邪魅の雫 の商品レビュー
眩暈坂にいってきました。オンモラキまでは全巻所持してます大好物シリーズ。新刊はなかなか買えないまま(そろそろ本棚が限界)図書館で。「こんどは榎木津の縁談がらみらしい」と聞いてたからもうそりゃー期待してたんだけど。。こーゆーことかぁ。快刀乱麻を断つキレぶりがないよね今回。私、京極、...
眩暈坂にいってきました。オンモラキまでは全巻所持してます大好物シリーズ。新刊はなかなか買えないまま(そろそろ本棚が限界)図書館で。「こんどは榎木津の縁談がらみらしい」と聞いてたからもうそりゃー期待してたんだけど。。こーゆーことかぁ。快刀乱麻を断つキレぶりがないよね今回。私、京極、榎木津、木場、そして多々良くんが好きなので、なんか今回は消化不良。私としては鳴釜ででてきた美弥子が榎木津とくっついてほしいのよね。でもぜんぜん違ったね。ずっと出るのは益田、青木、そして関口。初登場で今後も絡みそうな濃キャラとしては公安一課四係郷嶋、だね。警察関係は過去登場した個性的キャラはいちお全員登場するかも。しかし今回は京極作品に限らず、過去読んだどんな本よりフクザツな事件だったかも。。。あちこちから漆黒の雫が、でもかなり離れた場所から、ぽつっ、ぽつっ、、、、、、と堕ちてくるのが見えて、でも、それが誰の事件なのかとかどこを向いてる殺意なのかとかぜんぜんわからないまま、黒い水溜りが届かないところに立ち尽くして戸惑いMAXになって、最後の最後に京極の語りによって、足元をようやく見ればその雫から堕ちた水は下に低く溜まってつながってたんだ、ああ、結局は大きな絵のほんの一箇所に私立ってるだけだったんだ、とすとんとおさまる。それにしても件の2段構成のあの長編の、500ページから読んでもまだなんの事件だかわかんないんだもん。これが誰と誰の会話なのかわからないままの章も多いし、名を騙ってる人がいるのはわかるんだけどそれが入り組んでて。。。。 ミナがメグミでメグミがミナでミサキは何つながりだっけ、、、???( ”3”)と大混乱。これイッキに読まないとなおさらワケわかんないとおもう。澤井、赤木はまだアクが強いけど江藤、大鷹、大仁田あたりはもうごっちゃになってきて、ほんで西田画伯もとりとめもないし。話の主線に絡んでるはずの榎木津は結局ほとーんど出てこないし。人間関係に進展がなかったからシリーズファンとしては残念だったなー。たった一人の嘘と存在してはいけない毒薬という二つの要素だけで、ここまで絡み合ったストーリーを描けるのは天才だとは思うけども。そして民俗学と歴史学が別モノだ、という語りのとこは目から鱗の気付きがあった。かたや「記憶」を扱う学問、かたや「記録」の学問、、、なるほどね。うーん。これ何度か読むとすっきりするのかなぁ。いまいち京極ワールドらしい狂気も迫力負けかな。私は憑きがオチなかったよ。榎木津の女性関係、またいつか別の物語を、期待してます。
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京極夏彦最新刊を読破。期待通りのボリュームである。『陰摩羅鬼の瑕』に続いて「壊れた」事件が描かれる。ここ数作で若干作風が変化したと感じるのは、その辺りに起因するのかもしれない。 『絡新婦の理』とは一味違ったランダムの美しさなのである。 大磯を舞台に発生する連続毒殺事件が、...
京極夏彦最新刊を読破。期待通りのボリュームである。『陰摩羅鬼の瑕』に続いて「壊れた」事件が描かれる。ここ数作で若干作風が変化したと感じるのは、その辺りに起因するのかもしれない。 『絡新婦の理』とは一味違ったランダムの美しさなのである。 大磯を舞台に発生する連続毒殺事件が、今回のテーマである。 複雑な人間関係を整理しながら、時には図を描いて整理しながら必死で理解していた。『殺意』のベクトルを考えながら事件の全体像を丁寧に再構築していくのはなかなか楽しい。 犯人も、分かった。動機もまた自明。 犯人が分かったとしても、事件は謎だらけでありやはり収束は拝み屋の手を借りねばならなかったのだが。 鬱病克服の兆しを見せる関口。 快刀乱麻が影を潜める悩める榎木津。 そして。相変わらずの京極堂。 意外な一面。斯く在るべきという人格。 そんな彼らの姿に触れながら事件を「体験」した気分をじっくりと堪能させて貰った。 ちなみに、私は青木と郷島が好きだ。 一切の同情の余地は無いと私は断じる。 しかし、榎木津による幕引きはそれでも尚えもいわれぬ読後感を提供してくれるのであった。
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今回は混沌錯綜するいくつもの殺人事件が延々と語られる。 途中から扇の要になっている人物は予想できたけれど、シリーズの諸作とは違って、本作は再読しないと思う。 それなりに面白いんですけどねぇ。
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毎回薀蓄がすごく多くておもしろかいのだが内容をよく覚えていない。 ただ見事なだいどんでんかえしと後始末があって 毎回すごいなと感心してしまう。
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京極堂シリーズで初めて講談社ノベルスの状態で買いました。 それまでのシリーズは全部文庫でした。 文庫の妖怪張り子はめっさかっこいいからね、集めたくなっちゃいます。
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『関口君が前向きだよ・・・!!!??』て妹と二人で驚愕したww 珍しく神が切ない。 これも物語としては、割と読みやすくわかりやすかったかな。
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【所持有無】○ 【読了日】090322 【キーワード】百鬼夜行 平塚 刑事たち 【所感】再読。いままでのシリーズのものからは、ちょっと違う感じ。近代的というのか?邪魅についての講釈が少ない。関口が好きなので、個人的にはおもしろかった。 【備考】
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このお噺、イロイロな意味で悲鳴あげたヒト多かったと思います。 このシリーズが何処に向かうのか…行く先が非常に気になります。
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このシリーズ、頭の中でできるだけ映像化して読むようにしてます。その方が楽しい。 特に人物に現実世界の誰かをあてはめるとリアリティが増すような気がします。 別に、映画化に向いてる、という意味ではなく。
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「殺してやろう」「死のうかな」「殺したよ」「殺されて仕舞い ました」「俺は人殺しなんだ」「死んだのか」「──自首してください」「死ね ばお終いなのだ」「ひとごろしは報いを受けねばならない」 昭和二十八年夏。江戸川、大磯、平塚と連鎖するかのように毒殺死体が続々と。 警察も手を拱く中...
「殺してやろう」「死のうかな」「殺したよ」「殺されて仕舞い ました」「俺は人殺しなんだ」「死んだのか」「──自首してください」「死ね ばお終いなのだ」「ひとごろしは報いを受けねばならない」 昭和二十八年夏。江戸川、大磯、平塚と連鎖するかのように毒殺死体が続々と。 警察も手を拱く中、ついにあの男が登場する! 「邪なことをすると──死ぬよ」
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