メディア社会 の商品レビュー
2004年から2005年にかけて『京都新聞』に連載されたコラム50編をまとめた本です。 現代のメディアをめぐるさまざまな社会問題が取り上げられており、軽く読み流せる体裁になっていますが、ときに歴史的な経緯に言及することで同時代の世相を相対化しつつ、メディアと社会の関係についての...
2004年から2005年にかけて『京都新聞』に連載されたコラム50編をまとめた本です。 現代のメディアをめぐるさまざまな社会問題が取り上げられており、軽く読み流せる体裁になっていますが、ときに歴史的な経緯に言及することで同時代の世相を相対化しつつ、メディアと社会の関係についての本質的な洞察へと及んでいきます。「現代を読み解く視点」というサブタイトルが示すように、これらの問題について複眼的に考察するためのさまざまな視点を学ぶことのできる本だと思います。
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何かまだらな感じだった。 非常に有益なところもある反面、「何これ?」(文字数稼ぎか)というところもある。 新聞への連載コラムがベースなのである程度仕方ないのかも。 著者も若く、テーマの最新のものであるにも関わらず、古き良き時代(?)の岩波新書のような読みにくさも感じられるが...
何かまだらな感じだった。 非常に有益なところもある反面、「何これ?」(文字数稼ぎか)というところもある。 新聞への連載コラムがベースなのである程度仕方ないのかも。 著者も若く、テーマの最新のものであるにも関わらず、古き良き時代(?)の岩波新書のような読みにくさも感じられるが、これは著者がわざとそういうスタイルをとっているのか。
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マスコミについて批判的な視点を持つことの重要性を再認識しました。本としては全体的なまとまりにすこし欠けるような気もしました。
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メディア論から現代社会の本質を説く。確かに現代の我々とメディアが発達していなかった時代の人々は考え方が大きく異なる。現代人が「温室の産物」という氏の論理に納得。
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メディアとは何か、どういう作用があるのか、「メディア」に関わるものは誰なのかなど考えられました。 「テレビは目でかむチューイングガム」「非難の矛先はいつもニューメディア」なるほど。 まえがきにあったように実相を記録するだけなら様々な側面からの現状を述べるだけでもよかったのに。批...
メディアとは何か、どういう作用があるのか、「メディア」に関わるものは誰なのかなど考えられました。 「テレビは目でかむチューイングガム」「非難の矛先はいつもニューメディア」なるほど。 まえがきにあったように実相を記録するだけなら様々な側面からの現状を述べるだけでもよかったのに。批判の形をとった解釈と、とってつけたような示唆的な結論が残念だった。なんで最後にさらっと重要なこというの!
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2013 1/3読了。筑波大学図書館情報学図書館で借りた。 佐藤卓己先生の本を色々読んでみようシリーズその2。 京都新聞で連載していた、当時のニュースをメディア史の観点から解説する、という連載をまとめた本。 メディア論を行うにはメディア史のアプローチを取らざるを得ない、ということを学生にいかに理解させるか、という問題意識が背景にあるとのことで、この連載が成り立っていたということ/この方法以外に説得力あるメディア論を展開できるかを考えてみると、著者の意図通りにメディア史的アプローチの重要性に思い至る。 「メディア史の説明責任」というあとがきに出てくる考え方は図書・図書館史にも適用可能そうで、その辺積極的に真似していきたい所存。 以下、特に気になった点のメモ等。 === ・はじめに: 電気/電信のない時代の"吹きっさらしの人間"の想像しにくさ⇒なぜ佐藤卓己先生が現代メディア史を扱うかの理由 現代人="温室の産物"という自覚 ・第1章2 p.9 鉄道の普及が移動中の暇つぶしとしての書籍の小型化・携帯性を促した? 移動速度の行動・・・大部数出版の普及(新聞・雑誌) ☆鉄道とメディアについては日本でも雑誌と図書の流通網の整備とか黙読の普及とか色々関係性があるわけだし、そもそも鉄道系の会社が色々事業を行なっていることとかも含めて考えてみると面白そう。確か鉄道と図書館の本とかもあったはずなので後で追い直す。 ・第1章5: 識字率・メディア普及と民主化/単純な進歩史観への会議 ⇔・「国民」誕生のために図書館を普及させようとした話とかとからめてみると面白い ・第4章20: 戦時中の新聞社統合⇒現在の体制まで継続 ・第7章35: メディア研究における書物の扱いの特殊性と、情報化によりそれが失われる可能性について ・第7章37: メディアにおける暴力描写の悪影響について・・・ゲームの前はテレビ、その前は映画、その前は小説で論議。 あらゆるニューメディアが犯罪を誘発する「危険なもの」として当初扱われている、という話。 ○後で読む: ・アルヴィン・トフラー『第三の波』 ・パットナム『孤独なボウリング』
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標題を変えよう, 「メディア社会2005」とか,時代を限定していることに価値がある。 メディア社会の原理は,国境を超えることにある。 インタネットにしても,CNNにしても。 分かりきったことが書いてないのが残念。
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現在のマスメディアの在り方に対して警鐘を鳴らす一冊です。 マスメディアの本来在るべき姿とは一体何でしょうか。 憲法上マスメディアには、国民の知る権利を充足させる特別な存在として、表現の自由、報道の自由など特別の地位が与えられています。 それは日本国民が表現の自由の行使を通じて自己...
現在のマスメディアの在り方に対して警鐘を鳴らす一冊です。 マスメディアの本来在るべき姿とは一体何でしょうか。 憲法上マスメディアには、国民の知る権利を充足させる特別な存在として、表現の自由、報道の自由など特別の地位が与えられています。 それは日本国民が表現の自由の行使を通じて自己の人格を形成・発達させる自己実現の価値、及び主権者として国政に意思を反映させる自己統治の価値に資するからだといわれています。 しかし、現在のメディアがこのような価値に奉仕する存在として適確に機能しているとは思えません。 メディアスクラムによる報道内容の並列化、商業主義の跋扈に基づく内容の陳腐化などが主たる原因としてあげられます。 ただ、だからといってその存在意義を軽視することも生産的とは思えません。 メディアの在り方について国民全体で議論をする重要な時期にあるのではないかと考えます。
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メディアと言う観点から現代に起こった様々ニュースを掘り下げて行く作品。一つ一つのテーマは短く読みやすいがある程度の歴史的知識があった方が楽しめるかなと思った。
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[ 内容 ] ITの急速な進展など、加速する情報化社会において、メディアの果たす役割はますます重要になっている。 私たちはメディアの現状をどうとらえ、どう接するべきか。 そもそもメディアの本質とは何か。 小泉政治やライブドア事件など、様々なニュースや社会現象の分析を通し、メディアと現代社会のありようを鋭く読み解く。 [ 目次 ] はじめに I 「メディア」を知る 第1章 「メディア」とは何か 第2章 「情報」とは何か 第3章 メディアと「記憶」 II メディアの〈現在〉をどうみるか 第4章 ジャーナリズムを取り巻く環境 第5章 変わる「輿論」と世論調査 第6章 メディア政治とドラマ選挙 III 変動するメディア社会 第7章 情報化がもたらすメディアの変容 第8章 テレビのゆくえ 第9章 IT化は何をもたらすか あとがき [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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