない悲しみにであってしまったら?悲しみは乗り越えなくてもいい、立ち向かわなくてもいい、そのままでいい。救われたいと願ううちは苦しみからは逃れられない。自分を救うのは自分。自分のために悲しみから時に目をそらす楽しみを見つけること。
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