女信長 の商品レビュー
光秀が良い人すぎて、最後本能寺にどう繋がるのかと思いながら読んだ。史実と女の信長をうまく繋げていて、なるほどと面白かったが、晩年の方が辛かった。幸せになってほしいと思った。
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織田信長は実は女性だった!という設定の歴史小説。「女信長」像が典型的な「男が考える女」の集合体(「恋愛脳」で結局男に依存する)で不自然。内面描写はライトノベルの「織田信奈の野望」の方がましに思える。
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フランス史ものが多い佐藤賢一としては異色作のひとつということになるのだろう。フランス史を熟知した佐藤賢一が史実の隙間にフィクションを織り込んでいくところが面白いのだが、日本史ものはどうなのと、ちょっと引いていた。ところが友人に勧められて読んでみたら、ぐいぐいと最後まで惹きつけら...
フランス史ものが多い佐藤賢一としては異色作のひとつということになるのだろう。フランス史を熟知した佐藤賢一が史実の隙間にフィクションを織り込んでいくところが面白いのだが、日本史ものはどうなのと、ちょっと引いていた。ところが友人に勧められて読んでみたら、ぐいぐいと最後まで惹きつけられて、最後は睡眠時間を削って読み終えることとなった。 日本の時代小説はあまり読むほうではないので、信長といったらもっぱらテレビの時代劇の記憶になってしまい、その印象からするとどうしても「女信長」というのはイメージが湧かなかったのだが、信長は御長という名の女性だったという設定は、意外と説得力のある物語を生み出すのが興味深かった。もっとも、その説得力とは「女はみんなこうしたもの Cosi fan tutte」という先入見とギリギリのところにあるようにも思われる。 最近、テレビドラマ化されたようだけれど、私はそれを知らず見ていないので、あれこれいう権利はないが、男装の麗人を映像化してしまったらやはり何か陳腐なところに落ちてしまう気がする。 作家は信長=御長をある意味で「かわいい女」ととらえているのじゃないかと推察するが、女性読者の共感は得られるのだろうか。「所詮、女には天下は取れない」と結論しているようにもとれるし(もっともここは多義的だが)。当然、光秀、秀吉との関係をどのように描くかが作家の腕の見せ所で、いかにも佐藤らしい男女の情がキーになっていくとだけ紹介しておこう。 つまり「女信長」が「女<信長」だったり「女>信長」だったりで揺れるわけだ。本能寺で何が起こるのか、およそのところ予想が付くものの、出来事の裏の意図と意図のぶつかり合いには、う〜んと唸らされた。 そして、終章、家康が信長を回想するシーンの余韻こそ佐藤賢一らしいと思った次第。歴史の中の個人、しかし歴史を超える個の生の重み、ということか。ここは美しい。
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歴史小説は歳をとってからの楽しみにとってある。が、もうじき50になるので、前から気になっていた本書を手に取った。織田信長や羽柴秀吉、明智光秀の話は様々な歴史小説、ドラマで取り上げられてきたが、信長が女だった、という目のつけどころが面白かった。御長と信長、そして、本能寺の変、とその...
歴史小説は歳をとってからの楽しみにとってある。が、もうじき50になるので、前から気になっていた本書を手に取った。織田信長や羽柴秀吉、明智光秀の話は様々な歴史小説、ドラマで取り上げられてきたが、信長が女だった、という目のつけどころが面白かった。御長と信長、そして、本能寺の変、とその後のエピソードに至るまで、とにかく飽きさせない。佐藤賢一は『アメリカ第二次南北戦争』以来だが、ハズレなし。ただし、どの本もページ数が多いので、先送りしてきたが、この本を機に月に1冊は読んでみようかと思った。
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これは 面白かった! 信長が女だった! 。。。な 視点で物語が進みます。 いま 史実として、信長が行なった 数々の功績 。。。鉄砲を大量に使って戦をするとか 楽市楽座や その他 数々の 斬新な施策が、土地(領地)に縛られた男では 考えつかない、 現実的な女だからこその発想...
これは 面白かった! 信長が女だった! 。。。な 視点で物語が進みます。 いま 史実として、信長が行なった 数々の功績 。。。鉄砲を大量に使って戦をするとか 楽市楽座や その他 数々の 斬新な施策が、土地(領地)に縛られた男では 考えつかない、 現実的な女だからこその発想だと。 なるほどなぁ〜 なかなか 新しくて、割と説得力があって。 女だからこそか〜 短気なのも、女のヒステリー?? とにかく いちいち史実も曲げず、 けど、女だったと話が進むんですが、 無理なく読めました。 けど、女信長と言いつつも 明智光秀の物語といってもいいぐらいな話でした。 なるほど こういう解釈かぁ〜と、 かなり 楽しく読めました!
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きつい本だった。冒頭からいきなり道三と信長がやってしまう。それも打算づくで、妙に理屈が通っている。 信長は女でしたという設定は自体はいいのだけど、男装の麗人的なものはまるっきりなくて、リボンの騎士でもオスカルでもない。 無残というか丸出しというか、さすがにミラボーに「男は保身」...
きつい本だった。冒頭からいきなり道三と信長がやってしまう。それも打算づくで、妙に理屈が通っている。 信長は女でしたという設定は自体はいいのだけど、男装の麗人的なものはまるっきりなくて、リボンの騎士でもオスカルでもない。 無残というか丸出しというか、さすがにミラボーに「男は保身」と言わせた作者である。 ---- ところで私は、歴史小説が好きなのだけど、織田信長は好きになれない。 戦国は普通に好きだし、史実としての織田信長は別に好きとか嫌いとかってものでもないが、小説に出てくる織田信長が、どうも好きになれない。 現代人は、織田信長に近代的な価値観を投影しすぎだと思う。 近代的な進歩主義を彼に持ち込むから、彼がおかしな人物になる。「300年早かった近代主義者」に仕立てあげようとして、あちこちぼろが出る。 そしてこれ自体が、「徳川幕府なかりせば、今頃日本は世界に雄飛していたのに」という願望の裏返しである。信長が本能寺で死ななければ、ヨーロッパよりも早く、少なくともヨーロッパと同時代に近代化や産業革命が出来たのに、という、甘ったるい妄想を信長に転嫁している。 ---- 私の評価を言うと、織田信長はあまり賢い人物に思えないし、それ以前に人間としての魅力に欠けるので、物語としておもしろくない。 楽市楽座とか言っている割には(楽市楽座は近代的な重商主義の現れだ!)って言う割には、通貨とか法制とかやってない。田沼意次とまでくだらなくても、秀吉でもやってたよ。 既存の権威を鴻毛のごとく軽くしたって、その割には足利義昭の扱いは最後までグダグダだし、朝廷に対しても一貫した姿勢があると思えない。 宗教的権威への反発と世俗主義にしたところで、総見寺で底が見えてる。 たしかに彼の頭のなかのスパークにはすごいものがあったと思うし、そのスパークは数百年後にもつながるような、つまり人間の普遍性に近付くような何かがあったのだと思う。 しかし彼はそれを語る言葉を持たなかった。システムとしてそれを表現する努力もしなかった。 で、そんなスパークなんか、誰にだってあるのだ。 それをその次代の制約の中で形にするように苦闘した人間のほうがえらいし、興味をそそられる。つまりそれは、秀吉であり、家康だ。 ---- で、この本「女信長」である。 最初は、道三で破瓜するわ、柴田勝家を肉体で籠絡するわ、浅井長政に言葉責めされるわ、イロモノ街道まっしぐらである。 「きっつぅ〜」と思って読んでたけど、明智光秀との愛になるあたりから、どういえばいいのか、「女信長」こと御信の方に人間としてグイグイと引き込まれる。 信長ものにしては、ぜんぜん登場しない秀吉も珍しいが、それが最後にぐいっとでてくる。 また同様に、信長ものの若き日の刺身のツマにすぎない道三娘の濃姫も最後までいい役だ。 愛、老い、そして女であるということ。 つまり、人として普遍的な課題を一身に背負い、それに立ち向かい、それに敗れていく「女信長」の姿は、清冽であり、共感と反発を呼び起こすものであった。 つまり、私が読んだ「信長もの」の中で、もっとも面白い小説であり、はじめて、織田信長という人物に、興味を持った。 いい本でした。 記憶に残る本です。
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うーん、なんだろう。なんて言ったらいいのか…。 ずっと読んでみたいなと思っていました。そんな時、ドラマが放映されることを知って(主役の天海さんも好きなので)観たら面白かったので勢いで購入。 色々突っ込みたいところ満載ではありましたがドラマはそれなりに良かったので、ドラマと原作との...
うーん、なんだろう。なんて言ったらいいのか…。 ずっと読んでみたいなと思っていました。そんな時、ドラマが放映されることを知って(主役の天海さんも好きなので)観たら面白かったので勢いで購入。 色々突っ込みたいところ満載ではありましたがドラマはそれなりに良かったので、ドラマと原作とのギャップにちょっとびっくり。こんなにも女の武器を使っているなんて思ってもいませんでした。 そういうシーンは細かく書かなくてもいいんではないか、とちょっと思います。ですが、あー上手く史実と繋ぎあわせているなぁ…って思うところも多々あって、歴史が好きなヲタク女子向けって感じです。 でも、最後の展開なんかは、好きです。 こういう歴史改変物もいいなって。
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ドラマ化されることで読んでみました。 舞台化もされていたんですね。 ストーリー的には微妙。女性だから、女性の視点。と言葉には出てくるがもう一つ納得できないかな。男性が書いているんですよね。なるほど。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
実は信長は女で、男として育てられていたのだ、という歴史ファンタジー。 奇抜な振る舞い、発想の全ては、女だったからなのだ!というお話。 いきなり義父である斉藤道三との濡れ場になったり、「女」を最大限に活用…というか、変に自信をつけて乱用した感じがする。 そのせいで浅井長政絡みの醜態を晒すし、もう見てられない。 「女だから、男だから」ということに拘りすぎてて、さぞかし生きにくい性格だったんだろうなあ。 戦場での会話シーンに戦況などの説明書き、それに対する信長の独白が括弧書きで、これは会話として口に出したのかそう思っただけなのか、を読み取るために少し混乱。読みづらい。 光秀がどうして本能寺の変を起こしたか、についての解釈はすごく面白かった。 この光秀、いい男である。 が、信長、つまり御長は、ヒステリー女の嫌な所全開なのがきつかった…。
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美形で声もかん高く、時にヒステリー気味でもあった織田信長だが、実は女性だったという大胆な設定の話。 信長の常識を打ち破る発想の数々は女ならでは、というのは頷ける。正室である御濃の方との気の置けない女友達の関係がおもしろかった。そして女として恋もするが…。 本能寺の変についてはいろ...
美形で声もかん高く、時にヒステリー気味でもあった織田信長だが、実は女性だったという大胆な設定の話。 信長の常識を打ち破る発想の数々は女ならでは、というのは頷ける。正室である御濃の方との気の置けない女友達の関係がおもしろかった。そして女として恋もするが…。 本能寺の変についてはいろんな説があるが、こういうのは初めて読んだなあ。光秀のポイント高し。
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