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思いわずらうことなく愉しく生きよ の商品レビュー

3.8

374件のお客様レビュー

  1. 5つ

    78

  2. 4つ

    137

  3. 3つ

    99

  4. 2つ

    14

  5. 1つ

    3

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2011/12/10

家族の記憶が、温かさや煩わしさとなって、別々に生きている姉妹の基盤になっている様子は、とても微笑ましい。 「恋愛は感情で始まるものかもしれないけど、意志がなくちゃ続けられない」「恋愛が過大評価されているってことが問題」 「ちゃんとしたボーイフレンド」を持たない育子が、こういうこ...

家族の記憶が、温かさや煩わしさとなって、別々に生きている姉妹の基盤になっている様子は、とても微笑ましい。 「恋愛は感情で始まるものかもしれないけど、意志がなくちゃ続けられない」「恋愛が過大評価されているってことが問題」 「ちゃんとしたボーイフレンド」を持たない育子が、こういうことを言える正彰くんによって、恋愛を知ることができたという展開はすばらしくよかった。

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2022/02/11

2011.12.04読了。 ひさしぶりに江國さんの本。 やっぱり私には登場人物の独特な口調に馴染めず。 そして主人公の3姉妹がそれぞれ変わりすぎてて、なかなか感情移入できず。 治子の熊木に怒る理由とか、育子の男性との付き合い方とか... 麻子の場合はきっと実際DVな状況にな...

2011.12.04読了。 ひさしぶりに江國さんの本。 やっぱり私には登場人物の独特な口調に馴染めず。 そして主人公の3姉妹がそれぞれ変わりすぎてて、なかなか感情移入できず。 治子の熊木に怒る理由とか、育子の男性との付き合い方とか... 麻子の場合はきっと実際DVな状況にならないとわかんないんだろうな。 でももどかしかったー。 それぞれの恋愛観を持つ3姉妹。 女のたくましさ、強さはすごい共感。 この3姉妹は変わりすぎではあるけど、誰だって姉妹間、家族間、恋人間、友人間で独特の世界があり、それは他人から見れば理解できないものなんだってことを改めて共感。 決まった形なんてないし、普通はなんてことはない。 ついつい自分の価値観で決めつけてしまいがちだけど、そう思えばもっと楽になるのかなーとか、いろいろ考えてしまった一冊。

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2011/12/04
  • ネタバレ

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DVに怯えそれでも家が自分の場所だと思う長女、仕事にも恋愛にも猪突猛進な次女、友情と信頼と、体でしか人とのつながりを感じられない三女。てんでバラバラに見える三姉妹だが、根底には家族の想い出があり、歴史がある。江國香織作品のすごさは、登場人物のキャラがすごくたっているのに抽象的で、みんなに共感できてしまうとこだと思う。感銘を受けた一言「でも意志の動機づけは恋愛でしかあり得ないことが、いつかあの子にもわかるわね」

Posted byブクログ

2024/01/20

たまらん。たまらん、この江國ワールド。 むせかえるほどに濃厚な姉妹たちの世界観がここにも。 そしてやっぱりわたしが世の中で一番恐れているものは へびでもお化けでもなくて、DVなのだと思い知るのです。

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2011/12/03

三姉妹 それぞれ女性としての生き方が展開、極端すぎるけど、信じること・愛することは何か、考えさせられる。

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2011/12/03

NHKで放送されている「カレ、夫、男友達」の原作。ありえないわーと思いながらも、それなりに納得がいくお話でした。 ブログはこちら。 http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/4024163.html

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2011/12/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

このタイトルの本を手に取った時点で、「思いわずらうことなく愉しく生きたい」と思っている(のに、そうではない)ということの表れか。 「思いわずらうことなく愉しく生きよ」を家訓とした一家の3姉妹の物語。 DV夫と共依存のような関係のお嬢様育ちで美人の長女。 自分のマンションでフリーライターの彼と外資で働くキャリアウーマンの次女。 恋愛感情を知らず、体だけの関係が奔放で、姉の結婚式に「これでいい」とジーンズで出席する変わり者の三女。 DV夫の思考回路にむかついた。 長女「二人で幸せになるか、二人揃って不幸になるか、どっちかなのよ。」

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2011/11/30

http://john615hkt.blog.fc2.com/blog-entry-29.html 思いわずらうことなく愉しく生きよ 江國香織 光文社文庫 396頁  女性ファッション雑誌『VERY』にて連載されていた作品。雑誌とか新聞に小説などが連載されているが、TVドラマと...

http://john615hkt.blog.fc2.com/blog-entry-29.html 思いわずらうことなく愉しく生きよ 江國香織 光文社文庫 396頁  女性ファッション雑誌『VERY』にて連載されていた作品。雑誌とか新聞に小説などが連載されているが、TVドラマと一緒で途中を一話でも飛ばしてしまうと、一気に読む気がなくなるので、いつも小説は書籍化されるのが待ち遠しい。  2011年11月1日からNHKで『カレ、夫、男友達』のタイトルでTVドラマ化されている。火曜日10時からの放送は『セカンドバージン』で熟年層をとりこにした時間帯。最近NHKが昔に比べて、取り扱う作品が民間放送の作品に似てきていると感じた。  犬山家の三姉妹、長女の麻子は結婚七年目。DVをめぐり複雑な夫婦関係にある。次女・治子は、仕事にも恋にも意志を貫く外資系企業のキャリア。余計な幻想を抱かない三女の育子は、友情と肉体が他社との接点。三人三様問題を抱えているものの、ともに育った家での時間と記憶は、彼女たちをのびやかにする。切実な現実の底に湧きでるすこやさかの泉!感動の長編小説 ※裏表紙より引用  犬山家には家訓がある。「人はみないずれ死ぬのだから、そして、それがいつなのかはわからないのだから、思いわずらうことなく愉しく生きよ」この家訓を主人公の三人姉妹はそれぞれの受け止め方をし、それぞれ生活を送っていく。  治子のような仕事も恋も全速力で走りぬけていく力強い女性がふとみせる弱さ、麻子が心の奥底で抱いている、決して表に現れることのない意志。私は♂なのでわからないが、女性は3人姉妹や姉妹の母親、夫の暴力をふるわれる女性に共感するところがあったんじゃないかなと思う。  個人的に♂としては麻子の夫の気持ちに少し共感するところがあった。麻子に暴力を振るった夜に、ベッドで泣くところだ。行為そのものに関しては全く共感できないし、最低だと思うが、男性が強がっているが根本的に精神的な面では女性より弱いことが現れていると感じた。  ところで江國香織さんの小説に出てくる女性はみんな個性的だが、愛らしい。小説にしかありえなさそうな登場人物も、現実にいるかのような気にさせてくる。『東京タワー』に出てくる女性たちもそうだ。また登場人物の女性たちが着る洋服だったり、ふらっと立ち寄るバーやレストランがみなお洒落な印象を受ける。こういうところが著者に女性のファンが多い理由の一つではなかろうか。  思いわずらうことなく、愉しく生きよ。

Posted byブクログ

2011/11/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

個人的には麻子がとっても気になった。 麻子はなぜ、DV夫の元に戻るのか?とイライラした。 家族が連れ戻してくれているのに、なんで戻るんだよ!って思いながら読んでた。 DV夫は、自分の主張を歪曲した形で行う。家の中で、麻子の前でのみ、主張する。 主張したい人、主張を受け入れる人。まるで共依存。 でも家族のもとから帰った後からの麻子の心境の変化、ラストのさっぱりした終わり方は、好き。

Posted byブクログ

2011/11/29

DVのシーンが怖すぎて・・読み進めるのに ずいぶん時間がかかりました。 江國さんの小説の中では指折りに入らないけれど、 題名がとても好きです。

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