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柘榴のスープ の商品レビュー

3.5

13件のお客様レビュー

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2020/01/04

んー、いまいちというか、残念。イラン生まれの作者の自分の生きざまを表すような作品。食堂を営む異国の三姉妹のアイルランドでの生活。そりゃ普通ではないんだけど、興味深い構成なんだけども、いかんせん、文章力が駄目だった。つむぐ力やセンスは十分だが、元々文学ずきタイプでないらしく、表現が...

んー、いまいちというか、残念。イラン生まれの作者の自分の生きざまを表すような作品。食堂を営む異国の三姉妹のアイルランドでの生活。そりゃ普通ではないんだけど、興味深い構成なんだけども、いかんせん、文章力が駄目だった。つむぐ力やセンスは十分だが、元々文学ずきタイプでないらしく、表現がわかりずらい。フラッシュバックする辛い過去の出し入れの仕方もうまくなく、出版する側ともうちょっと話し合い足並み揃えて丁寧にリリースして欲しかったよ。沢山書いて上手くなって欲しい作家だなあー。

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2015/11/23

テヘランでロリータを読む、から中東を離れた女性をえがいた作品を自然と手に取るようになった。アイルランドのうらぶれた街にカフェをオープンした三姉妹の話。魅惑的な料理が結びつける周囲の人との関わりは、思い出したくもない過去の出来事を呼び戻す。料理を描いているものは、ディテールがすばら...

テヘランでロリータを読む、から中東を離れた女性をえがいた作品を自然と手に取るようになった。アイルランドのうらぶれた街にカフェをオープンした三姉妹の話。魅惑的な料理が結びつける周囲の人との関わりは、思い出したくもない過去の出来事を呼び戻す。料理を描いているものは、ディテールがすばらしい。その匂いや色や味を捉えずにはいられない。そうすると自然と他のディテールにも目がいくので、全体的な味も豊かになってくる。

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2014/03/01

●アイルランドの片田舎に越してきて、ペルシア料理の食堂を開く三姉妹。 そこでは町を牛耳る(ディスコ愛な)太っちょ我が儘おっさんや、父親とは似ても似つかぬ優しげな青年や、夫に先立たれた御夫人などなど、さまざまな人々との関わりが生まれます。 しっかりものの長女マルジャーン。ちょっと臆...

●アイルランドの片田舎に越してきて、ペルシア料理の食堂を開く三姉妹。 そこでは町を牛耳る(ディスコ愛な)太っちょ我が儘おっさんや、父親とは似ても似つかぬ優しげな青年や、夫に先立たれた御夫人などなど、さまざまな人々との関わりが生まれます。 しっかりものの長女マルジャーン。ちょっと臆病な次女バハール。華やかな三女レイラー。 そんな三姉妹には、しかし、この国へ来ざるを得なかった悲しい理由がありました。… ●ちうわけで、各章扉裏に載っているレシピがたいそう魅力的。エスニック料理好きならば思わず食指を動かすことうけあい♪ ま、ご家庭にローズウォーターはないけどね。 落ち着くいい話だと思います。

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2013/03/21

食べ物に目がないわたし。章の合間にレシピがついて味覚も刺激されます。自国イランでの激動の時代を心に刻みつつ異国に移住し生きる三姉妹はなんだかんだいいつつ幸せを探求する女の底力を発揮!そんな彼女たちを窮地から救うのはいつも石榴のスープなのです。

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2012/12/05

アイルランドの片田舎にやって来た美しい三姉妹。彼女たちが作り出すペルシア料理が魅力的。彼女たちの今までは苦しいが、未来はキラキラ輝いていて、元気をもらった。

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2012/08/26

「美味しそうな料理が登場する作品は、須らく名作である」―そう信じる方にお勧めします。匂い立つスパイスを使った料理の数々、エキゾチックな調度品の描写、あたたかい眼差しで捉えられる人と街。物語の背景にはなかなかシビアな現代の問題がありますが、それさえメヘラーンは包み込んでくれます。美...

「美味しそうな料理が登場する作品は、須らく名作である」―そう信じる方にお勧めします。匂い立つスパイスを使った料理の数々、エキゾチックな調度品の描写、あたたかい眼差しで捉えられる人と街。物語の背景にはなかなかシビアな現代の問題がありますが、それさえメヘラーンは包み込んでくれます。美食が登場するということは、そこに救いがあるということ。(あまりよくない表現かもしれませんが、)最後には、きっと温かい気持ちになれます。

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2012/01/08

中東。遠い国です。ですが作者の国イランでは日本と同じやぐらコタツがあるそうです。何かの親和性があるのかな。すいすい読めて、出てくる料理がおいしそうです。まさかのレシピつき。

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2015/08/07

「料理」という魔術 カルダモンと炒ったアーモンドの誘惑的な香り。クミンとローズウォーターの香気で魅され、禁断の果実ザクロのペーストとニゲラの種が、官能を呼び起こす。 そして、ミントの葉に宿る鎮静作用と、ナツメグ・カルダモン・クローブの鎮痛効果で、癒される。 テヘランからアイルラ...

「料理」という魔術 カルダモンと炒ったアーモンドの誘惑的な香り。クミンとローズウォーターの香気で魅され、禁断の果実ザクロのペーストとニゲラの種が、官能を呼び起こす。 そして、ミントの葉に宿る鎮静作用と、ナツメグ・カルダモン・クローブの鎮痛効果で、癒される。 テヘランからアイルランドの田舎町にやってきた三姉妹の長女、マルジャーンの料理は、魔女の秘薬のように人々を魅了していく。 物語から、波のように立ち上がってくるペルシャ料理の香りにうっとりとしながらも、排他的な田舎町の人々との葛藤や、三姉妹の過去がすこしずつ明らかにされていくにつれて、読み進める手が止まらない。 各章ごとに、物語に登場する料理のレシピも付いていて、扉のイラストもステキ。

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2010/12/14

見たことも食べたこともない料理の描写がここまで魅力的なのはなぜだろう。嗅いだこともない香しいスパイスを想像する楽しさ。特に、物語の冒頭に提示されるお店の準備のあたりは、ほんとうに胸が暖かく騒ぐような楽しさ。 姉妹の個性や、周囲の人々の生活も生き生きとしていて美しかった。

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2009/10/04

イラン革命から逃亡してアイルランドへ辿り着いた姉妹の物語。薔薇水を使った料理の謎めいた香り、アイルランドの冷たい雨や空気、いろいろなものがページから漂ってきてくらくらするほど。 新聞雑誌の書評で見たのが手に取った理由だったけれど、大満足。出て来たレシピを作ってみたい。

Posted byブクログ