配達あかずきん の商品レビュー
第1回ブクログ大賞・文庫本部門にノミネートされていて、興味を引かれて読むことに。成風堂書店シリーズ1作目。 さすがに面白かった…v 文庫は最近だけど、発表自体は少し前なんですね。2作目も読む!(でもその前に他のノミネート作品も…!) 駅ビル6階にある本屋・成風堂の書店員・杏子は...
第1回ブクログ大賞・文庫本部門にノミネートされていて、興味を引かれて読むことに。成風堂書店シリーズ1作目。 さすがに面白かった…v 文庫は最近だけど、発表自体は少し前なんですね。2作目も読む!(でもその前に他のノミネート作品も…!) 駅ビル6階にある本屋・成風堂の書店員・杏子は、近所の寝たきりの老人に頼まれた本を探すのを手伝って欲しいと男性客から声をかけられた。そういったことはよくあることなのだが、しかし頼まれた内容は「いいよんさんわん」などと意味不明なメモが3つ。しかも出版社は「パンダ」だという。――『パンダは囁く』 定期購読をしている常連客の娘さんが、母親が先週に購入した本を知りたいと来店してきた。どうやら本屋から帰宅後、20年前に交通事故で亡くなった息子のことで分かったことがあると電話があったきり行方不明であるらしい。調べてみると最後に購入した本は「あさきゆめみし」…コミック本という意外な分野で…?――『標野にて 君が袖振る』 定期配達先の美容院で、冊子に客の盗撮写真が挟まれていた事件があった。どの過程で入れられたものか、犯人は…? 本が関わるとあって心配していた杏子は、アルバイトの女子大生・多恵に謎解きを持ちかける。しかしどうやらこの問題には、おっとり美少女のアルバイト・博美も巻き込まれていたようで…?――『配達あかずきん』 入院中に差し入れされた本を薦めてくれた店員さんに会いたい…。女性からその5冊の本を聞いてみると、さすがの杏子も唸らずを得ないベストセレクトだった。しかしジャンルはバラバラで、成風堂に該当店員はいなかった。たしかにこの店だったらしいのだが…。――『6冊目のメッセージ』 成風堂では珍しく、出版社の販促イベント・ディスプレイコンテストに参加することに。人気漫画「トロピカル」の販促なのだが、アルバイトの夕紀と友人の紗弥加と佐野の3人がほぼ無償でがんばって飾り付け、お客さんや多恵からも手作り作品が持ち寄られ上々の出来となった。しかし翌朝、ディスプレイは黒スプレーでめちゃくちゃに…!――『ディスプレイ・リプレイ』 計5作の書店員短編ミステリです 『書店の謎は 書店人が解かなきゃ!』 …ということで、書店員社員・杏子とアルバイト女子大生・多恵の探偵コンビが出来上がり。 書店員としての知識は杏子が、観察と推理は多恵が、といった感じの役割分担でしょうか。しかし多恵の推理力はすごいけど、あの不器用さもまたすごいかもしれないな(笑) いったいどんなアロハ(ミニ)だったのやら…ちょっと想像がつかない…。 ミステリとしては日常モノになると思います。書店だし、そうそう殺人事件とか起きても困りますもんね。でも結構大変な事件に発展してたりすることも…ロマンスを感じさせたりするものも…想いが時を越えてくれることも…読者の切ない想いが見えてくることも…。 どれも面白かったですが、タイトルばっちり!って点で『配達あかずきん』がマイベスト。読んだ後、ヒロちゃんが赤ずきん被って籠バッグ持ってトコトコ歩く様子を想像してしまいます。いや実際は籠バッグなんて持ってませんでしたけど、イメージで(笑)
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本にまつわるミステリー。意外に深刻な事件につながっているのがちょっとギャップがあったけどするすると謎がつながってほどけていくのが面白かった。かけあいも楽しくあんまり気負わずに読めた。続刊があるみたいなので機会があったら読もう。
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書店ミステリーシリーズ1冊目。 すごくよかった。 ミステリーといっても ほのぼのさせられるお話ばかりで、 じーんと心があったかくなる。 紫野行き 標野行き…の章と 最後の章が特にじーん。 シリーズ、全部読みたいと思った。
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成風堂書店事件メモ、3冊出てますが、1冊目 私の読む順番としては一番後になりました いやあ、本屋ってやりたいなあって思ったことあるけど、大変だけど楽しそうですね 「六冊目のメッセージ」、一番好きです
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ほっこりあったかい書店員ミステリー短編集。登場人物が皆優しくて暖かく、楽しく読み進められ、さっくり読めます。 杏子に容易くのせられるアルバイト大学生・多絵がかわいい。
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書店を舞台にした日常系ミステリ。 短篇5編収録。全体的にほっこりとした締め括り。 書店員の裏方作業も垣間見れて、思った以上に縁の下の力持ちなのだなぁ、と感心しきり。 書店員さんへの見る目が変わりそう(笑 私は「標野にて 君が袖振る」が好き。
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「書店の謎は書店人が解かなきゃ!」という帯コピーのまんまの内容です。 駅ビルの6Fにある書店「成風堂書店」のしっかり者店員杏子さんと、手先は不器用だけど、勘の鋭い推理力を持つアルバイト店員多絵ちゃんという名コンビが、書店を舞台にした日常の謎を解き明かしていくというシリーズ。 これがシリーズ第一弾。短編5本を収録している。2006年の刊行だけど、今年初めてこの著者もこの作品も知った。 本や読書についての本なら詳しいと自負していたのに悔しい! いつの間にか本屋や本から遠ざかっている自分が不甲斐ない。 でも、この本を読んでいると、とても書店という空間に身をおきたくなるから不思議。暖かな空間が、ふわりとイメージできる連作集です。 各タイトルと私の評価は 「パンダは囁く」 ★★ 「標野にて、君が袖振る」★★★★★ 「配達あかずきん」★ 「六冊目のメッセージ」★★ 「ディスプレイ・リプレイ」★★★ といった感じ。本の内容と物語がリンクする「標野ー」は、本をめぐる小説としては、素晴らしい出来だと思います。 切なさや、ラストの意外さも◎ ネット書店では、こんなストーリー構築は難しいよねえ。 とかいって、既にネット書店を舞台にしたミステリーがあったりして。。。
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久しぶりに最初から最後まで面白かった 娘を妊娠する前から読みたいと思ってた本だったから念願かないました! 本屋さんでの色んな事件♪ こんな本屋さんに行ってみたいなぁ~
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駅ビルの6階にある成風堂という書店を舞台にした短編ミステリ集。 しっかり者でフロアを仕切る店員・杏子をストーリーテラーに、ちょっとおとぼけだけれども勘の良いアルバイト店員・多絵を探偵役に、軽快なテンポで謎を解き明かしていきます。 舞台が書店ということもあって、巻末には「書店のことは書店人に聞け」という対談が付いてあって、「本好き」というよりも「書店好き」の人(そんな人いるのか? と聞かれるでしょうが、いるんですよ。ウチの家に。元書店人が)に向いたストーリーだと思います。 入院中にプレゼントされた書籍を薦めた店員を探しに来たのに該当する人物が居ない。その男性はだれか? という謎を描いた「六冊目のメッセージ」が一番好みですね。 「夏への扉」に繋がる本のセレクトに、知らない本への興味が沸いてきました。
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本屋さんの裏側がみえておもしろいです。 謎解きをしながらストーリーがすすみます。 【熊本学園大学:P.N.オレンジ】
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