エバーグリーン の商品レビュー

豊島ミホ【著】

2010/12/18

10年後に会う約束をした、ミュージシャン志望の男の子と漫画家志望の女の子の話。
中学生の頃の自分は一体何になろうとしていたのだろう、と考えた。それとともに、何かのために生きている今の自分が、いつか思い出になるときが来るのだろうか、とも思った。

2010/12/12

青くて、ださくて、格好悪くて、キラキラしてる。
10年経った今でも、充分、青いじゃんね。
恐ろしいぐらいにわかる、この感じ。

この青さが、なんとも言えずこっ恥ずかしいんだけど、
でも、自分のなかにも確実にこういう焦燥感はあって。
あぶりださせてくれる本。
きゅんとする。

2010/10/31

ピュアな青春小説です。
私の大好物の部類です（笑）

初恋の想い、将来の夢、そして10年後の現状。
どことなく少女漫画風な作品ですが、くどさのない澄んだイメージの作品です。
田舎の風景の描き方がとても魅力的で、頭の中でリアルにその風景が描けました。
（私が田舎育ちだから特になのかもしれませんが…）

2010/08/17

アヤが書く少女漫画がまさにこの本みたいな感じなんじゃないか。
10年後の再会なんてきゅんきゅんするよ笑
中学生のときの夢を叶えてる人なんてごく少数だろうなぁ。

2010/07/23

ストーリー的には在り来りなんですけど、相変わらず心情描写がうまいので、ぐっときます。
とくに再会を約束するシーン、またそれが思い出として思い返されるシーンは情景が鮮明に浮かびます。
是非、映像作品としても観てみたい。

2010/07/08

もっともっと若い頃に読んでいたら、共感できるのかも。笑
読後、とってもさわやかな感じの作品です。
そして！ブルーハーツの歌詞が出てきて、懐かしい～と嬉しくなった。昔、大好きだったものですから。

2010/06/22

１０年後の約束、１０年で変わりすぎてしまう二人。

爽やか青春ストーリーというよりも挫折の物語の色が濃いようですね。

2010/06/14

叶わなかった夢のきらめき、叶った夢の痛み

文化祭に向けて組んだバンドが途中で解散してしまった、冴えないシンはミュージシャン志望。
クラスでも目立たないオタクのアヤコは、漫画家を夢みる。
二人は中学校の卒業式に、お互いの夢を叶えて１０年後に再会しようと約束する―。
再会の日が迫ったとき、一方は夢を叶えていて、もう一方は叶えていなかった。

夢が叶ったからといってすべてがバラ色なわけではないし、夢が叶わなかったことが必ずしも不幸ではない。
追い続けた夢から現実へ足を着けようとする者と、現実の中から夢へと飛翔しようともがく者。

誰にでも、叶った夢、叶わなかった夢、あるいは願ったことさえ忘れてしまった夢があると思う。
そういうものを、この小説は思い出させる。それは胸が痛くなるようなことだし、同時にとても愛おしい気持ちになることだ。

深い痛みときらめきに彩られた青春小説です

2010/04/17

豊島ミホさんは、本当に「ふつう」を輝かせることがとても上手な作家さんだと思う。
ミュージシャンと漫画化を目指す、田舎に住む普通の中学生男女。その２人が、中学校の卒業式の日に、10年後、また再会することを約束して別々の道を歩き出す。そんな２人の青春の日々というか、青春の終わりまでというか、そういった普通の日常を丁寧に描いた作品でした。
そこには派手な設定や登場人物は存在しなくて、物語にはあっと驚くようなどんでん返しもない。だけど、こんなふうに「ふつう」な日々をきらきらしたものとして切り取って見せてくれる作家さんは、なかなかいないんじゃないだろうか。
現在は休筆中みたいだけど、また新しい作品をぜひ読みたい。素敵な小説です。

2010/03/22

恋愛モノと言うほど恋愛色が強くなく、さらっと読めた。

夢をかなえて10年後会おう！と言って別れた中学生のシンとアヤコ。
二人の気持ちがとても共感しやすく良かったなぁ。
シンの田舎で埋もれたくないと言う思いや、まだやれると思いながらなにもやらないでいるところとか…
アヤコのシンへの気持ちとか。

しかしアヤコに彼氏が出来たから良かったけど、出来てなかったら結構辛い状況じゃないか？と思った。