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ひとり日和 の商品レビュー

3.2

282件のお客様レビュー

  1. 5つ

    18

  2. 4つ

    71

  3. 3つ

    124

  4. 2つ

    40

  5. 1つ

    7

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2009/10/04

第百三十六回芥川賞受賞作です。 今回の芥川賞選考の時に村上龍と石原慎太郎が二人とも推した作品だということで気になってました。 文藝春秋3月号に載ってるのを読みました。 内容は、東京で遠い親戚のおばあちゃんと住むことになった20才の女の子が、孤独感を感じつつ生活していく話です...

第百三十六回芥川賞受賞作です。 今回の芥川賞選考の時に村上龍と石原慎太郎が二人とも推した作品だということで気になってました。 文藝春秋3月号に載ってるのを読みました。 内容は、東京で遠い親戚のおばあちゃんと住むことになった20才の女の子が、孤独感を感じつつ生活していく話です。 おばあちゃんと生活しているので一人暮らしではない。 しかし、年は50も離れていて、知らない人である。 また本文の中では、女の子の彼氏が2人でてくる。 付き合ってる人がいてもどこか寂しさを感じる。 本当に一人ではないが孤独を感じるというところがリアルに伝わってきます。 通り過ぎた時間はいい思い出もあるが、忘れてしまったこともたくさんある。 その忘れてしまったことが、昔仲がよかった友達にとっては自分だったとしたら? そうゆうことを考えると寂しくなってしまいますよね? 「ひとり日和」ではそうゆう孤独などをごく普通生活のできごととして、するりと書かれています。 とても読みやすい文章で気持ちがよかったです。 この作者は私と同じ年なのですが、こんなに上手=きれいな文章を書けるのがうらやましいです。 孤独というのはどこにでも転がっている。 それを鋭く感じるのは少しつらいことである。 いま噂の「鈍感力」っていうものは、生きていく上で必要だなぁと感じました。

Posted byブクログ

2011/08/01

芥川賞受賞ということで。こういう小説 いつかどこかで読んだ気がする。社会に出る一歩手前のなんとも言えない不安定で不機嫌な時間が淡々とつづられている。昔流行ったモラトリアム小説ってやつですかね。行き場の無い静かな怒りを受け止めてくれるのはやはり「おばあちゃん」なんだな。だれかとつな...

芥川賞受賞ということで。こういう小説 いつかどこかで読んだ気がする。社会に出る一歩手前のなんとも言えない不安定で不機嫌な時間が淡々とつづられている。昔流行ったモラトリアム小説ってやつですかね。行き場の無い静かな怒りを受け止めてくれるのはやはり「おばあちゃん」なんだな。だれかとつながることを求めながらも避けてしまう、そうとは意識せずに自分から悪い方へ悪いほうへと導いてしまう。そういう不器用な一時期をきっと誰でも過ごしてきているんだろうな。そして世の中のおじさんたちにとって若者のそういう一時期が一番理解できないんだろうな。だからこれがあのおじさんたちに絶賛されて受賞したんだろうな。嫌いな種類の小説ではないけれど…吟子さんは好きなタイプだしね。ラストも良かったよ。主人公が吟子さんの家を出て行く前日のスーパーでの場面やその後の縁側の場面なんてもう胸がきゅんとしちゃった。でもねぇ。もうちょっと短くてもよかったかなぁ。

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2009/10/04

この寂しい読後感。「へえー、やっぱりこういう小説だから賞を取れるんだ」と納得。母でもない彼氏でもない、近くにいるはずの吟子さんでもない、一人にならずにすむ相手が見つからない、そして自分は一人がいやだったんだと気づく。次に待ち受けるものが最善かは分からないけど、でもここに居座っては...

この寂しい読後感。「へえー、やっぱりこういう小説だから賞を取れるんだ」と納得。母でもない彼氏でもない、近くにいるはずの吟子さんでもない、一人にならずにすむ相手が見つからない、そして自分は一人がいやだったんだと気づく。次に待ち受けるものが最善かは分からないけど、でもここに居座ってはいけない気がする・・・知寿が家を離れた気持ちが、電車の中から必死に探してしまう気持ちが、なんだか共感できて余計に寂しいなあ。

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2009/10/04

最初は普通の青春小説?と思って読んでいましたが、ラストにかけて、色々と感じるものがありました。ラストでタイトルの意味がようやく見えてきて、読後感もすごくいいのです。ですが、正直「これで芥川賞…」と感じたのも確か。

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2009/10/04

今っぽいんだけど、どこか懐かしくて優しい感じのする物語。 なんだか、スーっと物語の中に引き込まれ、気づいたら読み終わってた・・・

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2009/10/04

芥川賞買いです。石原慎太郎、村上龍の両者が賛成票を投じたということもあって・・・。 内容は5歳くらいの子供の作った紙飛行機がふらふらと飛び、フワツと芝生に着地する感じです。

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2009/10/04

第136回芥川賞受賞作 京王線沿線で繰り広げられるストーリー 笹塚を通過するたびに思い出すことになるかな 若い世代の息遣い感は、佐藤弘氏の「オブラディ・オブラダ」を呼んだ時に感じた物ににている

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2009/10/04

芥川賞受賞作に僕が求めている“純文学らしさ”とは随分違う方向性だった。しかし、すごく素直な小説だと思うし、そこがすごく良いところだと思う。まだまだ長い人生での、自らがこれから歩むべき道を見つけられないでいる20歳の少女。すごく無気力なのだが、なぜかそこに言い訳がない。孤独で幼い少...

芥川賞受賞作に僕が求めている“純文学らしさ”とは随分違う方向性だった。しかし、すごく素直な小説だと思うし、そこがすごく良いところだと思う。まだまだ長い人生での、自らがこれから歩むべき道を見つけられないでいる20歳の少女。すごく無気力なのだが、なぜかそこに言い訳がない。孤独で幼い少女の姿が、さら〜りと、季節の流れに乗せて描かれていく。日常を描き、等身大の少女を描く。妙な気取りがないので、スーッと読めてしまうのだ。

Posted byブクログ

2009/10/04

芥川賞受賞作品。全体的に淡々と進み、いつの間にか読み終わっていました。個人的に、芥川賞作家の「純文学」ってよくわからない…。綿矢りさとか金原ひとみとか。やっぱり大衆文学である直木賞作家の作品の方が好きだなぁ。

Posted byブクログ

2009/10/04

恋愛がテーマではないのだが、恋の描写が占める割合が多かった。しかしその中身は詳しいわけでもなく淡々と進む。全体的に暗い。深い、のではなく暗い。しかし時折すばらしいメタファーがあるので惹きつけられた。おばあちゃんがとても魅力的。

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