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空白の叫び(上) の商品レビュー

4.1

61件のお客様レビュー

  1. 5つ

    19

  2. 4つ

    27

  3. 3つ

    7

  4. 2つ

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  5. 1つ

    1

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2009/10/04

上巻は3人の少年が殺人を犯し、その後の少年院での生活の話 決して特別ではなくこの少年達のような境界に誰もがいるのかな、と思ったりしました 何にも動じない植物になりたい…なんて自分も思ったことあったし… 下巻に続く

Posted byブクログ

2009/10/07

ちょっと学校でも問題児っぽい元いじめられっこの久藤。親は金持ち、整った顔立ち、頭も賢いという、浮世離れした葛城。母に捨てられて伯母と祖母と暮らしている神原。最初は、生まれも育ちも違った、なんの接点もなさそうな三人の14歳の少年の話が交互に綴られていく。でもみんな一般的には「フツー...

ちょっと学校でも問題児っぽい元いじめられっこの久藤。親は金持ち、整った顔立ち、頭も賢いという、浮世離れした葛城。母に捨てられて伯母と祖母と暮らしている神原。最初は、生まれも育ちも違った、なんの接点もなさそうな三人の14歳の少年の話が交互に綴られていく。でもみんな一般的には「フツー」の中学生で、そんな少年らが殺人に至るまでの鬱々とした過程が、懇切丁寧に書かれている。その三人の少年たちが入院し、卒院するわけだけど、この卒院してからの展開がとにかく面白かった。少年たちが卒院してから何をしたかはこの際どうでもよくて、一番面白かったのは、いわゆる「心の闇」っていうものの扱い。この本では「瘴気」として表現されていたけれど、その瘴気を三人がどう扱っていくかが見所。瘴気を自覚している久藤、いまいち読者には把握しにくい葛城、そして一番読者が身近に感じるであろう神原。三人の背後関係も、ミステリらしく意外性あるけれど、うちにとっての意外性は、三人が瘴気をどう扱い、どういう末路になるのか。結局一番悪意に飲まれてしまったのはっていう・・。物凄く嫌なものを見せられた気分になります。

Posted byブクログ

2009/10/04

3人の14歳の殺人者。 自分の容姿の悪さや中学時代にいじめられていた過去にとらわれている久藤美也は肉体関係を持ってしまった女性教師を、医師の家に生まれ並外れた頭脳と容姿を持つ葛城拓馬は幼なじみを、奔放な母親が育児放棄をし祖母と叔母に育てられた神原尚彦は母親を殺した。 3人は少年院...

3人の14歳の殺人者。 自分の容姿の悪さや中学時代にいじめられていた過去にとらわれている久藤美也は肉体関係を持ってしまった女性教師を、医師の家に生まれ並外れた頭脳と容姿を持つ葛城拓馬は幼なじみを、奔放な母親が育児放棄をし祖母と叔母に育てられた神原尚彦は母親を殺した。 3人は少年院で出会い、卒院後に再会する。 3人は無事更生することができるのだろうか。 あるいは更生せずとも別の世界を切り開くことができるのか。 って感じのお話だ。 とにかく重い、つらい、救いがない。 「少年院は罪を償う場所ではなく、更生させる場所である」という記述がたびたび出てくる。 「罰を受けたい=生きることに救いを見出せない」少年たちにとって、卒院後の世界はさらにつらいものになっていく。 そして、自分の瘴気を持て余す彼らは、「植物のようになりたい」と願うのだった。 なににも動じない心を持ちたいと。 この3人の少年、まったく違ったキャラクターなのだが、共通点はふたつ。 自分の犯した罪を後悔していないところ。 罪の原因は被害者にあるということを疑っていないところ。 絶望しきっていて、「自分はひとりで生きていかねば」と思っている一方で、理解されたがってもいる。 人間って本当に複雑だ。 結末をまったく逆方向に持っていってもおもしろかったかも。

Posted byブクログ

2009/10/07

そんな風にして心が壊れていくんだと思った。お金持ちの子とかはもう少し幼馴染との付き合い方を変えてれば違った形になっただろうし、とにかくみんなちょっとしたことが違えば犯罪者にはならなかったのにって思った。面白い。続きを早く読まねば。08.01読了。

Posted byブクログ

2012/11/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【頭脳、容姿、経済、すべてに恵まれながらガンプラ作り以外に熱中しない拓馬。 腕力に秀で他者の干渉を拒む美也。 父を知らず祖母と叔母に育てられたおとなしい尚彦。3人の中学生はなぜ人を殺したのか?彼らが少年院で出会った時、新たな運命が動き出す】 上巻は彼らが人を殺すまでの過程と少年院での生活です。 なかなか面白くてすぐ惹きこまれました。 上巻を読み終えて早く下巻を読みたいっっ!と思いました。

Posted byブクログ

2009/10/07

14歳の少年3人が、それぞれ人を殺すまで。そして少年院での生活。 痛々しいほどの生活と感情ですね。決して人殺しは許されない、と伝わってきました。

Posted byブクログ

2009/10/04

女性教師を殺した久藤、実の母親を殺した神原、使用人の子供を殺した葛城。三人が少年院で出会い院を出た後で銀行強盗を計画する。 強盗が成功するものの、それぞれに新たな問題が… (上巻)

Posted byブクログ

2009/10/04

きたぁー!久々の最高点。自分はどうしてこういうの好きなんだろう??自分と比較して「あーよかった」と感じたいのだろうか?早く下巻が読みたいっす。紹介してくれた友人に感謝。

Posted byブクログ

2009/10/04

3人の少年が何故人を殺す事になってしまったのか。平凡は生活を送っている3人が。それぞれの深い心理状況や、自ら持つ暗い経験や過去、そして起こって行く様々な悲劇。彼等は別々に生きて、別々に人を殺してしまう。だが、運命のように少年院で始めて接触をする。彼等の考え方、思考力、そして内に秘...

3人の少年が何故人を殺す事になってしまったのか。平凡は生活を送っている3人が。それぞれの深い心理状況や、自ら持つ暗い経験や過去、そして起こって行く様々な悲劇。彼等は別々に生きて、別々に人を殺してしまう。だが、運命のように少年院で始めて接触をする。彼等の考え方、思考力、そして内に秘めてるものがリアルで、恐れすらも浮かぶ表現力でみるみる読み手を引き込んでしまう。

Posted byブクログ

2009/10/04

少年3人のキャラクター、心情が丁寧に描かれており、非常に感情移入出来た(自分がこんな経験をする事は絶対に無いだろうけれど。)長編でしたが、続きが読みたくて読みたくて、この分厚い本を抱えて電車に乗っていました。

Posted byブクログ