ひとがた流し の商品レビュー
静かな感動があります
一生の間に、ふと思い出すであろう風景。それはさりげない日常にある。北村氏は、そういう一瞬を丁寧に描く作者だ。時を越え、人から人へと渡されてゆくのは、物だけではない。美しい言葉で綴られた、切ない物語。
yoko
人を描いた物語です。ミステリ要素はないです。 何ヶ所か読み進めるのが辛い所がありましたが、確かな重さを感じる物語でした。
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1.この本を選んだ理由 この作品も何かのタイミングで紹介があって手にしました。 2.あらすじ おばさんとなった3人の女性が中心になって話が進んでいく。アナウンサーの千波、その親友でひとりと親の牧子、さらに2人の友人の美々。仕事、恋愛、育児と、人生における様々な問題と向き合っ...
1.この本を選んだ理由 この作品も何かのタイミングで紹介があって手にしました。 2.あらすじ おばさんとなった3人の女性が中心になって話が進んでいく。アナウンサーの千波、その親友でひとりと親の牧子、さらに2人の友人の美々。仕事、恋愛、育児と、人生における様々な問題と向き合ってきた人たちの、一時を抜き出して過去の回想を交えながら物語は進んでいく。 3.感想 この日々の生活を抜き出した感じの作品はとても好きな作品でした。 ただ、話の主人公がかわっていく感じに慣れなくて、サクサク読み進めるのができなかった感じでした。また、後半に哀しい要素がでてきたのが、勝手に残念に思ってしまいました。 4.心に残ったこと 類と玲ちゃんの感じはすごくよかった。 類の言葉はとてもかっこよく、とても惹かれるものがありました。 5.登場人物 石川千波 水沢牧子 千波同級生 日高美々 千波同級生 玲ちゃん 日高娘 さき 水沢娘 類 美々の夫 (千波職場) 山中 アナウンス室次長 神崎 アナウンス室長 鴨足屋
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少しずつ読もうと思ってましたが、引き込まれるようにイッキに読んでしまいました(^^; それぞれの登場人物の背景や性格、互いの関わりがとても丁寧に描かれていて、「人と人とが共に生きていく」ことが染み入りました。
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子どものころからの、学生のころからの友人たち 40代の女性3人のお話。 3人の大人の女性の それぞれの立ち方と生き方と終わり方。 厚い友情といろんな形の愛に溢れたお話でした。 素晴らしい、良作です。 北村さんの上品な文章が 時にリアルに心に迫る、そして優しい。 夫婦の繋...
子どものころからの、学生のころからの友人たち 40代の女性3人のお話。 3人の大人の女性の それぞれの立ち方と生き方と終わり方。 厚い友情といろんな形の愛に溢れたお話でした。 素晴らしい、良作です。 北村さんの上品な文章が 時にリアルに心に迫る、そして優しい。 夫婦の繋がりって決して歳月だけではないのだな。 「月の砂漠をさばさばと」のさきちゃんも登場。 読了してるのに記録してないなぁ。。なんでだろ。 さきちゃんの成長が偶然娘の年齢と重なったのも なんとも言えず感慨深かった。 私の大切な大切な何十年来の友に 愛していると伝えたい。
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「月の砂漠をさばさばと」がとても良くてSNSで続編だと知り読みました。 が、多分続編ではなく「大きくなったさきちゃんも出てくる別物」スピンオフ的なものなのでしょうね。 想像した世界と違ったからなのかわかりませんが、スズキさんを追跡するあたりまでは退屈で全然頭に入ってこなくて数日...
「月の砂漠をさばさばと」がとても良くてSNSで続編だと知り読みました。 が、多分続編ではなく「大きくなったさきちゃんも出てくる別物」スピンオフ的なものなのでしょうね。 想像した世界と違ったからなのかわかりませんが、スズキさんを追跡するあたりまでは退屈で全然頭に入ってこなくて数日かかりました・・・ その後気になってスイスイ読めたけど、数日前同じ病気で有名な方が若くして亡くなったばかりなので辛くて・・・ 私の中では正直なところ「月の砂漠」だけで良かったかな・・・
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千波や牧子と同年代の女性として、分かる分かると頷きながら読んだ。 自分は独身でも、相手は結婚していても、あるいは子どもがいてもいなくても、つかず離れずの距離を保ちながら続いていく女の友情。 病気のこともケガのことも、他人事ではない思いで読み進めた。最後は良き伴侶に看取られ、友人に...
千波や牧子と同年代の女性として、分かる分かると頷きながら読んだ。 自分は独身でも、相手は結婚していても、あるいは子どもがいてもいなくても、つかず離れずの距離を保ちながら続いていく女の友情。 病気のこともケガのことも、他人事ではない思いで読み進めた。最後は良き伴侶に看取られ、友人にも恵まれ・・・千波は幸せ者だ。 2016/10
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#讃岐うどん、クッキー、ビデオテープ、手紙。手渡されるのはいつもありふれたもの。けれど、バトンを手渡すように次の語り手に「語り」が託されていく、この章の転換部こそが、本作のテーマがもっとも顕わになっている箇所。 #一人称的三人称の駅伝方式という、新聞連載ではかなり冒険と思われる...
#讃岐うどん、クッキー、ビデオテープ、手紙。手渡されるのはいつもありふれたもの。けれど、バトンを手渡すように次の語り手に「語り」が託されていく、この章の転換部こそが、本作のテーマがもっとも顕わになっている箇所。 #一人称的三人称の駅伝方式という、新聞連載ではかなり冒険と思われる語りが、あえて採用されていることの意味。「伝える」ことを職業とする大人たちに挟まれ、(もう一人の友人・美々ではなく)さき、玲という子供たちが語り手になっていることの意味。バトンは六章のあとも途切れることなく、読者に手渡されている。 (2009/04/03)
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はじめての作家 読みやすくてすいすい 高校からの友人の女性三人 それぞれを尊重しながらそれぞれを生きる いいなあ 切なかったけれど後味はよかった 《 ひながたが 記憶の外から にじみ出て 》
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アナウンサーの千波、作家の牧子、カメラマンの夫を持つ美々、10代の時から続く40代の女性の友情物語。 幼い時の思い出、それぞれの離婚、仕事、子供のこと、 ずっと続いていた関係だからこそ、全てを知りながら、遠すぎず、でも近すぎない、そんな関係がいい。 千波に襲い掛かる不治の病。...
アナウンサーの千波、作家の牧子、カメラマンの夫を持つ美々、10代の時から続く40代の女性の友情物語。 幼い時の思い出、それぞれの離婚、仕事、子供のこと、 ずっと続いていた関係だからこそ、全てを知りながら、遠すぎず、でも近すぎない、そんな関係がいい。 千波に襲い掛かる不治の病。 その気持ちを、誰よりもくんで思ってあげられる二人に、本当の友情を感じます。 病気になってから、愛を育むようになり結婚した旦那さま、鴨足屋さんも、なんて素敵な人。 この小説には、いい人しかいない、それが嘘くさくなく、感動的。 最後まで、さらさらと流れるように進むストーリーに、心奪われました。 悲しい話ですが、読後感はとても良いです。
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