スイートリトルライズ の商品レビュー

江國香織【著】

2012/12/03

こういう人の愛し方もあるのかと悲しくなった。
静かでたんたんと、だけど深く傷つきながら
それでも居心地のいいところを探している感じ。
全く違うタイプの人と居ることによって完成される一番大切な人との関係。
だけどきっと一人の人に全てを埋めてもらおうなんて無理なのかな。
切なくて苦しくなるけどすっきりまとまってる感じは不思議。
でも先の見えない終わり方はあんまり好きじゃなかった。

2012/11/21

自分の消極的な面で結びつく結婚相手と、積極的な面で惹かれ合う不倫相手。
人は守りたいものに嘘をつくという瑠璃子のけじめの言葉が良かった。

2012/11/19

どんなに耽美で、どんなに些細なものでも、その嘘はキツイなぁ。
そんな嘘がつける女に、いつからなっちゃったの？
なんで私のほうが胸痛くなってるの。
困っちゃうよ、まったく。

2012/11/14

瑠璃子の気持ちに賛同はあまりできないけど、日常の空っぽ感と、春夫とのスイートな時間とのちぐはぐ感が、すごくよくわかる。自分って人間は一つだけど、感情や気持ちや記憶は一つではないんだよね。

2012/10/23

愛はどういう形を成されていて、嘘はそれにどう寄り添って生きるのか。
その愛を読者が知ることができるのは、物語の終盤。
夫を殺そうとふと思うからこそ、愛を確認することができるのだろう。

2012/10/21

瑠璃子と聡の夫婦のお話。
お互いに、不倫しているという話でした。

なんだか、読んでいてせつなかった。
瑠璃子と聡も、瑠璃子と春夫も、聡としほもどの関係もせつなかった。
ただ、聡は楽しんでいるという感じがしたので
結局、男の人は楽しんで、女の人は色々考えてせつなくなるんだと思った。
聡はしほの事を考えてないけど、瑠璃子は春夫の事を考えている気がした。
だから、聡は続けてるけど、瑠璃子は別れを選択したのかなと。

みなさん同様、守りたい人には嘘をつくってとこは印象に残りました。

あと、私は昔から優等生だった。
ただ、それは正直ではなかっただけのこと（みたいなニュアンスだった）
の部分が、すごく理解できた。
私もそのタイプだから。
なので、余計に切なくなったのかも。

2012/10/04

ハッピーエンドなのかバッドエンドなのかわからないけれど、ただただリアルだった。
飢餓という言葉が刺さった。

2012/09/28

ドロドロしてしまいそうなダブル不倫の話も、
静かに書ききってしまうのが江國さん。
変わった夫婦だと思ったけど世の中にはこういう夫婦も
いっぱいいるのかななんて思ったりして。

2012/09/27

2012.9.26

【内容メモ】
ダブル不倫。
ぬいぐるみ作家 瑠璃子
無気力 聡
恋人 春夫 シホ
甘く小さな嘘
守りたいもののために嘘をつく
精神的にどちらも必要

【感想】
恋愛においての倫理観が揺さぶられますね。
江國さんのどの本読んでも、一概に浮気はだめなんて言えないでしょ？って主張してはるし、反論が難しい。

【発見】
江國さんは浮気の不安定さをわかったうえで肯定的に捉えて問題定義することが多いのかな。
「へんなのー」っていう周りの目もわかってはる。

【不可解】
瑠璃子は春夫と別れる必要があったのか。
聡がシホを愛しながら瑠璃子とうまく付き合うのを選んだのに？
これはもうトリカブトエンドしか浮かばない。

2012/09/17

この御夫婦も、変わってる。けどお互いそれぞれ、充実してるのよねぇ、羨ましい。。。私にもこんな出来事が巡ってこないだろかってちょっと夢見ましたー。