リズム の商品レビュー
中学生のさゆきが大好…
中学生のさゆきが大好きないとこの真ちゃんは、ロックバンドで歌うという夢のために東京へ行ってしまう。思春期の少女の、揺らめく気持ちをすくいあげるようにえがいた森絵都のデビュー作『リズム』と、続編『ゴールド・フィッシュ』を収録した一冊。
文庫OFF
中学生のさゆき。いつも一緒にくっついて笑っている仲良し3人組だけど、それぞれみんな大変。でも3人で笑い合っていると、心の中の暗い部分を忘れられる。中学生、学校に通うだけで、いろんないろんな難しい問題があるだろうな。今思うと、あんなに危なっかしい子供達の集まりの中で、うちの子達、よ...
中学生のさゆき。いつも一緒にくっついて笑っている仲良し3人組だけど、それぞれみんな大変。でも3人で笑い合っていると、心の中の暗い部分を忘れられる。中学生、学校に通うだけで、いろんないろんな難しい問題があるだろうな。今思うと、あんなに危なっかしい子供達の集まりの中で、うちの子達、よく上手く渡り歩いてきたな・・・・。と思う。 このお話に出てくる、テツ、テツをかばうさゆき、しんちゃんの控えめな優しさが、伝わってくる。 「もう戻ってこないたくさんのもの」というフレーズがあり、寂しい気持ちになるけれど、まだ、中学生だもの、これから、たくさんの出会いがあって、たくさんの良いこともあるよって、教えてあげたい気持ちになった。 これという事件が起こることもない 静かなお話だった。 でも、少し優しい気持ちになる。
Posted by
外に出て、様々な人と接して、いろんな思いをして、そうして過ごしていくうちに、自分のリズムを見失ってしまうことがよくあります。 そのたびにこの小説を思い出し、ゆっくりゆっくり、私のリズムを大切にして生きています。 たくさんの人に読んでもらいたい作品です。
Posted by
心のなかで、リズムをとるんだ。 思春期の不安定の中で、周りに振り回されずに、自分らしく生きていくためのどうしたらいいのかをうまく表現していると思う。
Posted by
中学生に読みやすい作品。一つ一つの感情がまっすぐでひねてなくて応援したくなる。 真ちゃん新宿でどうなるんだろうか、気になる。
Posted by
中学生という、掴みどころのないモヤついた時期。大人になった今読んだら、自分が感じていたあの独特の空気感ってこんな感じだったな、と思い出した。娘にもおすすめしたい。
Posted by
「心のなかで、リズムをとるんだ。 おれのリズム。まわりの音なんて関係ない。 おれだけのリズムを取り戻すんだ。」
Posted by
「さゆきちゃんも、大人になれば分かるわ」 この言葉が物語を象徴している。 お兄さんのように慕っていた真ちゃんが、中学を出て大人になっていく一方で、主人公は昔と同じように、幻想を抱いたまま彼を追い求める。 みんな変わっていく。 付き合う人間も、理想も、考え方も。 ただ、年を重ね...
「さゆきちゃんも、大人になれば分かるわ」 この言葉が物語を象徴している。 お兄さんのように慕っていた真ちゃんが、中学を出て大人になっていく一方で、主人公は昔と同じように、幻想を抱いたまま彼を追い求める。 みんな変わっていく。 付き合う人間も、理想も、考え方も。 ただ、年を重ねても変わらないものもある。 大人になると、子供の時の自己中で一方的な気持ちを忘れ、周囲と折り合いをつけるようになる。 何か揉め事があっても、いちいち 何故?とか疑問を持たず、物事を荒立たせないように、穏便にしようとしてしまう。 この物語を読むと、あの頃の全身で体当たりしていた日々を思い出せる。 大人が守っていてくれるからこそ、羽を伸ばして動き回れていたんだと知る。 周りがどうあろうとも、自分のリズムを持つ。 ワンツースリーと、リズムを唱えて、落ち着かせるのだ。 大人になった今こそ、自分だけの心地よいリズムを持つ必要があるのでないか。
Posted by
森絵都さんのデビュー作。 私とお姉ちゃん、ミュージシャンを目指すいとこのしんちゃんとそのお兄ちゃん。 あの時代の田舎の空気や子どもの未熟さも含めてそのままパッキングしたようなお話。 私もこんな景色を見ていた。と感じる。
Posted by
中学生のかっとうが描かれている。 従兄弟の、ちょっとレールを外れたバンドで成功することを目指してがんばる姿に自分の夢をたくしている中学生のお話。 人の夢ではなく、自分の夢を見つけなさいというのは、まったくその通り。 テツがいい味出してる。
Posted by