スイートリトルライズ の商品レビュー

江國香織【著】

2021/05/12

読み終わった時、こんなにも綺麗で悲しい物語があるのかと思った。
大切なものを大切にしきれない、それなのにお互いの存在をつねに求めている。
嘘は嘘のままあるべきで、それができた時、初めて自分が守りたいものを知る。
綺麗な感情のまま置いておけたらいいのに、誰かを愛する、大切だと感じることは苦しいし、難しい。
この本を読んだ時の気持ちは、自分の中に大事に持っていたい。

2021/03/20

恐ろしい話だった。恐ろしく現実的で、切ない。
読んでいると何度も、胸の中にひやりとした風が通り抜けた。けれどその風は決して冷た過ぎることはなく、どこか心地よく懐かしい、甘い香りがする…

「嘘をつくのは、守りたいものの為」という言葉がとても印象的だった。

2021/02/15

ベア作家の瑠璃子
サラリーマンの聡

翻訳家を目指す春夫
聡の後輩しほ

うーん、江國ワールド！
江國ワールドが読みたくなるとき、あるよね…
そういう意味では期待通り、なのかな？

2021/02/08

なぜ嘘をつけないか知ってる？人は守りたいものに嘘をつくの。
わたしは守りたいものが自分ばっかりだな、って

2020/12/16

負の要素でばかり結びついている瑠璃子と聡。お互い自分が自分でいられる幸せを感じるのは心を寄せている言わば不倫相手なのだけれど、2人だけにしか分からない空間や心情にふと気付く瞬間がとても好きだった。

やっぱり江國香織の文章や空気感がとても好きだ〜

2021/06/19

江國香織さんの本は好きなんだけど、こういう内容は好きじゃないです。
あくまでも個人的な感想。
不倫の話なら“不倫”って書いてくれたら良かったのに。

嘘って言葉に気づけない自分が悪いんだけどさ。

2020/10/11

表紙に惹かれて手に取りました。
こちらも恋愛だけど、不倫のお話し。
でも何故だろう？不倫をしているのにそんなにドロドロしてるとかではなく、とても嫌らしくない。
江國さんの描く文章はとても綺麗。
相手のためと思って行動しても、実はそうじゃないのかもしれない。
そして嘘をつくのは大切なひとだから。
と言うところが共感できたような気がする。

2020/08/11

相手が望む行動や言動をしているから良いだろうと思って、お互いに今目の前にいる相手に向き合おうとしない姿勢が、なあなあと続いていてお互いを苦しくさせている。
結局外部から愛を補填し合って、そこで充たされた分を家に帰って本来の相手に分け与える。
それって本当の愛なのかな。
でも、別の異性と会っている時に本来の相手の良いところばかり思い出されて、その人に会いたくなる、という心理は分かる気がした。
離れているからこそ分かる大切さ、みたいな。

自分の話ばかり一方的にされるのは嫌だなぁ、適度に質問する関係が良い。一緒にいるけど沈黙が心地良い人がいい。

42/100

2020/06/29

冒頭のソラニンを使った心中の緊迫感が、途中双方のあっけらかんとした不倫描写でなくなった、、
と思っていたら最後にまた来た。「人は、守りたいものに嘘をつくのよ」というセリフが自分の実生活に刺さってつらかった。ラストの地獄はこれから、といった雰囲気がどうにも重たい作品だった。

2020/04/19

映画を先に見て、それから書籍を読んだ。

ダブル不倫の話。
わたし自身未婚なので、
夫婦って、ちょっと分からない。

ただ、瑠璃子と聡はきっと離れる事が出来ない関係なんだな、と感じた。
お互い理解し合ってるし、大切だと思ってる、から傷つけたくない。

遊びには行っても、結局帰ってくる場所。

不倫相手の春夫としほは、何だか可哀想だけど、
自分が本当に愛されていないことに気づかないと、なのかも。