甘栗と金貨とエルム の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
甘栗晃は高校生。突然事故死したたった一人の肉親である父親の職場=甘栗探偵事務所のあと片付けをしていると、ひとりの小さな女の子が顔を出した。もう探偵はいないと説明するが、失踪した母親探しの依頼を続けてほしいと懇願される。それは父が受けた最後の依頼だった。そうはいってもこちらはただの高校生。だが律儀な彼はできるだけやってみることに…。おもしろかった〜^^。読書のブログお仲間さんから勧められたのを機に、著者&著書名だけで図書館予約したら、届いた本の子供っぽい表紙絵にしばしたじろいだ。だが、臆することなかれ。中身はいたってまっとうなミステリになっている。死んだ父親の残した手帳を手がかりに、探偵の基礎も知らない素人探偵が思考錯誤で謎に挑んでいくというあらすじはまるで、P.D.ジェイムズのアノ名作ではないか!(と思ったらそのことに作中で主人公自ら触れていた)。捜査は父の手帳の文字「美枝子は鍵の中」や、失踪した母親の関係者を辿って証言を得ながら進んでいき、依頼人エルムの母の行方ともう一段隠された謎が明らかになっていく。この過程には結構ヒントが提示されているので比較的フェアな表現になっているのがよい。また捜査の過程で父の仕事仲間だった女探偵たちの助力を得たり、父の死で高校を辞めようと決心している晃に思いとどまらせようとする同級生の友人の思いやりもいい(本筋には絡んでこないけど)。彼らや大人びた態度の依頼人エルム(本名ではない、晃が勝手につけたニックネーム)など、キャラクター自身もなかなか魅力的だ。「ころ」「イタリアンスパゲッティ」「みそかつ」「黒おでん」など、舞台となる名古屋の名物が当たり前の常識として登場するのも自分には馴染みがないが地域色が出ていて面白い。終始爽やかなミステリで好感が持てる。その後に続く期待感も持たせてくれる終わり方も◎。
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不慮の事故で亡くなった父親は探偵だった。残された依頼人(オンナノコ)の依頼を渋々引き継ぎ、図らずも高校生探偵の誕生である。 これ好きです。甘栗くんかわいいよ! なにげに直哉も好きです。 あと名古屋のご飯がえらく美味しそう…。 余談ですが、最初、装丁を見てファンタジーかと想いました...
不慮の事故で亡くなった父親は探偵だった。残された依頼人(オンナノコ)の依頼を渋々引き継ぎ、図らずも高校生探偵の誕生である。 これ好きです。甘栗くんかわいいよ! なにげに直哉も好きです。 あと名古屋のご飯がえらく美味しそう…。 余談ですが、最初、装丁を見てファンタジーかと想いました。 「轟轟戦隊に滅ぼされろ」
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初めての探偵業に手探りで挑む晃に、とても親近感が持てて、思わず応援したくなります。名古屋ならではの食べ物も美味しそうに描かれていて、大阪人の私には知らない食べ物ばかりだったので、その辺りも楽しんで読めました。 でも、美枝子を始めとした仁礼家の人たちの自分勝手さには腹が立ちました...
初めての探偵業に手探りで挑む晃に、とても親近感が持てて、思わず応援したくなります。名古屋ならではの食べ物も美味しそうに描かれていて、大阪人の私には知らない食べ物ばかりだったので、その辺りも楽しんで読めました。 でも、美枝子を始めとした仁礼家の人たちの自分勝手さには腹が立ちました。淑子が可哀想…。これから先、淑子の存在が仁礼家を良い方向に導いてくれると良いな、と思います。決して大円満というラストでは無いけれど、良かったです。こういう、ほんのりと苦みが残るような青春ミステリは大好き。
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かなり斜に構えた高校生が主人公の 青春ミステリ。キャラクター造形が秀逸に上手い。 こういった大人びて、高校生らしからぬ主人公の 性格設定にしないとこういった探偵役は務まらない。 17歳にして自分のことを「私」と呼ぶのは、ある意味 痛い高校生で、斜に構えたようでいて、やはり幼い面が...
かなり斜に構えた高校生が主人公の 青春ミステリ。キャラクター造形が秀逸に上手い。 こういった大人びて、高校生らしからぬ主人公の 性格設定にしないとこういった探偵役は務まらない。 17歳にして自分のことを「私」と呼ぶのは、ある意味 痛い高校生で、斜に構えたようでいて、やはり幼い面が 剥き出しな17歳として描かれています。 ミステリというよりは、頼りないし、小生意気な ハードボイルドとして面白く読めます。 その小生意気さが嫌味ではなく、微笑ましく思わすのが、 案外難しいと思うんですが...どうでしょう。
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少年ハードボイルド物。 田作品との関連が強すぎて、ファン以外にはわからないような。 世界の雰囲気を味わう作品の色が濃い。
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まさか学校にあるとは思わなんだ! 狩野俊介シリーズとは違った感じでまた面白い。 推理力抜群というわけじゃない甘栗が主人公で、 探偵?になっていく姿がなんだか新鮮でした。 状況的に仕方なくても。
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ミギーの表紙に惹かれて読んでみた。 探偵の父親をなくし天涯孤独となった少年が、父親の最後の依頼を引き継ぎ、少女の母親探しをする。 設定に目を瞑れば、一気に読み終えることができた。 真相は良いけれども、ラストはいらなかったかなぁとも。 装丁分くらいは十分楽しめた。
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高校生の甘栗晃は亡くなった父親の代わりに、探偵の依頼を受けた。 突然居なくなってしまった母親を探してほしい。 ナマイキな小学生の淑子の依頼を、甘栗少年は解決できるのか? 高校生や小学生が主人公の話なのであたたかいイメージを持つかもしれませんが、 以外に大人の事情が多く絡み苦く感...
高校生の甘栗晃は亡くなった父親の代わりに、探偵の依頼を受けた。 突然居なくなってしまった母親を探してほしい。 ナマイキな小学生の淑子の依頼を、甘栗少年は解決できるのか? 高校生や小学生が主人公の話なのであたたかいイメージを持つかもしれませんが、 以外に大人の事情が多く絡み苦く感じました。 ただ、作品全体の独特の雰囲気や主人公のやけに大人びた様子は、他の本にはなかなかないものだと思います。 表紙もとてもきれいでやわらかく、いい感じなので一度手にとっていただきたいです。
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続編ないかなあ… 確か藤森さんが主人公の話はあったような気がするけど。 三ヶ日が不憫… エルムも好きだけど彼女の想いがテンシンに届いたらいいなあ… 最近不憫系ヒロインへの肩入れが激しいです。
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ずっと読みたいと思ててやっと読めました! タイトルとジャケットから勝手にファンタジーをイメージ。 蓋を開けてみれば違いました。 探偵する話なんで純粋な推理小説といった趣き。 つまり、結末もよくあるパターンで…。 続編が出てもよさげ。
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