あめふらし の商品レビュー
ウヅマキ商會は暮らしの中のあらゆる雑事をひきうける何でも屋である。社長の橘河は死んだ人間のタマシイを拾うあめふらしだから、従業員も事務所に舞い込む仕事の依頼も、尋常ではない不可思議なものばかり、、、。 この作品、ものすんごく好き好き。『家守綺譚』とか波津彬子のジャパネスク作品に...
ウヅマキ商會は暮らしの中のあらゆる雑事をひきうける何でも屋である。社長の橘河は死んだ人間のタマシイを拾うあめふらしだから、従業員も事務所に舞い込む仕事の依頼も、尋常ではない不可思議なものばかり、、、。 この作品、ものすんごく好き好き。『家守綺譚』とか波津彬子のジャパネスク作品にも通じるような、異界との艶かしい交歓や、ちょっと昔の日本的なもので満ち満ちている幻想譚。 舞台となるのは現代なのに、事務所の一歩外に出ると、すぐそこは異界という近しさ。時空さえもやすやすと超えてしまうところに、眩惑されてしまいます。クラクラ。 しかも、登場する人物という人物みーんな、人の姿をしているものの、人間じゃないんですよね(汗)。それぞれがそれぞれに物語を抱えていて、それが物語の底辺を流れているんですが、唯一真っ当そうな人物の由来が最後の最後に明かされて「えええええ!そんなことになってたの!」ビックリ仰天したのは私です(汗)。 先行する『よろず春夏冬中』と『箪笥のなか』の中間に入る作品かしら(やや『箪笥のなか』よりか)。 長野ワールド全開の作品らしく男性同士の恋愛が仄めかされているので、そういうのが苦手な方はご用心を。日本家屋の陰翳の中から浮かび上がってくるかのような、艶めいた幻想譚といった趣きの連作集です。 * 読み進めていくうちに、とある疑問が浮かび上がってくるんだけど、うーうー。しっかと説明されていないのがもどかしい。続編は…きっとないだろうなあ。 装幀からして素敵だし、手元に置いて何度でも繰り返して読みたい作品です。(2006.8.2読了)
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ここ最近の本とシリーズになっているような気がします。不思議な感覚に足をとらわれるような浮遊感が素敵です。
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妖怪に「なみはぎ」と云うのがいる。そいつに声をかけられると、自分が自分ではないような気になり、最後には誰なのか全く判らなくなるらしい。この作品に出てくるのは「あめふらし」。これはこれで、じっと考えると相当に恐ろしい。
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図書館に入っていた本。司書さんが長野さん好きで(笑)、いつもいれてくれるのでとても嬉しいです。 表紙が和風テイストで良い感じ。好みだなあ。 すこし難しい言葉が多かったりしましたが、内容は面白かったです。 あめふらしっていうのは新しくってとても良かったなあ。 ぜひとも続編を書いて頂...
図書館に入っていた本。司書さんが長野さん好きで(笑)、いつもいれてくれるのでとても嬉しいです。 表紙が和風テイストで良い感じ。好みだなあ。 すこし難しい言葉が多かったりしましたが、内容は面白かったです。 あめふらしっていうのは新しくってとても良かったなあ。 ぜひとも続編を書いて頂きたいです。
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