子どもは判ってくれない の商品レビュー
正しい意見を言ったからといって、人は聞いてくれるわけじゃない。大切なのは、「その言葉が聞き手に届いて、そこから何かが始まる」こと。そんな大人の対話法と思考を伝授。
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内田さんは頭がいい。 むずかしいことを簡単に説明してくれる。 構造主義が大好きな人だから「あっちにはあっちの言い分がありますし・・・」と温和な論調だ。「○○は××である」みたいな言い方はあんまりしない。 それが物足りなくもあるけど、結局世界はそんなに単純に語られるべきではない...
内田さんは頭がいい。 むずかしいことを簡単に説明してくれる。 構造主義が大好きな人だから「あっちにはあっちの言い分がありますし・・・」と温和な論調だ。「○○は××である」みたいな言い方はあんまりしない。 それが物足りなくもあるけど、結局世界はそんなに単純に語られるべきではないのだろう。
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内田さんの本は以前に「寝ながら学べる構造主義」という本を読んだことがありました。 今回はエッセイ集。 中々おもしろかったです。 どこがどうおもしろかったのだ、とせっかく感想を述べる機会なんだからしっかりと書きたいところなんですが、なかなか難しい。 「この本は要するにこういうこと...
内田さんの本は以前に「寝ながら学べる構造主義」という本を読んだことがありました。 今回はエッセイ集。 中々おもしろかったです。 どこがどうおもしろかったのだ、とせっかく感想を述べる機会なんだからしっかりと書きたいところなんですが、なかなか難しい。 「この本は要するにこういうことを言っている」というようなやり方で、物事を簡単にまとめ断定してしまうのはあまりよくないよ。というのが内田さんの主張したいところであるようです。 話をあえて複雑にする方が実は話が早い。これは面白い指摘です。 話を複雑にするというのは、対立的主張を含んだ議論を、「自分の主張は間違っている可能性がある」ことを念頭に、妥協点を探っていくということであり、「正論」を主張しあう非生産的な議論よりも、よっぽど知的に高度な営みだからである。 あと、はっとしたのは格差とか自由競争社会なんかについての指摘。 「自由競争から生まれるのは『生き方の違い』ではなく、『同じ生き方の格差の違い』だけである」例えば、全員が「金欲しい」と思っていて、「金持ち」と「貧乏」の間に差別的な格差のある社会。これでは、生き方の多様性が確保された社会ではない。(多くの自由競争推進論は自由競争が個人の行き方の多様性を担保することを主張する) 確かに。自分が格差社会などに関する議論を目にしたときに感じていた違和感の出所がわかった気がする。 ・・・なんとなく「正しそうな」物を目にして、分かった気になっている、というまさに自分のいまの状況こそ、内田さんが警鐘を鳴らす「大人的」でない人に陥る可能性を持ってそうなのが怖いですね。 なんだかまとまりのないレビューになりましたが。 メッセージを発信する、という行為において、配慮されるべきことはメッセージが「正しいこと」よりもむしろ、「聞き手に届く」ことである、ということを語り、現在の情報社会に蔓延する「病」を指摘する、「たいへんに長いまえがき」だけのためにでも読む価値ありの一冊です。
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この人の本は、「今読まなきゃ。」と思い読んでいる。 「賞味期限内」と言う言い方をしていたけれども。 「今読まなきゃということは、読んでもピンと来ない日が来るってことだ。」 ということを何となく感じてる自分に、こう (なんで私の思ってることに対して説明してく...
この人の本は、「今読まなきゃ。」と思い読んでいる。 「賞味期限内」と言う言い方をしていたけれども。 「今読まなきゃということは、読んでもピンと来ない日が来るってことだ。」 ということを何となく感じてる自分に、こう (なんで私の思ってることに対して説明してくれてるわけ?) と多少ビビりながら読んでいます。 なんだろう、樹さんの本を読んでいると、(大層な言い方をしてますねw) 自分の頭の悪さを痛感するんですが、 そう思える人の本を読まないと、頭は悪いままだ… というやるせなさから読んでる気もします。 そうやって、少しずつ思考の階層を深めていくことをしないと 自分が気持ち悪い。 対等にやりあえるほど知識や理論の楯をもっておらぬので、 そういう人を見つけると 飽きるまで読みます。 それで「違う」ことを発見します。 それが例え枝葉末節に過ぎないとしても、 それで何か、安心するのです。 馬鹿が揚げ足を取るような真似をしているに過ぎませんが 100%この人を信仰しているわけではない自分を見つけて、 解放されたいと、願う故でしょうか。 いいのか悪いのか分かりませんが、 せめてそう思えるくらいに自分の見聞を広げられるよう 「知りたい」と願うのだと思います。 しかしながらですね、著者の見聞が広すぎて しばらく解放される日はきそうもないですねw 「解放」って響きが悪いけれど 樹さん、おもしろいです。まだ、たくさん、読んで知りたい、っていう段階。
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「節度のなさ」か。 いい言葉ですね。 「一緒にいて疲れる人」っています。 なぜ疲れるかって、本人に 直接言っても届かないんですね。 (この間実際に伝えてみたけど) 「呪いのコミュニケーション」という 題で書かれています。
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とても 言葉の整理がうまい人だな。 身近なことから国際問題まで判りやすく意見が述べられていて、それでいてこちら側に考える余地を与えてくれるので気持ちよく読める。 なにがどういいか、と中身を説明するのは難しい。 私は言葉の整理が下手なんだ。
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人の指す将棋を見てると大局が良くわかったりする。 もしくは、 全身鏡を持つと服のセンスがちょっと良くなるって言われてる(ほんまかいな) 全体のバランスが分かるのかもしれない。 この本も同様。 物事を当事者であっても俯瞰的に見てるような、そんな視線を感じる。 あとがき...
人の指す将棋を見てると大局が良くわかったりする。 もしくは、 全身鏡を持つと服のセンスがちょっと良くなるって言われてる(ほんまかいな) 全体のバランスが分かるのかもしれない。 この本も同様。 物事を当事者であっても俯瞰的に見てるような、そんな視線を感じる。 あとがきにも書かれているが、この本である問題がクリアーになるわけではない。 「問題なり、周りの環境なり、モヤモヤしたものはそのままモヤモヤしててもいいんじゃないか」 という見方は、ずいぶん私を楽にしてくれた。 話を複雑なままにしておく方が、話を簡単にするより「話が早い」 これに尽きますよ。 若者向けに書かれた「大人の思考とは」って本らしいが、世間からは大人と見られる私でも大変勉強?励み?になりました。 ハイ。
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以前読んでた本で理解できなかったことがあり, もやもやとした気分が続いていたが, この本を読んでその理由が分かった. それは, 本というのは著者と同じ意見を持つ読者だけを対象としているから.
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第2章の「大人の思考法」が特に面白かった。まぁ、全体を通して以前読んだ『ためらいの倫理学』と然程大差無いようにも思うけど。とりあえず読んで損の無い1冊である事は確からしい。
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ゼミの課題。 くそつまらんと思って途中で投げてました。 が春休みにふと読んだらおもしろくて すんませんって感じでした。
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