非営利組織の経営 の商品レビュー
読んでいる途中で付せんを沢山貼った。赤いペンで傍線もたくさん引いた。 とても言葉に力があって、励まされる感じ。 小倉昌男の『経営学』もすごいと思ったが、こちらは読んでる最中付せんを貼る気が起きなかった。撃たれたのが言葉にではなく、その背後にある「姿勢」だったからだ。だから小倉昌...
読んでいる途中で付せんを沢山貼った。赤いペンで傍線もたくさん引いた。 とても言葉に力があって、励まされる感じ。 小倉昌男の『経営学』もすごいと思ったが、こちらは読んでる最中付せんを貼る気が起きなかった。撃たれたのが言葉にではなく、その背後にある「姿勢」だったからだ。だから小倉昌男の方が「深い」とは思う。 それにしてもドラッカーは、小気味よい言葉で、私の迷いをいくつか吹っ切ってくれた。 もう一度ざっと読み返してみたい。座右の書がまた増えた。
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リーダーの基本的能力 1 人のいうことを聞く意欲、能力、姿勢 2 自らの考えを理解してもらう意欲 3 言い訳をしないこと 4 客観性、一種の分離感が必要 非営利組織に必要なもの プランニング、マーケティング、人、資金 トップの継承 辞めていく人のコピーを後継にすえてはなら...
リーダーの基本的能力 1 人のいうことを聞く意欲、能力、姿勢 2 自らの考えを理解してもらう意欲 3 言い訳をしないこと 4 客観性、一種の分離感が必要 非営利組織に必要なもの プランニング、マーケティング、人、資金 トップの継承 辞めていく人のコピーを後継にすえてはならない 30年前の自分のようだというのならば、コピーでしかない コピーは弱い 長年トップに仕え、ボスの意向をくむことに長けているものの、自身で決定したことは何もないという側近も注意したほうがよい。自分で決定する意欲と能力のある人が補佐役としてそれほど長くとどまることはない 早くから後継者と目されてきた人物も避けるべき。そういう人は、多くの場合、成果が必要とされ、評価され、失敗も犯しうる立場に身を置くことのなかった人である
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非営利組織の場合、成果をどう評価するかが難しい。そこをはっきりさせれば、あとは営利団体と同じ。その辺の終始一貫ぶりは本当に素晴らしい。何度も読んで自分をリマインドさせたくなる。 それにしても、ドラッカー先生の良さは、この、文章のむずかしさにもある気がする。短くて畳み掛けるような...
非営利組織の場合、成果をどう評価するかが難しい。そこをはっきりさせれば、あとは営利団体と同じ。その辺の終始一貫ぶりは本当に素晴らしい。何度も読んで自分をリマインドさせたくなる。 それにしても、ドラッカー先生の良さは、この、文章のむずかしさにもある気がする。短くて畳み掛けるような文体、突然に差し込まれるたとえ話、エピソード。まるで詩のようでもある。教典的な扱いをされるのも頷ける気がする。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
Missionや成果の部分が非常に参考になった。ドラッカーは徹底して「顧客は誰か。何を提供するのか。」を様々な著書で問いかけているが、この本でも基本は同じ。ただ、非営利組織だからこそ考えなければならないのが、Mission。営利組織は、最終的なMissionは利益を上げることに帰着してしまえばいい。でも、非営利組織は違う。社会に貢献するためにどのような役割を果たすのか、徹底的に考え、その成果の定義をしなければならない。なんとなく、社会に貢献してますでは、正直言って必要性はなくなってしまう。また、他の組織と競争する必要性も特にない。一つ一つの切り口に対して、細かく解説が書いてあるので、バイブル的な一冊として側に置いておきたい本。
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経営コンサルをしている社会人院生から勧められた本。僕が非営利組織に興味を持っているせいもあるだろうけど、なかなか楽しく読めた。経営のテクニックみたいなことばかり書いてある訳ではなく、「何によって憶えられたいか」など、かなり考えさせられることも書いてある。さすがはドラッカー。
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経営学書というよりも読みやすい哲学書を読んだような読後感を感じた。具体的な事例を示して、すっと読者に理念を浸透させる手法である。 アメリカにおける非営利組織である病院や大学などの話題にも及んでいるが、本邦におけるそれらに純粋に適合できるかというとそうはいえないと思う。しかし、た...
経営学書というよりも読みやすい哲学書を読んだような読後感を感じた。具体的な事例を示して、すっと読者に理念を浸透させる手法である。 アメリカにおける非営利組織である病院や大学などの話題にも及んでいるが、本邦におけるそれらに純粋に適合できるかというとそうはいえないと思う。しかし、たとえばこう大学経営に適合できるのかという点における「何を適合してみるのか」という挑戦のアイデアとして非常に素晴らしいものが記載されていたような気がする。 他の著作も読んでみようと思う。
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2大テーマは、非営利組織組織における、マーケティングとマネジメント。 企業と違って、NPOは募金を募る相手先のステークホルダーが圧倒的に多数存在するので、マーケットリサーチからセグメンテーション、ポジショニング、ターゲティングなどのマーケティングプロセスが実は重要という。 N...
2大テーマは、非営利組織組織における、マーケティングとマネジメント。 企業と違って、NPOは募金を募る相手先のステークホルダーが圧倒的に多数存在するので、マーケットリサーチからセグメンテーション、ポジショニング、ターゲティングなどのマーケティングプロセスが実は重要という。 NPOで働くおもしろみと、これからの可能性に思いを馳せるヒントもたくさん詰まった、良書でした!
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目次 第I部 ミッションとリーダーシップ 第1章 ミッション ミッションは行動本位 ミッションの具体化 ミッションの三本柱 第2章 イノベーションとリーダーシップ 変化は機会 イノベーションを成功させるために リーダーを見つける リーダーの役割 リーダーは自らをつくりあげる バ...
目次 第I部 ミッションとリーダーシップ 第1章 ミッション ミッションは行動本位 ミッションの具体化 ミッションの三本柱 第2章 イノベーションとリーダーシップ 変化は機会 イノベーションを成功させるために リーダーを見つける リーダーの役割 リーダーは自らをつくりあげる バランスをとる リーダーがしてはならないこと 第3章 目標の設定 機会のターゲット ボランティアのトレーニング 人口構造の変化を先取りする 第4章 リーダーの責任 人の可能性を引き出す 機会を提供する チームづくり 第5章 リーダーであるということ ミッションを見直す 長期目標からスタートする 成果を中心に据える 組織の規範となる 市民社会をつくる 第II部 マーケティング、イノベーション、資金源開拓 第1章 マーケティングと資金源開拓 非営利組織のマーケティング 資金源開拓の戦略 第2章 成功する戦略 行動志向の戦略 改善のための戦略 定性的な目標設定 戦略のステップ 気をつけるべきこと イノベーションの機会 イノベーションの条件 犯しやすい間違い 第3章 非営利組織のマーケティング戦略 マーケティングと販売の違い マーケティングの3つのステップ 非営利組織のニッチ戦略 マーケティングが求められる理由 マーケティングの成果を測る 第4章 資金源の開拓 気にかけてくれる人たち 募金を集める名人 長期的な関係を築く マーケットごとの戦略 ボランティアという基盤 第5章 非営利組織の戦略 戦略の重要性を知る 人をトレーニングする 廃棄のシステムをつくる 第III部 非営利組織の成果 第1章 非営利組織にとっての成果 成果を定義する 多様な関係者 長期の目標への合意 大義と経済性 第2章 「してはならないこと」と「しなければならないこと」 してはならないこと しなければならないこと 権限委譲のルール 基準の設定 人を活かす 第3章 成果をあげるための意思決定 何のための決定か 意思決定のリスク 真摯な不同意 意見の対立を利用する 決定が意図に終わる四つの原因 第4章 学校の改革 生徒がどう学ぶべきか 公立学校を救う 長期の目標と短期の目標 第5章 成果が評価基準 成果のあるところに資源を投入数する 成果を明らかにする 成果に責任をもつ 第IV部 ボランティアと理事会 第1章 人事と組織 人事の原則 人を育てる 強みに焦点を合わせる ミッションを感じさせる リーダーを育てる チームを編成する トップの継承 第2章 理事会とコミュニティ 非営利組織の理事会 ツーウェイ・リレーション 第3章 ボランティアから無給のスタッフへの変身 パートナーとしてのボランティア 動機づけ 理事会の活性化 人としての尊厳 第4章 理事会の役割 理事の役割 CEOの仕事 強力な理事会をもつ 第5章 人のマネジメント 非営利組織に特有の問題 仕事と成果を明確にする トップの仕事を知る 第V部 自己開発 第1章 自らの成長 責任のある仕事 成果をもたらすもの 第2章 何によって憶えられたいか 働く環境を知る 所を得る 強みを生かす 成長の原理 「何によって憶えられたいか」という問いかけ 第3章 第二の人生としての非営利組織 季節の変化 世界を広げる 第4章 非営利組織における女性の活躍 男性社会での女性役員 成果の評価 自己開発に力を貸す 第5章 自らを成長させるということ 自ら自分の人生を設計する 能力向上の方法を知る
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ドラッカーシリーズの4冊目。 NPOをターゲットに論じたこの本も、1冊目の「経営者の条件」と真髄は同じだな、という印象だった。 「ミッション」という言葉で語られる「そもそも何が目的なのか?」ということの捉え方や、それを実現するための戦略とその過程でスタッフが自己実現を達成できる...
ドラッカーシリーズの4冊目。 NPOをターゲットに論じたこの本も、1冊目の「経営者の条件」と真髄は同じだな、という印象だった。 「ミッション」という言葉で語られる「そもそも何が目的なのか?」ということの捉え方や、それを実現するための戦略とその過程でスタッフが自己実現を達成できる、すなわち「人間の尊厳」を重視した巧い采配を振るうことがリーダーの条件である、と説いている。 平たく言えば、成果を出すことで自己実現の喜びを味わってモチベーションを維持し、さらにはそこに安住せず「もっとよく」するためのイノベーションを常に行うべし、といったところ。 もちろん、真髄が同じとは言っても、戦略という観点では普通の営利目的の法人と異なる点が多い非営利組織に特有の方法論もいろいろと記されている。学校、病院、教会など、必ずしもNPO法人だけに限らない様々な分野で成果をあげた幾人かとドラッカー氏の対談形式になっている箇所も多く、それぞれの語る信念や方法論はとても興味深い。 当然と言えば当然なのかもしれないが、以前に読んだ『ヴィジョナリー・カンパニー』、成功している企業やそのリーダーの共通点を探るという内容の本と、重複する内容が多々あって面白かった。 近年の日本で「成果主義」という言葉は、えてして、冷たく非情で一方的な、「成果が上げられなければクビだ」というイメージで使われがちだが、ドラッカーの語る「成果」はそうした種類のものではない。 希有な人の希有な点を真似ようとしてもうまくいくはずがないけれど、自分の得意分野を見出し、そこを生かす方法を考えるといったことは誰にでもできる。将来、自分を「何によって憶えられたいか?」という問いかけについて、自分で考え、思いを持ち続けることはできる。もちろん、簡単に、ではないにしても、である。 「改正」とは言いがたいような雇用法の変化や、ワーキングプアと呼ばれる人々の存在、山積みの問題を抱えた縦割り行政の様子を考えれば、まだまだそんな理想とはほど遠い現実を強いられているケースは多い。ヨーロッパだって、アメリカだって、そうした面はあるだろう。ただ、働く場合に限らず、何か行動するという時の考え方や哲学のようなもの、拠り所となる思想という意味では、やはり、全世界で評価されるだけのことはある「名著」。どんな分野で生きる人も、一読の価値がある。
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赤羽さんのおすすめで読んだ。 お金がないときにどうやって組織を運営していくか,この話はNPOだけじゃなくてスタートアップにも応用できる。
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