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スイートリトルライズ の商品レビュー

3.6

309件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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2019/06/22

すごく雰囲気の好みな本だった。 ふんわりした言葉に包みながらも、やってることはかなり互いにゲスい。 なのに、どちらの気持ちも分かるのは何故だろう。それが恋なのかもしれませんね。

Posted byブクログ

2019/06/15

「嘘」がキーワードになっている小説。 夫婦の瑠璃子と聡がそれぞれ不倫をするが、どちらの視点で考えるかによって見えてくるものが違ってきました。 まず、瑠璃子視点で考えてみると 「なぜ嘘をつけないか知ってる?人は守りたいものに嘘をつくの。あるいは守ろうとするものに。」 →「嘘」を...

「嘘」がキーワードになっている小説。 夫婦の瑠璃子と聡がそれぞれ不倫をするが、どちらの視点で考えるかによって見えてくるものが違ってきました。 まず、瑠璃子視点で考えてみると 「なぜ嘘をつけないか知ってる?人は守りたいものに嘘をつくの。あるいは守ろうとするものに。」 →「嘘」をつくのはその相手を愛しているということなんじゃないかと思いました。瑠璃子は不倫相手の春男や友人のアナベラには真実を告げている、対照に聡には真実を話さない。愛する人にだけ嘘をつく、それがスイートなんだそう。 聡視点で読んでみると 、 不倫相手の「しほ」は素直で嘘がない。 対照的に瑠璃子は嘘を持っている。 嘘の無いしほと一緒にいることによって、嘘を持つ瑠璃子を愛していると実感できるようになる。 不倫によって嘘があるから聡を愛せる瑠璃子と、 不倫によって嘘を持つ瑠璃子の方が良いと愛を実感する聡。この二人にとって「嘘」は必要不可欠で、それこそ二人が愛し合う理由なのだと思った。だから絶対この二人は不倫をやめないと思う(笑) 不倫ものでした。『四月になれば彼女は』という川村元気さんの小説を読んで「愛」とはなにかを考えさせられ、「恋愛系の本読みたいなぁ」と思っていて読んだ本です。

Posted byブクログ

2019/05/13

江國香織さんの言葉は本当にきれいだなと思います。 ふわふわ軽くて、しっとりしてる感じがします。 「地下鉄の窓に映った自分たちの姿は、でもすくいがたくよそよそしく、おそろしく淋しかった」 好きで一緒になったはずなのに、いつからかお互いの心が遠いところに行ってしまって、...

江國香織さんの言葉は本当にきれいだなと思います。 ふわふわ軽くて、しっとりしてる感じがします。 「地下鉄の窓に映った自分たちの姿は、でもすくいがたくよそよそしく、おそろしく淋しかった」 好きで一緒になったはずなのに、いつからかお互いの心が遠いところに行ってしまって、 妻の瑠璃子は夫の聡と心中しようかと考えるまでになる。 お互いがお互いに隠れて恋をして、でもそんな時彼らが1番に考えているのはじぶんの妻、夫のことで。 しかしそれにお互い気づくことはありません。 本文中の、嘘は守りたい人のためにつく、というところから2人はきちんと愛し合っているのに、気づかないことがとても淋しいなと感じました。 江國さんらしい恋愛長編でした。

Posted byブクログ

2019/05/12

「二匹のごりらにさえなれないなら、それはやっぱりソラニンだわね」 不思議なことに、瑠璃子にはこれが、自分と津川だけの、ごく個人的な出来事にすぎないことがわかった。聡にも、黒い長い髪をした津川の彼女にも、何の関係もないここだけの出来事。 秘密を少し持つ方が物事はうまくいく。 ...

「二匹のごりらにさえなれないなら、それはやっぱりソラニンだわね」 不思議なことに、瑠璃子にはこれが、自分と津川だけの、ごく個人的な出来事にすぎないことがわかった。聡にも、黒い長い髪をした津川の彼女にも、何の関係もないここだけの出来事。 秘密を少し持つ方が物事はうまくいく。 これ以上望んだらあなたを失うかもしれないと思う恐怖なんて、あなたにわかるはずがない 「なぜ嘘をつけないか知ってる?人は守りたいものに嘘をつくの。あるいは守ろうとするものに。」

Posted byブクログ

2019/04/09

キレイに書かれた恋愛小説。 世界観や話の流れは私好みで、どうなるのかなと思って読み進めた。 結局どうなるんだろう?とモヤモヤが残る結末が残念。

Posted byブクログ

2019/02/11

映画化が決定している1冊。 なんか妙な夫婦の浮気ストーリー(?)。夫婦はお互い大好きらしいんだけど、夫婦ともに浮気をしているという…。 …よくわからないわ。なんとなく好きだけど。 映画ではどのようにまとめるつもりなのかな~。

Posted byブクログ

2019/01/27

面白かったです。 人は守りたいものに嘘をつく。甘くも小さくもない嘘、でしたが。 そして、淋しさは自分が一人で対処すべきもので、誰かに救ってもらえる類いのものではない…ここが、心に残ります。 江國さんの描く結婚生活は、結婚って何だろう、と思うものが多いです。 瑠璃子も聡も、外に恋人...

面白かったです。 人は守りたいものに嘘をつく。甘くも小さくもない嘘、でしたが。 そして、淋しさは自分が一人で対処すべきもので、誰かに救ってもらえる類いのものではない…ここが、心に残ります。 江國さんの描く結婚生活は、結婚って何だろう、と思うものが多いです。 瑠璃子も聡も、外に恋人はいるけど、ふたりの家に帰ってくる。 春夫はそうでもないのですが、しほがあまり好きでないのはわたしが女だからこのポジションの人が嫌なのか、と思いましたが、同じ江國さんの「落下する夕方」の華子には惹かれるので、単にあざとさも覚えるこのキャラの女の子に危険を感じているだけなのかもと思いました。 この夫婦は夫婦であることを守れたかなと思います。トリカブトの出番はあったのだろうか。 映画は中谷美紀さんと大森南朋さんが瑠璃子と聡らしいので観たくなりました。

Posted byブクログ

2019/01/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

結婚生活3年目の瑠璃子と聡。 特別仲が良くも、悪くも無く、変わらぬ毎日が流れていく。 そんな中、それぞれ、夫とは、妻とは、違う相手と恋をすることになる。 ***** 「浮気をしたら、私はその場であなたを刺す」と宣言したことがあるくらい、ある意味、聡に執着している瑠璃子。 ただ、ある日出会った男性、春夫の前でと聡の前でと、熱っぽさというか、違う。 「会いたかったわ」 言葉が勝手に口をついてでた。 「会いたかった。すごく会いたかったわ」 予想外の出来事から、気持ちがあふれでるシーン。 基本ぶれない女性の雰囲気だけれど、春夫との恋により、いくらか調子が狂わされているような。 瑠璃子より狂わされているのは明らかに聡? 恋にどんどんうきうきしていく聡と、静かに自分の恋に見切りをつける瑠璃子の対照的な姿が印象的でした。 後半の方は瑠璃子を棚に上げて、「聡のバカ!」と何だかイライラしてしまいました…。 可愛らしいしほに惹かれるのは分かるけれど、結婚までしたくせに何なんだ!って。 恋と愛は別なのでしょうか…。 不倫、浮気、ではなく、あくまでも“恋”としてそれぞれのストーリーが進む。 この夫婦のラストの後も、何だか気になる。 久々に江國香織作品を読んだのだけれど、面白かった。

Posted byブクログ

2018/06/12

不倫ものには共通して言えるのだが、容認はできない。 ただ、この本はどこかその空間に引き込まれる。その表現力はさすが江國さんだと思う。ドロドロしていなくて、キレイにまとめられている(でも、そもそも不倫の時点でキレイ事ではない、という矛盾)

Posted byブクログ

2018/03/28

ゆるゆると、通勤電車の中で読んでいました。 不実で狡い、愛の物語。 容認はできなくても、理解はできてしまう。

Posted byブクログ